サイズは申し分無いのだが・・・・ 川濁る 久慈川河口の朝 と昼間、久慈川を見に行くと。 川は茶色に濁っていた。 「チャンスだ!。千載一隅だ!。好機到来だ!」 と心は、蝶のように、羽根のように♪、舞い上がった。 ひょっとすると今夜は、20匹、いや30匹、いや40匹も夢ではないかも。 と妄想は、どんどん膨らんで・・・。 河口を見に行くと、砂糖に群がる蟻チャンの如く、人々で大混雑だ。 でも動きがない。 シーンとしている。 そして釣り人は、茹だる暑さに干上がっているような。 多分、今まで入食いだったのが、一休み状態なのかも。 としばらく様子を見ていたが、いつまでも状況変わらず。 やはり夜でないと駄目か、と帰って来た。 貸し切りの堤防 午前0時。 夜に沈む堤防を、海側に向かって歩いて行くと。 階段を登った所に、ポツンと一人釣りをしている人が。 その先には誰もいない。 昼間の混雑が、嘘みたいな様相だ。 さらに歩いて行くと、4〜5人の釣り人が、ポツン、ポツンと点在していた。 沖側の、堤防が屈折する角の手前に、電柱が立っている、その先に黒い人影が幾つか見えたので、電柱の手前でやることにした。 竿2本の仕掛を河口に投入したのは、午前0時15分だった。 気温は22度位か?。 涼しい夜だ、ジャンパーを引っ掛けてきて正解だった。 風は北西の方向から吹いてくる。 海は穏やかで、時々、黒々としたうねりが河口に入って来るが、白く砕けるほどの波ではない。 天には、白い粒子のような星が、霞んで散在していた。 星が降る 始め、天秤式の仕掛でやっていたが、しばらく放って置くと、仕掛がダンゴ状に絡まってしまうので、胴付き2本針仕掛けに交換した。 時々、竿先がプルプル振えながら、お辞儀をするアタリ。 何度目かに針掛かりした。 17cmほどのフグだった。 忌まわしいフグ 河口にうねりが入る度に、竿がお辞儀を繰り返すだけ。 午前1時を過ぎた頃、一瞬、南の空に白い線が走る。 流れ星か?。 しばらくすると、また走る。 間をあけながら、南に、西に、東に。 星が降る。星が落ちる。星が飛ぶ。 その数、3、4、5、6、7、8、・・・・・15。 流れ星は、午前4時まで続く。 もうすぐノビタも流れ星、どうせなら今夜のように多くの仲間と一緒に、と星を眺めていた。 「どうせ一度は あの世とやらへ 落ちて流れて 行く身じゃないか♪」(「流転」 赤木圭一郎) ポイントがずれていた 午前2時。 隣りで釣りをしていた人が、ノビタの所に来て。 岸寄りに仕掛を移動したらアタリがあったよ、と教えてくれた。 1本の竿の仕掛を、岸から70メートルから15メートルほどに近ずけ、竿を堤防の壁に立てかけた。 しばらく何の変化もなかったが。 突然、竿が、ガクンガクンと音を立てて大きくお辞儀をし、そのまま竿尻が持ち上がり、2メートルの堤防の壁を乗り越えて、海に落下しそうになる。 「キターーーーーー!」 竿を掴まえ、大きく合せると、ガツン!と重い手応えが。 竿をシャクリ、リールを巻く。 ドスッ、ドスッ、ドスッとテキの攻撃が、重く、厚く、強く、手元に響いて来た。 ハリス5号、道糸PEライン3号の鋼線にものをいわせ、問答無用!とばかりに強引にリールを巻いて来る。 目の前にそそり立つ2メートルほどの堤防の壁に視界を閉ざされ、竿をヨロヨロさせてテキを引き上げる。壁越えの難所だ。 引き上げる途中、テキが針から外れるのではと、ハラハラドキドキの15秒。 そして、抱卵の28cm石持、ゲッチュウ!。 2時間半、始めの1匹だ。 「よくやった。お前は偉い!」 と自画自賛、感無量。 もう1本の竿の仕掛も、岸寄りに移動した。 正解だった。 この竿にも午前3時半頃、同じようなアタリがあり、27cmの石持が掛かる。 風も冷たくなり、寒さに耐えられず午前4時、納竿。 捨てる? 午前5時、自宅で「おるた(メードイン小樽のワイン)」を飲んでいると。 カミさんが起きて来て、「釣れた?」と聞く。 黒鯛を9枚釣った後、カミさんは。 ノビタが釣って来た魚を見ては、情けないわね〜と冷ややかに笑うようになった。 「笑不可釣人必死」と、ノビタの心の叫びが聞こえないらしい。 クーラーボックスを開けて、 「2匹か、少し大きいんじゃない。どうする?。・・・・捨てる?」 「ウッ!」 キョトン、ドキーーン。 ”捨てる?”は、”今、食べる?”の聞き違いだった。 こんなもんしか釣れません、の僻み根性が、嫌みの聞き違いになったのか。 本日釣果 石持 27〜28cm 2匹 The End。 |