2000年 1月2日(日)東海某堤防                   
Lucky Strike Againはならず

今から400年ほど前、イギリスで「釣魚大全」を書いたアイザック・ウオルトンは、その冒頭に「静かなることを学べ」という言葉を掲げている。
あくせくした生活を離れ、自然の中でゆったりとした時間を過ごし、穏やかになれという意味らしい。

陽光が射し風にさわぐ森や草原、その中を川が流れる。
そんな中で釣りをするならば、確かに「静かなることを学」べそうだ。

我々が釣りをするコンクリートで固められた堤防、川岸とは大分違う。
大勢の人が集まるゴミだらけの港で、我々は何を学?


  50センチ級ヒラメ上がる
黒鯛釣りトップは6枚(左側の人)
それでもあくせくした生活を離れ、魚釣りに没頭することはできる。
それで充分かもしれない。


なせばなる

Lacky Strike Again!今日も座布団カレイに挑戦。
宝くじをあてるような釣りである。
故ジョン・F・ケネデイが尊敬した日本人、上杉 鷹山の言葉を引用させて頂くと、
 ”なせばなる なさねばならぬ なにごとも”

トライしない限り座布団カレイも釣れない、でも鷹山の言うように”なせばなる”と、必ずしもならないのが釣りの難しさである。

朝まだ暗い5時45分、駐車場には、ほんの数台の車があるだけ。
いつもの場所に急いでいると、途中で若い人に話し掛けられた。
栃木から来た人で、 I文字の釣りポイントを教えて下さいとのこと。
彼と話ながら釣り場に向かった。


釣りの前に体力消耗

途中、栃木の人と別れ、さらに先に進んだ所で道具を降ろした。
この時間はほとんど人がいない、人がいないとあまりに広い釣り場だ。
今日も何処で釣るべきか迷ってしまった。
ガーン!、道具を降ろした途端に気がついた、餌をバイクに忘れてきた事を。
頭の中で白い粉が炸裂、悲劇だ〜。

駐車場から歩いて片道25分、往復50分、涙がチョチョぎれる。
泣いていてもしかたがない。
中古でボロボロの体にムチを打ち、駐車場にヨタヨタと走った。
駐車場で餌を手にすると、またもときた道を戻る。
何かピエロが芝居をしているようではないかい。
釣り場に戻ったのは7時、息切れ、痺れる足、体を這う汗、目が廻る。

他の人には釣れているのだが・・
カレイ狙いに竿4本、イワシ狙いに竿1本の準備が完了したのは、7時半を廻っていた。

風は西風から無風状態、東風へと変っていく。
何ごともなく、1時間、2時間、3時間、4時間、5時間
6時間。
鈴がかすかに鳴る度に緊張させられたが、外道のハゼとかシャコ、イイダコである。
おまけに超外道の巻貝まで釣れてしまった。

周囲の様子を見に行くと、俄然、黒鯛釣り師の数が多い。
10人中9人が黒鯛釣りなのだ。
30センチ級だが、1人で6枚という人もいた。
 竿を4本並べたのだが..

  足の3倍あるのでは?
先端近くで、先日ノビタが釣ったのと同じ位のマコカレイが、バケツから尾をはみ出していた。

ヒラメが・・
ノビタから10メートルほど離れた所で、大きく湾曲した竿を持った人がいる。
カメラをバッグから取り出し、取材に走った。
何だ、何だ!?

釣り師が、相手の力とハリスの限界とを推し量り、ギリギリの所で竿を真っ直ぐ立てて敵の抵抗に耐え、ドラッグを調整しながらリールを巻いている。
根に潜られたらそれまでなのだ。

お主、ただもんじゃない!
おそらく百戦錬磨の釣り師と見た。
竿さばきが、塚原 卜伝か、宮本 武蔵か、柳生 十兵衛のように鮮やかだ。
彼の友人が、タモを海に沈めて待つ。
4〜5分やり取りしたか。

水中から黒々としたモンスターが全身を表した。
大きい!
。ヒラメだ!。
口の中にメバルが丸ごと収まっていた。
泳がしていたイワシをメバルが飲み込み、そのメバルをヒラメが飲み込んだのだ。
釣りをしていると、こんなハプニングをよく見かける。

ヒラメは50センチは越えていたと思われる。
重さにして2〜2.5kgと言った所か。

納竿
午後4時半、とうとうLucky Strike Againはなかった。
黄昏がせまり、堤防の周囲も暗くなってきた。

  ..悲しいけれど〜 終わりにしよう
           きりがないから〜♪
         (Love is Over)
海中に沈めておいた獲物を引き上げてガックリ、刺し身用に生かしておいたイワシが、シャコ2匹に食われてボロボロとなっていた。

今日の釣果、イイダコ1匹、シャコ2匹、イワシ8匹
ハゼ1匹、巻貝1個。
  イワシはシャコの餌食となる

シャコにかじられたイワシを刺し身にして、ビールのつまみにしましたが、結構なお味でした。

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