2004年5月15日(土)三流の釣り場
               午後7時〜午後9時半

  
    尺メバルは幻想の産物?

メバル釣りは男のロマンだ
いつもと変わらぬ宵闇の風景のなかで、電気浮子の黄色い灯りをボーッと眺めていると。
後ろに黒いシルエットが。
一瞬、心臓が震えた。
「釣れてんの?」。
Oである。おどかすなよ、ったく。

彼の話では、ドラえもんさん一派も対岸で、尺メバルを狙っているらしい。
尺メバルは幻の魚になりつつある。
「幻の魚を追う。それが男のロマンだ、人生だ」。
とばかりに、最近のドラえもんさんは尺メバル狂い。
本業の黒鯛釣りは、止めたのだろうか。

腕未熟なO
Oは、涸沼川で、カレイと、ヒラメと、ハゼを釣ってきたと言う。
得意そうだけど、尺メバル釣りとは雲と泥の差だ。

此所は、Oにとってまだ未開拓で、かつ難易度100パーセントの難所である。
仕掛を投射する技術は、A級が要求される。
ちと無理ではと懸念していたら、案の定、第一投目から重症の根掛かり。
ピシッと糸が切れ、高価な浮子が、糸を離れて海上をさ迷った。
時間をかけて、なんとか回収したが。

一度あることは2度、3度、4度と、根掛かりを連発している。
もう釣りどころではなさそうだ。
失敗は成功の元である。
人類の偉大なる発見は、そこから生まれて来たのだ。
とノビタの腕(技)を貸して上げたいのを、ジッとこらえて見守っていた。

                                    
寂しい釣果
午後8時頃、Oの携帯が鳴った、ドラえもんさんからだ。
「エッ、20cmを超えた、3匹も!」
Oの驚きの声。
続けて、
「ナ〜ンダ、ドンコですか〜」
とホッとしたような声を上げている。
どうやらドラえもんさんも、苦戦中のようだ。

メバル行方不明
火星からの返事を待つかのように、アタリが遠い。
ハーメルンの笛吹き男が鼠ではなく、メバルを連れて行ったかのようなロスト・ワールド。
そんな夜だった。

午後9時半、帰る支度をしていると、ドラえもんさんからドンコの他はいないの連絡。
やはり尺メバルは、いなかったようだ。
昔、夢は叶うものと思っていた。
今は星を眺めて溜め息を漏らすだけ。
アデイオス、また明日。


本日釣果
   メバル 14〜16cm 5匹

The End

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