久々の2桁♪ 満員御礼 右も 全て夜討ち、朝駈けの石持釣りの車か、駐車場は満杯だった。 車の外に出ると、生温かく、重く湿った闇が押し寄せて来た。 風は、僅かに南から吹いてくる。 目の前の階段を上ると。 いつもの事ながら、岸添いは何処までも人、人、人の壁である。 気が弱い者には、とてもこの壁に穴を開けられないのでは。 左も 先端の方から、ドドーン!と堤防で砕ける波の音が響いて来た。 河口を、馬の背のように盛り上がった黒々とした波が次々と走り、その中ほどで白く砕け渦を巻く。 今日も例の秘仕掛でないと駄目のようだ。 隙あらば入らんと、竿林の堤防を進んで行くと。 「・・・・・・・!?」 後ろを振り返り、10メートルほど戻った。 そこに、一人なら何とか入れそうな場所があったのだ。 そこで、向こう三軒両隣との幅を目測していると。 暗闇から声が。 「そこでやんな!」 今朝も鬼ではなく神に会えた、ホッ。 声をかけてくれた神はその後、竿をたたんで帰って行った。 初っ端(ぱな)から入食い フランス赤イソメ 餌は、日立フイッシングセンターのE−子さんに薦められたフランス赤イソメである。 午前5時、期待の第1投。 道糸の弛みを取り、竿を堤防に立てかけようとすると、ガタガタガタと竿が震えた。 頭上に「!」が飛び、胸が弾み。 リールを巻くと、ゴトゴトと魚の手応えが手元に伝わって来た。 そして上流も 16センチほどの小振りの石持だったが、幸先の良いスタートだ。 続いて第2投。 仕掛が着水すると同時に、ガタガタと早すぎるほどの手応へが。 竿を大きく後ろに倒し、合わせて。 2匹目を取り込んだ。 餌の状態も見ず、第3投。 そしてまた、着水とほとんど同時にアタリ。 3匹が、入食れ掛かりで釣れた。 音楽のように これが序曲だった。 この後、アタリはポツリ、ポツリのスローテンポとなり。 また、ガタ、ガタ、ガタの乱れ打ちのテンポとなり。 そして、ドド、ドド、ドドと重厚なアタリが、間をおいて届くテンポに変わって、良形が数匹上がった。 音楽の流れのような釣りに幕が降りたのは午前7時、その後はシーンと静まりかえる。 良形混じりで 心地良い疲労感が、全身を浸していた。久々に満ち足りた希な日である。 午前7時半、納竿。 本日釣果 石持 16〜26センチ 12匹 The End |