2000年 3月4日(土)日立港某堤防                
   カレイ見参!

                                              夜明の堤防
春の訪れ
午前4時半起床、暖かい!
何の躊躇もなくフトンをダッシュ、カミさんが布団から、
「ゴハン、食べて行く?」
(ギョッ!起きていた)
「いらない!」

車庫を飛び出したのは午前5時。
まだ世間は闇。
オンボロバイクを、エンジンフルにしてぶっ飛ぶ。
バイクの唸るブルブルビリビリが、闇の静けさを引き裂いて行く。
気温はもう春、猛スピード(?)で走るバイクに乗っていても、全く寒さを感じない。

バイクよ走れ、ぶっ壊れるまで走れ。

ゴミ問題
まだ暗い堤防沿いを走って行く。
無い、無い、ゴミが無い、ゴミが消えた。
途中に鉄製の大きいゴミ箱が3個、あまりゴミが入っていない、思わず心の中で喝采。
ところが先に進むと、堤防の脇にゴミの詰まったビニール袋が新たに5〜6個、傲慢(ごうまん)にも我が物顔に胡座(あぐら)をかいていた。
「バッキャーアロー!!」
無性に腹が立って来た。

山のように散らかっていたゴミを片付け、ゴミ箱まで設置してくれた人々の行為を、無にする大馬鹿野郎がいる。
スポーツマンシップを持たない釣り師は、釣りをする資格無し。
自分が持ち込んだゴミは、必ず持ち帰ろう。
人に厳しく、自分に甘い人々よ、罪の意識を持ち反省せよ!
本件と関係ないけど、ついでに新潟県警、警察庁、国家公安委員会、何やってんだ〜〜!

早朝の堤防で
バイクを降り、白みかかってきた堤防を汗ばみながら足早に歩く。
目的の場所に着くと、既に先客3名様のシルエットが動いていた。
ちと出遅れました〜。
釣りは場所決めからすでに戦いが始まっている。
場所の選択は、その日の勝負を決する重要なキーなのだ。

  
  T.Fさん
先客のいる手前、40メートル程の所に陣を構えた。
磯5号、4.5メートル、第1投は午前5時50分。
東の海上にやや厚い雲が横たわり、日の出を邪魔している、それでも天候は晴れ。
風は南風、やる気満々の闘志には、心地良い風だ。
午前9時25分干潮、現在、潮は下げ方向で期待は出来ない。
狙いは午後2時41分の満潮、と読んで来たが...。

2本目の竿を準備しようとした時、ノビタの隣りに荷物を降ろした人がいる。
T.Fさんだ。
近ずこうとすると、T.Fさんが右手を上げて手を振った。
「.....?」
後ろを振り返ると、爽やかな笑顔で青年が近ずいて来る。
これが、かくべーさんだった。
にしびーさんと来たという。
                       
                        かくべー&にしびーさん
すなわち、先客3名様のうちの2人が、かくべーさんと、にしびーさんだった。
午前3時に来たという、凄い気迫だ。
ノビタもT.Fさんも、話をそこそこに、釣りの準備を急いだ。

意外な大きさ!
釣れない。
魚信もない。
時だけが流れて行く。
8時半過ぎ、今は釣れない時間帯ですよ、と餌を付け替えるT.Fさんに話ていた。

ところが、その後、予想外の展開があったのだ。
午前8時50分、放置していた竿の道糸が、風に流され、潮に流され、弛んてきたので、その弛みを取るこにした。
1本目、リールを巻きながら弛みを取りにかかる。
砂に潜った重りの抵抗で、リールを巻くとぐっと重さを感じるが、重りが砂から抜けると急に軽くなる。
期待ハズレの、この瞬間が悲しい。
2本目も同様に糸の弛みを取ったが、何事も無し。

3本目、リールを巻く、先の2本と同様に、始めに抵抗を感じる。
竿先を下から上に引き上げながらリールを巻く。
この動作をすると、海底からの抵抗を失うのが普通なのに、まだ重さを感じていた。
「....?」
さらに巻く。
ゴトッ、ゴトッと軽く、微かに生き物の動きが伝わって来た。
「何だ?」
この際、ハゼでも、何でも良し、何でもいいから魚が見たい。

さらにリールを巻く。
追撃無し、敵はおとなしく引かれて来る。
竿が風に震える振動と、わずかな重量感だけが手元に伝わってくる。
大分岸に近ずいた、敵の姿はまだ見えない。
この頃になって、敵が慌てて抵抗をはじめた、前より力強いドドッ、ドドッ、ドドッの響きが伝わって来る。

                     
                   39センチ、カレイ見参!
とうとう足元の水面に白い腹を見せて、カレイが浮上した。
さほど大きくもないが、さほど小さくもなしと、一気に引き上げようとした。
一瞬、予想外の重さで、持ち上げようとした竿がフラフラと倒れ、隣りの竿まで一緒に釣り上げてしまった。
堤防の上にカレイが転がる。
まあまあのサイズだ。
良かった〜、ヤッタゼベイビー!。

T.Fさん、かくべーさん、にしびーさんが飛んで来た。
皆さんの驚きと、羨望の眼差しを浴びた途端、カレイがどんどん大きく見えてきた。
「タモを使わず引き上げるとは..」
かくべーさんが驚いた声を出す。
堤防下6メートルの水面に浮上したカレイは、確かに小さく見えたのだが...。
ちとゴボウ抜きは無謀だったようだ。
早速、T.Fさんが巻尺で計測、39センチ、合格!。

記録更新だ。トロフィーだ。
愉悦が、体に充満する。
今夜はこれを肴に、祝杯だ、乾杯だ。

かくべーさんの追撃
午前9時、すでに潮止まり。
無駄な抵抗は止めた、しばらく休憩タイム。
午前11時から午後2時過ぎまでの、上げ潮に賭けますよ、とT.Fさんに何度か話すと、T.Fさんは、残り少なくなった餌を補充する為、お店に餌を買いに行った。

午前9時50分、かくべーさんと、にしびーさんが何やら釣り上げた。
走って行くと、見事なカレイが堤防の上でドタドタ暴れていた。
大きい、ビッグだ。
黒々としたマコガレイ、計測の結果42センチ、文句無しで合格!。
ノビタの負けである。
かくべーさんは、つい先日48センチを上げたので、自己記録更新ではなかった。
でも食味は48センチより、42センチの方に軍配が上がるそうだ、何せノビタは40センチ以上のカレイは、釣った事も、食べた事もないので分かりませんが...。

ノビタの体にまた火が付いた。
40センチオーバは、決して夢でないのだ。
餌も新鮮な青イソメを房掛けにして、たっぷりつけた。
カレイが手を叩き、喜ぶ顔が見えてくるようだぜ。
ところがどうしたの、カレイはこの後、姿を消した。
何も起こらない。
また倦怠の時間が流れて行く。

   
  出番がないタモ
そしてにしびーさんの追撃
稚鮎がいないか、磯1号5.3メートルの竿も出した。
こちらも全く反応無し。
スタンバイ中のタモが泣いている。
先日、49センチのマコガレイを上げたT.Fさんは、とうとう今日は、運の女神に見放されたようだ。

午後1時半、またかくべーさん達の所で騒ぎが起こる。
今度は、にしびーさんが39センチのマコガレイを上げた。
ひょっとすると、今度はノビタか、待とう!
40センチオーバのカレイが、写真の様にはっつきりとお頭の中で泳いでいる。
午後2時、雨がパラついて来た、とうとうT.Fさんが、くやしい、くやしいと言いながら帰って行った。

ノビタも午後3時、Give UP!

かくべーさん、にしびーさん、そしてカレイよさらば!
今日は撤収するが、決してノビタはあきらめない。
必ずノビタは此所に戻り、今度こそ40センチオーバをGetする!。

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