2001年 2月10日(土)日立沖釣り                   
    ハナダイ絶好調!
                                     疾風怒濤の如く
出航前
午前5時40分、日立フイッシングセンターサウス店を出て、まだ暗い船着場に向かった。
気温は零下4度、吐く息が白い。
日立フイッシングセンターの黄色い幟(のぼり)が、西風を受けてのんびり揺れている。
風は問題なしだ。
E−子さんの話しでは、海はべた凪らしい。
これで潮が流れれば絶好の釣り日和である。

船着場に行くと、何嫂もの釣り船が、青い光線を放射し、ドッドッドッドッと低いエンジン音を響かせていた。
既に龍翔丸の船上には多くの先客がいて、それぞれの釣り場で準備に余念がない。

トモ側に荷物を置こうとすると、
「オーーース!」
聞き覚えのある声が、頭上より降って来た。
Oである、岸壁からこちらを見ている。
「良い場所やんか、そこで釣れなきゃ笑われるぜ」
「ご心配御無用、笑いが止まらないほど釣ってくるよ!」
「ま、帰りの土産を楽しみにしてるよ」
彼は、日立沖堤組み。
Oの道連れにされたサイさんは、まだ来ない。
Oは、2言、3言しゃべると、店の方に戻って行った。

   
   戦闘開始直前
出航
午前6時、沖堤渡しの第一便が、20人ほどの客を乗せて夜明前の海に出て行った。
Oは後で聞くと、第3便に乗ったようだ。
遅れて龍翔丸が岸壁を離れる。

どんどん空は白け。
龍翔丸は飛ぶが如く、疾風怒濤の勢いで、垂直に沖を目指す。
エンジンから放出された白い蒸気が、ゴウゴウと渦を巻き後方に消えて行く。

凍りのように透明な月が、”氷の微笑み”(シャローン.ストーン主演)を浮かべて、西の空から静かに我々を見下ろしていた。

3週間、充電していた闘志だ。
ユンケル黄帝液が体内で発火し。
頭の天辺から、足の爪先から、手の先から、バチバチと放電し火花を散らす。
今自分は、世界の中央にいる(自分のいる位置が世界の中心さ)。
唯我独尊、意馬心猿、吾一人、自分以外の何も見えない。

メバル入れ食い
漁場に着いたのは、午前6時20分。
まだ陸がしっかり見える。                        
餌の生き海老
水平線が赤く染まり、空も、海も、光り輝く。
「プップップップーーーー」
”仕掛け投入”の合図だ。
出遅れた。

まだ仕掛けに餌をつけていない。
合図から3〜4分経過した後に、やっと7本針の餌付け完了。
そして第一投、60号の重りを付けた仕掛けを、海に投下。
リールに着いているタコメータが、水深50メートルを表示して停止、重りが着底したのだ。
直後に2〜3メートル巻き上げる、と、グイ、グイ、グイ、ググググー、アタリだ!。
慎重にリールを巻く。
始めの1匹は、黄金色に染まった20cmほどのメバルだった。
すぐ仕掛けを海に返す。
                                      
空も海も光りに輝いて
着底を確認し、2〜3メートル引き上げると、グイ、グイ、グイ、グーー、ゴツゴツ、ギュイーーンと賑やかなアタリが、竿先を何度も引き込む。
リールを巻く、重い!、充分だ。
水深50メートルは、結構な距離だった。
エッサ、ホイサ、エッサ、ホイサと、汗を飛ばしながらリールを巻いて来る。

タコメータが”0メートル”を表示。
水面を見た、瞬間、頭上に”!”マークが花火のように散った。
黄金色に輝くメバルが、数珠つなぎではないか。
船上に引き上げる途中、1匹が針からはずれて海に落下、上ったのは5匹。
メバルちゃん、ウエルカム、ニイハオ、熱烈歓迎!。
それ行けドンドンと、メバルを外し、餌をつけ、仕掛けを海へ。
「........?」
反応なし。

午前7時、”仕掛け回収”の合図だ。
メバル釣りは3回仕掛けを投入し、2勝1敗で終了。
30分でメバル6匹、時速換算12匹なり。

    ハナダイの漁場
花鯛4点掛け
船は、第2の漁場に走る。
航程15分、釣り船が集合しているポイントに着いた。
本日第4投目、水深60メートル。
仕掛けが着底し、1シャクリ、ググググーー、2シャクリ、グググ、ググググ、グググー。
追い食いの手応えを感じた所で、巻き上げる。
モスグリーンの水面に、鮮やかなピンクの花が散った。
ハナダイだ〜!。
4点掛け、ハナダイ様、熱烈歓迎。
初々しく可憐なその御姿、セニョリータよ。
南無阿弥陀仏。

これは入れ食いと思ったが、この後は間伸びした1点掛け、時速5〜6匹のスローなブギになってしまった。
船はさらに沖に向かう。
水深70メートル、まだ時速5〜6匹。
10時〜11時半、潮止まり、”お暇な〜ら来〜てよね♪”タイム。
手もひま、目もひま、耳もひま。
暖かい陽気が、眠気を誘う。

祭りだワッショイ
いつか船は、水深90メートルの場所に移動した。
ここでドキリ!。
                                       
お暇タイム
リールに巻いてある道糸は100メートル。
あと10メートルを越えると、底を取れない。
際どい戦いだぜ〜。
11時半を過ぎた頃、入れ食いタイムに突入、ところがそれはお祭りタイムでもあった。

手応えありとリールを巻く、途中から重量感を喪失。
右隣りの人がリールを巻いている。
隣りの人と祭りだ〜!。
ノビタが隣りの人の仕掛けを釣ったのか、逆に釣られたのか?。

このトラブルで10分ほど時間をロス、気を取り直し仕掛けを再投入。
入食いだ、仕掛けを巻き上げる。
1度あることは2度ある。
今度は左りから3番目の人とお祭りワッショイ。

そしてまた気を取り直し、仕掛けを再投入。
2度あることは3度ある、自然の定理なのか。
入食い、そしてお祭りワッショイ。
潮の流れが早いのだ。
仕掛けをコントロール出来ない。
4度、5度と、祭りを繰り返す。

          
釣果
入れ食い中に祭り終了
入れ食い中に、仕掛けの針を1本減らし6本にした。
花鯛は、下針から順次上の針に食いつき、海底から3メートルほど上にある針には食いつかなかったから。
餌付けも下から4本だけにした。
と、それなのに、直後に、まさかまさかのパーフェクト6点掛け。
餌なしのサビキ針にも食いついて来る。

この後、沖上がりの午後1時まで、5〜6点掛けが3〜4回、ほとんど3〜4点掛けだった。
でもお祭り5回、お祭りさえなければ....3桁は固かったかも。
それでも、11時半から13時は、時速30匹のペースだった。
午後13時、終了の合図、水深90メートルの海底からリールを巻いて来る。
巻き上げ完了まで4〜5分、最後の3匹が上がって来た。
腕も、肩も、疲れてクタクタ。
充実した釣りは終った。
また明日から現実の日々が始まる。

  本日釣果    ハナダイ  17〜28cm  63匹
            メバル   20〜24cm   6匹
            アジ    18〜24cm   2匹
            ベラ     22cm      1匹
 
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