2000年 10月28日(土)阿字ケ浦方面堤防             

      夢破れてサヨリかな


                               
        冷たい西風に震えてモーニング
闇の中から
「おーーー!!、いたの?」
突然、闇の中に、ヘッドランプに照らされたOの顔が浮かんだ。
冷たい西風にどれだけさらしていたのか、顔が赤い。

午前5時、まだ港は、チャップン、チャップンと波の音だけが騒ぐ夜明前の闇の世界だ。
海面を照らす港の灯りが、何条もの光りの帯となり、小波にキラキラと踊っている。


釣る魚に迷った結果、”細心はいいが、小心はいけない”と、今日はヒラメにチャレンジした。

Oはアジの入れ食い
Oが満面に笑みを浮かべ、
「浮子がすぐ沈むんだ、こっちでやろう」
と誘うが。
ノビタの方はヒラメの餌がまだ釣れない、要は劇場に入る為の入場券が無いのだ。
アジ釣りはやっていられない。
彼の誘いを無視して、ひたすら餌にする小メバル釣りを続けた。

Oが来て、
「ちょっと小便してくるから竿を頼む」
と言いながら暗い堤防へ。
彼の竿を見に行くと。
コールタールを流した様な真黒い海に、電気浮子がジワーーと赤い灯りを放ちながら沈んで行く。

浮子が海中に完全に消え、置き竿が大きく湾曲した。
竿を持ち上げる。
グイーン、グイーンの小気味良い引き味が、手元に伝わって来る。
一気に仕掛けを水中から引き上げると。
暗い空間に、22〜24センチのアジが3匹、白くキラキラと舞う。

     
Oのアジ16匹
そこに、Oが戻って来て、
「あああ〜あ、上げられてしまった」
と残念そうな叫び。

そして餌が
午前5時半、空が明るくなって来た。
釣れない場所に見切りをつけ、3〜4メートルほど離れたOの方に近ずく。
アジは明るくなると同時に、パッタリとその気配を消したようだ。
西風が強く気温も下がり、寒さが身に沁みる。

移った場所でトリックサビキを落とすと、風に震える竿が明確な魚信を手元に伝えて来た。
朝の4時から粘ること1時間半、待望の小メバルを1匹ゲット。
すぐ仕掛けを海に返す。

                                         
餌の小メバルとシマダイ
仕掛けが着水し沈むと同時に、ビクビクビクと魚信、そのまま仕掛けを落として行く。
途中で止まる、食い上げだ。
引き上げる、何と、小メバル7連ちゃん。
思わず、
「オーーイ♪」
魚を竿にぶら下げたままOに見せると、
「デカシターーー!」
豪傑が大きくうなずく。

シマダイも含めて12匹釣った所で、ヒラメが釣れる場所に移動した。
Oの居る場所から60メートルほど離れた場所だ。
既に、午前6時を廻っていた。

ヒラメは何処に?
竿2本に小メバルを、もう1本には冷凍イワシを付けてぶっ込んだ。
1時間、2時間、3時間経過。
全く魚信無し。
時間だけが過ぎて行く。

   
頂いた24センチの石持
右隣りで、小アジを餌にぶっ込んでいた人に、40センチオーバーのイナダが食いついた。
左隣りは30センチ近い大アジ、その後、同じサビキ仕掛けに24センチの石持。
今度は右隣りで30センチ近い大アジ。

今度は左側で石持、........。
ノビタだけが、周囲とは無関係な異次元の、静の世界に居る。
「自分でこれが正しい、と思うことに固執するときには、その目が狂い耳も聞こえなくなるものだ....」。(山本周五郎「ながい坂」)
作戦の失敗だ。
又、同じ轍を踏んだか。

お隣りの人が、
「石持いらないですか?」
と聞くので、即頂いた。
今日の収穫はこれだけなのか?。
それも自力ではなく、他力本願で。

 
    サヨリの群れが海を覆う
鉛筆サヨリと戯れる
午前10時、無風、海はべた凪。
堤防に横になると、ポカポカ陽気に誘われ、そのまま眠りの世界へ。
目を覚ましたのは午後12時。
3本の竿は波に揺られることもなく、静止したまま。

昼下がりの気だるさの中、周囲の人は皆真剣に海に浮かぶ浮子、それとぶっ込み用の竿先をにらんでいる。
でもまだ誰も、ヒラメは上げていない様だ。

ノビタの場所から5〜6メートル離れた所で、一生懸命鉛筆サヨリを狙っている人がいた、20数匹上げただろうか。
足元を見ると、海1面が15センチほどのサヨリの群れだ。
ヒラメ釣りに秋が来たノビタも、サヨリ狙いに方針変更。
仕掛けを準備し開始、先程のサヨリ狙いの人は既に去っていた。
開始直後から、入れ掛かり。
空揚げにするとビールのつまみになる、と次第に熱くなって行く。

                                   
54センチのハマチ騒動
ハマチ騒動
急に、ノビタの場所から10メートルほど離れた内湾側に人が走る。
彼らの走る先に、竿を湾曲させリールを巻く人と、タモを持ちスタンバイする人がいた。
ノビタもバッグからカメラを引き出し、走った。

タモを持つ人の真下に、大きい魚が浮上していた。
タモを近ずけると、魚は逃げる。
堤防の上から水面まで6メートルほど。



この距離が、魚とタモの位置関係を微妙にずらすのか、魚が瞬時に身を躱すのか、タモを掬った瞬間に、
タモだけが水面から跳ね上がる。

見ている仲間の一人が、
「XXXXXXXXXXXXXXXXXX!」
四苦八苦しているタモ入れが、
「見てるようには、うまくいかないんだ」
「お前がやって見ろよ」
竿を持っている人が、
「餌を飲み込んでいるから大丈夫だ、ゆっくりやってくれ」

結局、タモ入れはメンバーチエンジする事なく続行。
タモに入ってからも獲物が重いのか、やっとのことで魚が堤防に引き上げられた。


すぐに計測、54センチ。
見事なハマチだった。

納竿
午後2時半、納竿。
長期戦覚悟のヒラメ釣りは空腹と疲労に負け、あえなく玉砕。
また来年頑張るか。

Oもヒラメには完敗したが、良形のアジを16匹と、24センチほどの石持をサビキ仕掛けで1匹Get。
Oと話をしていると、隣りの人がキスを釣り上げた。
Oの話では、ずーーーっとキスを釣り続けていると言う。

    
鉛筆サヨリ40数匹
結局、ノビタが持ち帰った魚は、鉛筆サヨリ40数匹。
それに頂いた石持1匹と、Oに貰ったアジ4匹。












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