2004年9月3日(金)久慈川河口
            午後7時半〜午後9時

  
      尺石持が釣れた日

満員御礼                           大願成就


「魅せられたる魂」という本がある。読んだことは無い。
この題名は、久慈川河口の”石持のアタリ”によせるノビタの思いのような。
老朽化してガタビシいう肉体を引き摺りながら。
”魅せられたる魂”は今日も来た。
                        たま
堤防の壁沿いに、濃い闇が溜り。
その闇の中に、相当の釣り人が潜んでいる。
星のイミテーションのような竿先のケミホタル、その青い光りが堤防沿いに点々と続く。
幸いかな、頭上の電線が気になるノビタの指定席は空いていた。

荒れぎみの海
竿を2本出したのは、午後7時半。
夜空は薄い雲に覆われ、その切れ目から微かに星が数個瞬いていた。
風は東から気にならない程度に吹いてくる。

沖からゴーゴーと波が押し寄せ、ドドーンと何処かで砕ける音が、時おり聞こえて来る。
2本の竿先は、波に往復ビンタを食らい、右へ、左へ首を振っている。
打ち寄せる波に仕掛が押し流され。
両隣りの釣り人と、仕掛を何度も”お祭りワッショイ”し、仲良くなる。

舌ビラメが釣れていた
午後8時を過ぎると、沖の方から次々と人が帰って来た。
どうやら駄目だったらしい。
隣りの”祭りだワッショイ”の戦友も、魚入れのクーラーボックスを軽るそうに肩にかけ、トボトボと帰って行った。

ノビタも、これ以上粘っても無駄と竿を1本仕舞い。
2本目も仕舞おうと、リールを巻くと。
ゴトゴトと、魚の手応えが。
上がったのは32cmの舌ビラメ、フランスの高級食材ではないですか。

運命の尺石持
舌ビラメは本命ではない。
でも本命の石持が釣れる保証もない。
午後8時40分、今日も人生の岐路に立たされていた。
「やめるべきか続けるべきか、それが問題だ」
そして決断す。
仕舞いかけた仕掛けに新しい餌を付け、再び海に投入。

待つこと3分、じっと良い子にしていると。
なんと突然、竿先に剣道の面打ちのような、一撃、二撃、三撃が。
竿は、そのまま右から左へ引き摺られ倒れそうになる。
竿を掴んだ。合わせた。
約30センチの「約」の無い尺サイズの手応えが・・・。


魚が水面を切ったところで、リールが巻けなくなり。
魚は高さ2メートルほどの壁の向こうで宙ぶらりんこ。
回らないリールを、必死になって巻く。
「ギーギーギー」とリールが回った。
地面に転がった魚を見た瞬間、頭上に超特大の感嘆符がドーンと立った。
大願成就の尺石持だ!。

あの時、止めていたら・・・・・、辛うじて運を拾ったようだ。

納竿
午後9時、今日はこれで良しと納竿。
      はにゅう
帰ろう、埴生の宿へ。
またカミさんのグチを聞かされるかもしれないけど・・。
上の空で聞いていると。
「わたしが言ったことを、もう一度言ってごらんなさい!」
「ギョッ!」
またありそうだな〜。

本日釣果
  石持   30cm 1匹
  舌ビラメ 32cm 1匹






















The End。
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