１９９８年 １１月８日（日）阿字ケ浦堤防  |
| タコは何処に？ 荘厳な日の出  朝３時半、何とか布団から出る。寒い！居間でストーブに火をつける。 タコ仕掛けに餌のサンマを付ける。 ４時、阿字ケ浦駐車場、既に１０台程の車が、駐車していた。 夜空は、月と無数の星だ。 砂浜は月夜なので、懐中電灯はいらない。 満潮が朝７時、潮が満ちてくる。 此所は砂浜と海との高低差があまりない、波が打ち寄せる度に、波に追われ、走る。 波で洗われる堤防 ４時半、堤防の曲り角まで来ると、そこから先は波で洗われ、堤防上に水溜まりが光っている。 様子を見ていると、突然、ドーンと目の前に真っ白な波が押し寄せた。 ２０メートル程逃げ振り返ると、堤防の幅１００メートル程が波に洗われ、海水が内湾に滝となって流れ落ちている。 波で洗われ、光る堤防  ２０分程立ち止まっていたが、テトラ越えの波の間隔は５分程ある、水溜まりで光る堤防の上を、一気に２００メートル走りぬけた。堤防先端付近、５人程の先客がいた。 皆、堤防上の乾いた所に点在している。 ドーンとテトラに砕ける波  タコはいなかった！５時半、タコの探り釣りを開始。 まだ水面は暗く、状態が分からない。 ドーンとテトラに砕ける大きい波の音！ ノビタの居る場所から５０メートル離れている。 荷物はその付近に置いていた。 半分あきらめムードで戻るとやはり無い！ 近くの釣り師が、自分の自転車の荷台を指す。 ノビタの竿ケースが彼の荷物と一緒に荷台に、荷物は彼の足元に置いてあった。 深謝！！ ６時頃ノビタと御同業のタコ師が来た。 彼の話し、 ｢昨日は１キロ以上を２匹、仲間は同サイズ４匹上げた、海も穏やかで色もこんなんじゃなかった！｣ 見ると、海は菜っ葉色の”こんなんじゃ”だった。 １時間、２時間経過、どんどんむなしくなって来る。 隣りのタコ師にも来ない。 早朝より低くなったテトラ越えの波  ８時頃タコ師は、この濁りじゃ無理だと帰って行った。ノビタもタコの気配無しと感じていたが、往生際悪く、９時まで粘り納竿。 先端付近の人は、浮子で２０センチ程のメバル釣りをしていたが、一人、１〜２匹とパッとしない。 この時期の釣りは早朝寒く、日が昇ると暑い、早朝の寒さに耐える衣類の装備が、帰りには荷物、それを持って３５分歩く、それに坊主じゃあ〜なおさら つらい。 蛇足（タコの探り釣り、初心者ヘのアドバイス） タコの探り釣りは、｢タコ天仕掛けを堤防の際の海底に落とし、引き摺って歩くだけ｣と言ってしまえばそれだけの釣り。 ところがそんな単純ではない、引き摺る動作に繊細な神経が必要だ。 堤防の際は、岩のような捨て石が、ゴロゴロしている。 この上を無神経に引き摺ると、あっというまに高価な仕掛けが岩間に挟まれ、泣きをみる。 このため絶えず根が掛りを意識し、かつ、カタツムリが這うスピードで、海底のタコを探る必要がある。 海底から道糸を伝い手元に送られるゴツゴツ、コツコツ、ゴロンゴロンの信号、この信号から海底の凹凸を想像し、根が掛かりを避けながら進む。 突然、仕掛けが全く動かなくなる。 これはタコが仕掛けに飛びついたか、単なる根掛かりか？ いずれかは、停止する直前の海底の状態で判断する、僅かでも平坦な所を仕掛けが移動していたならば根が掛りの可能性は低い、９９％タコだ。 仕掛けが動かないのは、タコが仕掛けの餌を抱きこみ、足の吸盤全てで、岩に張りついたからだ。 １キロを越えるタコは、この時いくら力一杯引き上げようとしてもビクともしない。 ここでタコと綱引きをやるのは、初心者だ。 無理に綱引きをやると、糸が切れるか、仕掛けがタコからはずれるかの、不運な結末を迎えてしまう。 いくら道糸を引張っても動かない時は、糸をたるませ竿を地上に置く。 その後、おもむろに煙草を吸いながら５〜１０分程待つ。 ３キロを越える大ダコはさすがに老獪で、待つこと４０分を要することもある。 休憩後、タコに気ずかれないように、竿先を出来るだけ水面に近ずけ、糸をピーンと張り、大きく深呼吸をし、一気に｢エエーィ！！｣と、かけ声を上げながら竿を持ち上げる。 餌を食べることに夢中で、岩から足を離していたタコは、一瞬、｢シマッタ！！！｣と叫ぶだろうが、もう遅い、足をバタバタさせながら？水面に持ち上がる。 この時、タモがあるならタモで掬う方が無難だ。 もしタモがなければ、一気に堤防の上まで抜き上げるしかない。 これからタコの探り釣りのシーズンです、始めてだが挑戦してみたいと思っている方は、上記を参考にして下さい。 仕掛けは、３〜４日後に｢ノビタの仕掛け｣コーナーで紹介します、こちらも参考にして下さい。 |
