２００２年９月２１日湊寄りの堤防

あぁ疲れた 午後０時出撃　　　　　　　　　　　夕陽が泣いている 干潮が午前１０時、満潮が午後４時。 今日は上げ潮から下げ潮狙い。 久々の長期戦覚悟だ。 戦場は、三流の釣り場だけれど・・。 午前中に準備をし。 ズンダカ♪ズンダカ♪と家を飛び出したのが、午後０時。 青い空��ぢ白い雲、秋、真っ只中を行く。 風は北北東やや強し、問題無し。 エビ仕掛け（日立フイッシングセンター特製） 閑散とした釣り場 途中、コンビニに寄って、「お〜ぃお茶」とか、「ベビーハム」とか、長期戦に備えて糧食を買い込んで行く。 陽光に照る海への道は、行き交う人もなくひっそりとしていた。 　「此の道や　行人なしに　秋の暮」 　　　　　　　　　　　　　　　　　　芭蕉 釣り場には誰もいない。 静かだった。 聞こえるのは、微かに聞こえる人声と、鳥の鳴き声と、テトラに砕ける小波の音と。 カラカラと風に吹かれて転がるペットボトルの音だけ。 まるで唐の詩人、王推の詩の世界だ。 　「空山人を見ず 　　但だ人語の響くを聞く 　　返景深林に入りて 　　復た青苔の上を照らす」 エビを釣ろう 始めに準備したのは、エビ釣りの仕掛け。 仕掛けは、昨日、日立フイッシングセンターサウス店で調達して来た。 店にいた客が、 「エビなら何処でも釣れるさ」 と簡単そうに言っていたが？。 仕掛けを足元に投入してから４〜５分。 ソロソロと引き上げてみると、重い！。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　サッポロビール 「さては？」 心臓をドキ、ドキさせながら水面に引き上げると、 「Ｏｈ！ミステーク、アイアムソーリー」 サッポロビールじゃ。 お呼びじゃない。 アジを釣ろう アジ釣りを開始したのは午後１時。 釣りを開始して３０分、浮子は、ユ〜ラ、ユ〜ラ、とのんびり海上に浮かんでいる。 「もっと真面目にやれーー！」 と浮子にハッパをかけたが、浮子は何処吹く風である。 ひょとすると、コマセが無いのか？。 と仕掛けを引き上げると。 千切れたテッシュの破片が、ヒラヒラとブラ下がってきて。 　　極上の餌だが 堤防の上で跳ねている。 かわいい豆アジだった。 カンパチやヒラメには極上の餌だが。 今日の目録には、カンパチも、ヒラメも無く、準備して来ていない。 極上の餌も、無用となった。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　毒魚のダブル Ｏｈ！ミステーク２ 時間が経過して。 浮子に、大望のポンポコリン、アタリだ！。 そして沈んだ。 ソレーーッ！、この重さ？、３０センチオーバーのアジか。 「Ｏｈ！ミステーク、アイアムソーリーー」 ２度目のミステークは、毒魚のダブル、いい加減にしろ！。 　ミステークのボラ Ｏｈ！ミステーク３ また時間が経過して。 浮子が、突然、ズボッ！と海中に消えた。 竿に飛びつき、エンヤードット、エンヤードット♪とリールを巻く。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　餌が６匹 えらいパワーだ。 これは間違いなく、３０センチオーバーかも。 「Ｏｈ！ミステーク、アイアムソーリーー」 ３度目のミステークは、ボラだった。 黒鯛釣り師 テトラ側で黒鯛釣り師２人が、何やら景気の良い声を上げている。 見に行くと、３５センチを超えるメジナがタモに。 　ザ・サムライ風 バケツには、３０センチオーバーの黒鯛とメジナが、無造作に突っ込むまれていた。 凄腕デアル。 水商売は７年で１人前と言うが、釣り師は何年で？。 ノビタは自慢じゃないけど、釣歴２０年、いまだド素人。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　黒鯛とメジナが 夕陽が泣いている 午後５時までに、豆アジ６匹。 黄昏が濃くなり、空が真赤に染まった。 「真赤な　唇のような 　夕焼けの　空と海 　　　・ 　　　・ 　夕焼け　海の夕焼け 　大きな　夕陽が泣いている♪」 　　　　　　　　ｂｙ　ザ・スパイダーズ「夕陽が泣いている」 この頃、ポツリ、ポツリと良形のアジが来たが。 周囲が闇に沈むと、アタリが遠のき。 暗い海上に電気浮子の赤い灯かりが、静止したままとなる。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 バラし 微かに電気浮子に変化が。 チカッと一回、点滅し。 そしてまたチカッと点滅した。 「・・・・・？」 そして消灯、海上は闇に。 リールを巻く。 ズッシリした重さ。 「キタ〜〜〜♪」 久々の感動と、興奮と、破裂の瞬間である。 獲物を堤防まで、ゆっくり近ずけていると。 突然、フワ〜と重量感が消えてしまった。 バレたのだ。 それから１０分ほど経過。 また同じアタリ。 そして、さっきの再生ビデオを見ている様な再現。 結局、またバラす。 この後、２０センチオーバーが、口が切れそうになりながら、辛うじて上がった。 サビキの７号針では針が小さ過ぎ、大型のアジは口が切れてバレる事を知る。 　　　　　　　　　タバコ２本と本日釣果 あぁ留めのミステーク 午後８時半。 足元のエビ用の竿を持ち上げると。 重い。 「ｉｆ・・・・！？」 リールを慎重に巻き。 ソーーッと堤防の上に獲物を下ろした。 ヘッドランプに浮かび上がったその姿。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミステークのカニ ガーーン！、 「Ｏｈ！ミステーク、アイアムソーーリー」 本日、４度目のミステークは、カニだった。 「エビなんか、何処でも釣れる」 本当かな〜〜？。 ノビタとエビとの距離は、まだ地球と月ほどもあるようだ。 午後９時、月の光りを背に受け、足を引き摺りながら帰って来た。

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