2000年 7月15日(土)旭村の海岸                  

 
       
突然の入れ食い♪

                                          
御夫婦は朝から入れ食い
暴走車
朝4時半、国道245号線を南へ。
空には薄い雲、雨の心配はなさそうだ。
突然、
「ブワォーーーッ!」
と、何かが脇を走り抜け、その風圧に押されて、バイクは道路の脇にグラリと寄せられた。

目の前を、コンクリートミキサー車が轟音を響かせ疾走して行く。
100メートルほど先の交差点は、赤信号である。
ミキサー車には青信号に見えたのか、そのままのスピードで走り抜けた。
交差点では、右から来た乗用車が、慌てて急停車する。
暴走車は、まるで、あの世に向かって突っ走る霊柩車のようだった。

釣り開始
午前5時過ぎ、旭村に到着。
むっとする様な夏木立を抜けると、ビリジャン色と砂地色に分かれた海が広がる。
白い波が幾重にも連なり、砂浜に打ち寄せていた。
この程度の波なら問題はない、昼釣りには好条件かも。
突堤には6〜7人の釣り人がいた。
石持が、次々と海から上がっている。
急いで準備し、中央右に一人分のスペースあり、そこにお邪魔する。

よっし!。
今日は宮本武蔵ではなく、佐々木小次郎でいこう。
投げ竿1本で勝負だ。
釣り開始は、午前5時半。

    
期待出来そうな海だった!
先週の青イソメを持って来た。
餌箱を開いた途端、頭に雷でも落ちたようなショック。
何とーー!。
全て、ゾンビになって腐っていた。

今日の時合は、昼である。
これから約7時間ある、念の為と、昨日、青イソメ2パック購入しておいたのだが、はたして持つのか。
ご丁寧に、サイフまで忘れて来たのだ。




隣りでは釣れるのに
潮がどんどん引いている、干潮が午前9時半。
海は波、濁りとも適度に有り、昼間でも充分期待出来そうだ。
釣りを開始してから1時間、2時間、3時間この間に27cmほどを1匹上げた。
それだけである。

隣りは、入れ替わり立ち代わり、ポツ、ポツと釣れている。
地元らしき御夫婦は切れ目がない、時々ヒイラギと石持のダブルを連発していた。
ヒイラギは13〜15cmほどの大きさ、もちろん外道である。
昼前には帰ったが、御夫婦で、ヒイラギ混じりで100匹は釣ったかも。

真夏の太陽が雲間から顔を出し、容赦なく照りつける。
何故来ない?。
お脳の中は、あせりで焦熱地獄だ。
上げ3分に、石持は来るのか、今、帰った方が無難か...。

おばさんの神技を見た!
午前8時半、地元のおばさんが竿1本と、クーラーBOXを持ってやって来た。
南側は早朝から浮子釣りが1人、まだ釣ったのを見ていない。
そこに、おばさんが参入した。
赤い玉浮子を、岸から2〜3メートルほどの所にポチャーンと投げる。
投入してから2〜3分、驚くなかれ、おばさんの4メートルほどの磯竿が大きく湾曲した。
根掛かりか?と見ていると、何と堤防の上に、ドタドタと暴れる石持が上っていた。

                                  
       塚原卜伝流?おばさんの技
30cmを越えると見た。
信じられなかった。
白昼夢?。
どう見ても、竿も仕掛けも、有り合わせの安物にしか見えない道具でだ。

その隣りにいる道具の立派な先客は、全く釣れないのに。
弘法筆を選ばず!。
おばさんの釣りを、しばし観察した。
観察して20分ほど、30cmを越すと思われる石持を、テトラの隙間に落としバラしたが、この間に30cm級を、2匹Getした。

ノビタは、おばさんの技を見た。
塚原卜伝が、庭石を刀で、真2つに裂いたような技かも。
石持釣りも単純ではない、その日によって、当り仕掛けが異なる場合がある。
今日は、おばさんの技が当ったのだ。
次回は、この釣法を試して見よう。

O君が様子を見に来た
午前9時、O君が様子を見に来た。
O君は昨夜、天気予報を無視して来たが、案の上雨も降らず風もなく、絶好の釣り日和だったようだ。
ところが、ヘッドランプをブロックの中に落とし、釣りを途中であきらめ、帰ったと言う。
結果は30cm級4匹を入れて、11匹だったとのこと。

O君が来た時、まだノビタは1匹しか釣れていなかった。
それなのに餌は、1パック使い切っていた。
O君はノビタが惨敗になると見たようで、休み明け報告が楽しみだと、帰って行った。
O君が初めて石持を釣ったのは夜だった。
それ以来、石持は夜しか釣れないと思っているのだ。
(上げ3分、潮の傾きが急激に変化する昼12時の奇跡を、信じていない)


そして爆発
昼頃、久々に魚信が来た。
慎重に、足元のテトラまで魚を寄せ、いざ抜こうとした瞬間、仕掛けだけが、空中に舞い上がった。
バラシだ、くやしい1匹だった。
それが前触れだった。
地殻変動が来て、そしていきなり爆発。
三宅島ではない、7時間近く魚の反応が無かった海に、突然、石持が襲来したのだ。

   
  午後2時、雨が降る天候?
50メートルほど沖に仕掛けを投入した。
天秤式仕掛けなので、仕掛けが海面にポチャーンと着水した瞬間、道糸の出を指でストップ、空合せする。
道糸にテンションを持たせながらリールを捲き、竿をコンクリートブロックに立てかける。

竿を立てる間に、ピリピリピリと竿先が小刻みに震えた。
日立では、この魚信はフグだが、此所旭村では石持の魚信なのだ。
何故、日立と旭村ではこうも魚信が違うのか、不思議であるが、今でも謎である。

竿を手に持つと、頼りないゴト、ゴトの動きが、伸びのないPEラインから手元に伝わって来る。
合わせる、魚の手応えを感じながらリールを捲く。
打ち寄せる波に乗せ、テトラから一気に引き抜いた。
大きさは、20cm足らずの小振りだった。

この後は、入れ食い。
ところが、餌はもう僅かだ。
上げ3分に望みを託し、できるだけ餌を節約してきたが、7時間は長すぎた。
午後1時半、石持をダブルで抜き上げた瞬間、餌を全て使いきった。

ハリソン.フォードが危機一髪、洞窟から脱出しようとした瞬間、ビデオの録画が終了とか。
有り金をはたいて手にした生ビールを、一口飲んだ瞬間、手が滑り、ジョッキーが床に落ちて砕けたとか。
そんな幕切れではないか。
釣り場を人に譲り、湧き立つ現場を後にした。


豪雨の帰り路
午後2時、旭村を出発。
国道51号を大洗の原研まで来ると、空がにわかに暗くなり、ポツポツと雨が降ってきた。
道路脇にバイクを止め合羽を覆い、走り出した途端、いきなり雨のジャングルだ。
道路は川となり、バイクは川の中をザバザバと泳ぐように走る。

空から矢の様な雨が、肩や、腕や、足に、突き刺さり、痛みが走る。
車はヘッドランプを点け徐行運転し、何台かの車は道脇に停車した。
ヘルメットから雨水が滝のように流れ落ち、ほとんど前方が見えない、盲運転に近い。

どしゃ降りの那珂湊を抜け、常陸海浜公園まで来ると、どうした?。
道路が乾いている。
道路をよく見た、やはり乾いている。
雨の降った気配がない。
245号線添い、海浜公園を過ぎ、セブンイレブン前の十字路を左に折れ、常盤高速那珂インター方面に向かう。

乾いたアスファルト道路を200メートルほど走った途端、空が真暗になり、また雨のジャングルだ。
ドブネズミの様になって自宅に着いたのは午後3時。
外は激しい雨に混じり、雷まで鳴り始めた。
危機一発、何とかたどり着いた、神に感謝。
                                  
        餌があればもっと・・・!

本日釣果

「昼間は釣れる分けない」のO君へ。
やったぞ。びっくりするな。

30センチ級4匹と18〜23cm12匹
               合計16匹

 
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