2004年2月28日(土)三流の釣り場
            午後5時半〜午後7時

   ただいま連敗中


月光の下で                     日が沈む

「梅一輪一輪ほどの暖かさ」(嵐雪)。
春の足音が、少しずつ大きくなって来るような気がする。
でもノビタの釣りはまだ真冬。

レモンの半片を、夜空に貼り付けたような月の下で。
冷たい東風(こち)にさらされながら、鼻水を垂らし、電気浮子をジッと眺めていた。

煩悩塵芥に生きる迷いが、妄念を呼び起こし。
あれやこれや、頭の中が騒々しくなって来る。
妄念を払おうと、
 
わくそうおうなんく     りんぎょうよくじゅしゅう ねんぴかんのんりき     とうじんだんだんね
「或遭王難苦。臨刑欲寿終。念彼観音力。刀尋段段壊。・・・・」
チ〜〜〜〜ン♪。
処せん仏性でないものの念仏なり。
何の御利益があるもんか。

この寒中、釣りをすることこそ精進苦行、とひたすらその時を待ち続ける。
  
最後の輝き
もう一人いた
月明かりで、白くボーッと広がる堤防の端に、黒い影法師が一つ。
ノビタと同じように、精進苦行?をしている釣り人がいる。
時々、電気浮子の赤い灯りが踊った。
釣れているのだろうか。
気になるが、面倒なので聞きに行くのは止めた。

変化が無い
車の中でカミさんに、
「釣れない所で、釣れない魚を狙うとは、変化がないぞ!」
と注意を促された。
そう言えばダーウインも進化論で、
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは変化できる者だ」
と強調していたな〜。

でもノビタは、ノビタ流の釣りしか出来ない。
ノビタが変化せずとも、そのうち海にも春が訪れ、魚が浮かれてノビタにも釣れるよになるのさ、ケ、セラ、セラ〜〜♪だ。
                               
そして消えた
アタリはあれど
午後6時半ころ。
波間に見え隠れしていた電気浮子が、光芒一閃、真っ黒い海に消えた。
その一瞬、居合い抜きのように竿をハネ上げたがカルカッターー!。

その後も2度、同じようなアタリがあったが、針掛かりせず。
矢つき、刀折れ、力つき、というより辛抱の緒が切れる。

「男子たる者は絶対にへこたれてはならん。銃があれば銃で戦い、刀が折れたら素手で戦い、腕を失ったら歯で戦い、生命をとられたら魂で戦うのだ」(西郷隆盛と共に西南戦争で戦死した薩摩藩士 桐野利秋の言葉)
脆弱な精神の持ち主であるノビタは、午後7時、ギブアップ。

本日もボーズ。

The End
SEO [PR] @[r AEx@o^C ^T[o[ SEO