2000年 1月9日(日)東海某堤防                  
             
              今日もまた・・・・・・

タモに入れる魚とは?
午前7時半、背にバッグ、肩にタモと竿が入った
竿ケース、右手にリールを入れたコマセバケツ。
玄関を出ると、暖かい陽射しが眩しい。
とても寒の入りした冬とは思えない。

門の前で、突然声をかけられた。
「そのタモで何を釣るのですか?」
近所のお爺さんが、驚いた表情で立っている。
 サッパ(岡山のママカリ材料)

タモの直径は56センチ、そのまま使える形で持ち運んでいるので、よく目立つ。
スズキとか、ヒラメとか、ひょっとするとマグロでも釣ると思ったのか?
お爺さんの、あらぬ想像を打ち消してもらうジェスチャーをして、車庫に急いだ。
カミさんが追いかけて来て、追い討ちをかける。
「そのタモで何を釣るのですか?」
「釣れなくても良いから、早く帰って来るのですよ!」
カミさんの声を背に流し、バイク音を響かせて出発進行。

     あちらにも...  
スタンド・バイ・ミー
今日はどうした?
駐車場は満車状態、はみ出した車は道路脇に並んでいる。
次々と釣り人が、専用の出入り口から海の方に歩いて行く。
ノビタもゆっくりと、彼らの後に続いた。

さんさんと降り注ぐ陽射しの下、長い堤防の1本道を歩いていると、先日テレビで見た「スタンド・バイ・ミー」のエンデイグの情景と、バッグに流れていたメロデイが浮かんで来る。

映画では、茶褐色にフィルタリングされた田舎の町を12才の主人公が、一人で歩いていた。
このシーン5〜6秒、遠い昔、少年ノビタが、田舎の町を歩いている姿と重なった。

   ...たとえ空が  消えうせても
         山が崩れ  海に沈んでも
           ぼくは泣いたりしない  涙は流さない
         スティン(ド) バイ ミー  
             ダーリン ダーリン スティン(ド) バイ ミー
     フォー オ〜 スティン(ド) バイ ミー...♪」(映画「スタンド.バイ.ミー」より)

おそらく脆弱な精神のノビタが、懐古的な世界に陥ったのかも。
今はそんな世界に浸っている余裕はないのだが...。

堤防は大入り
テトラで囲われた堤防から、1段低くなった堤防を見ると、驚くほどの釣り人がいる。
竿を出すスペースがあるのかと不安になってきた。
田んぼも今は干上がって殆ど水がない。

釣り人の林の中を進んでいると、ニコニコしながら若い人が、こちらに近ずいて来る。
NAKさんだ。
朝の4時に来たそうだ。
彼の側に窮屈そうだが竿を並べるスペースがあったので、隣りでやらしてもらうことにした。
   こちらにも...

荷物を降ろすと、また新たなニコニコが近ずいて来る。
”北茨城の港の釣り”の湊 淳さんだ。
NAKさんも、湊 淳さんも、朝拙めに豆アジを10数匹釣り上げたとのこと。
湊 淳さんは、彼のホームページを見ると分かるのだが、釣りをしている時間は本当に短い、今日も午前9時には帰って行った。
細く長くがモットーのようだ。

湊 淳さんが帰ると、入れ代りに小川町のT.Fさんが、キョロキョロしながら歩いて来た。
拓さんを探していたようだが、あきらめたようだ。
ヤン・ウーロンさんの昨日の投稿から察すると、T.Fさんの近くに、ヤン・ウーロンさんがいたことになる。
この陽気で多くの釣り人が外に飛び出し、集まったのか。

  真イワシ(19センチ)
静かな竿
午前中は、天気も申し分なく、風も穏やかで絶好の釣り日和だった。
されど、並べた竿4本、その竿先に付けた鈴は鳴らず、竿先は動かない。

時々微かに鈴が鳴り、竿も微かに揺れるが、また静止したまま動かなくなる。

フグ、ハゼ、イイダコ、シャコなどが餌をついばむ信号のようだ。
カレイの重厚な魚信ではない。

もう1本、コマセ無しのサビキ仕掛けを、置き竿にしていたが、時々20センチほどのサッパと真イワシが掛かるだけ。

NAKさんは、堤防の上での寝起きに何度も良い思いをしたらしく、今度もと、寝たり起きたりを繰り返すが、一向にその御利益にありつけない。

T.Fさんが報告に来た。
キスを2匹釣ったようだ。
「昨夜飲み会があって、もうダウン寸前なんです、早めに帰ります」
と来る度に言うので、いつダウンするのかと待ったが、なかなかダウンしないし、帰る気配もない。
精神と、体のベクトルが、それぞれ違った方向を向いているのか?

何の変化もなく、無意味な時間が過ぎて行く。
奇跡も、偶然も、棚からぼた餅も、宝くじも、手品も、何〜も起こらない。
竿は静かに空を向いているだけ。
周囲も眠ったように静かだ。
イワシが回遊して来た時だけ、ザワザワと釣り人に動きがみられる。

納竿
午後2時、北風が吹き出し、小波が立ち、空も雲で被われてきた所で帰り支度を始めた。
NAKさんは餌がある間は頑張りますと、顔が泣き笑い。
まだあの寝たり起きたりの、神頼み戦法を続けるのだろうか。
大分風が出てきて気温も下がり、堤防の上で寝るには厳しいと思うのだが...。

午後2時半、小川町のT.Fさんと一緒に、現場を後にした。
       今日の釣果

途中、会社の同僚3人と出会う。
良い形のソイ1匹と、ドンコがバケツ一杯釣れていた。

本日釣果   18〜20センチのサッパ8匹、19センチの真イワシ1匹、シャコ1匹
         イイダコ1匹はバラシ

サッパは開きにした後、塩水に30分ほど漬け、その後水を切って酢漬けにし、1昼夜冷蔵庫に入れて置いてから食した所、美味しく食べれました。(岡山のママカリに似ている料理方法かも)

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