2004年2月20日(金)三流の釣り場
   午後8時〜午後9時

   今夜も念仏が・・・


ハッパをかけられ                不夜城の如く
「行クゾーー!」
とカミさんが車を発車した。
走りながらカミさんが、
「今夜は遅い出発だな〜」
とボヤいたので。
「潮だよ、潮の動きに合せたんだよ」
と言いわけぎみに答えると。

「どうせ結果は同じなのに」
と憐れむようにつぶやき。
「ハッ、ハッ、ハッ、ハ〜、やっぱり腕さ」
と笑っている。
そして、
「(魚に)餌ばっかりやってんじゃないぞー、たまには釣ってコイ!」
とハッパをかけられる。

車なら下取りしてくれる所は、必ずあるのだが・・・。
ドナドナドーナ、ド〜ナ・・・・♪。

「結婚した方が良いのか、それともしない方が良いのかと問われるならば、私はどちらにしても後悔するだろうと答える」
                 by ソクラテス(ギリシャの哲学者)
身に沁みる教訓だ。

SAKさんボーズ
暗闇を堤防に向かって歩いて行くと、前方から黒い影法師が近ずいて来た。
駐車場に止めてあったバイクと、その歩き方に見覚えがある。
声をかけると。
「やあ〜、これからですか」
と闇の中から応えが返って来た。
やっぱり、近所のSAKさんだった。
ボーズとのこと。
また今夜も、”幸運”ってものをあてにするしかないようだ。

応答あれども
堤防に着いた。
雲の切れ間から星が輝いている。
薄暗い闇の中に、人間はノビタ1匹だけ。
風が、堤防の上の缶や、ビニール袋や、ペットボトルを、ガラガラ、ガサガサと揺すり、叩きながら騒がしい音を立てている。

                             
 まだか、まだか
午後8時開始。
初め、沖アミを餌にしてみた。
しばらくして仕掛を回収すると、浮子に変化が無かったのに、餌だけ盗られていた。
アンビリバボーー!。

餌を、青イソメにしてみた。
ぼんやりと波間に漂っていた浮子が、海を黄色く染めながら沈んだ。
合せる、外れる!。
気を取り直し、仕掛を再投入。
そしてまた浮子が沈む、合せる、外れる。

今夜も念仏が・・
不届き千万な奴めと、外れる度にカッカ、カッカと頭に湯気が湧き。
今度こそ、今度こそと、ピンポイントを攻めまくる。
その度にアタリはあるのだが、針掛かりしない。
魚が海中で手を叩き、腹を抱え、笑い転げて悶絶する姿が、目に浮かぶようだぜ。
 ぼんのうしょうげんすいふけん             しょうげ
煩悩彰眼雖不見(自分の眼に浮かぶ彰碍、煩悩なり)。
これまでの経験とカンがブレンドされ、容易に敵が誰なのか導き出される。
そして、ノビタの手の打ちを、博士号を取るほど知りつくす手強さも。
午後9時、これ以上戦っても無意味と納竿。
何処か遠くから、お坊さんの念仏が聞こえて来るような。
      むじんにぼさ      びゃくぶつごんせそんかんぜおんぼさ   うんがゆうししゃばせかいうんが・・・
「・・・無尽意菩薩。白仏言世尊観世音菩薩。伝何遊此娑世界伝何・・・
ぜんなんし  にやくうこくど しゅじょうおういぶつしん  とくどしゃ かんぜおんぼさ
善男子。若有国土衆生応以仏身得度者観世音菩薩。・・・・・
そくげんぶつしん にいせっぽう   おういびゃくしぶっしん
即現仏身。而為説法。応以辟支仏身。・・・・・」

チーーーーン♪

The End
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