こんな場所に? こんな所? レギュラーサイズ われてくだけて 裂けて散るかも」 (源 実朝) 今日の海は、騒々しい。 50cmほどのうねりあり。 波に乗って、浮子がジェットコースターのようにドーン、ストーンと上下している。 ほとんどの釣り人は、ノビタを路傍の石を見るようにして通り過ぎて行った。 いや眼中にない人もいる。 ノビタは、どうやら釣り人の死角に入っているようだ。 おそらくノビタを見た釣り人も、こんな所で釣りをするなんてド素人だな〜、と苦笑いしながら通り過ぎて行くはず。 そんな場所に、20cmオーバーのメバルが、ひっそりと息を殺して棲んでいた。 「ディスカバー・ジャパーーン♪」 始めの1匹 「尺に近いメバルを釣りに行きませんか」と”ふったさん”に誘われて来たのだが、まだ彼は来ていなかった。 携帯でポイントを確認した。 ひとあし おうま とき 釣りを開始したのは、人足の途絶えた逢魔が刻、午後6時。 「さあ来い!」 けんこんいってき とポイントに、乾坤一擲の第一投、そして数秒。 微妙に浮子が上下し、その直後、スパッ!と浮子が海中に消えた。 「キターー!」 竿を煽り、リールを巻くと。 グググググーーーと小気味良い引きが。 上がったのは、久々の20センチオーバー、丸々太ったメバルだ。 良形のメバルが本当にいたのだ、としばし感無量・・・・。 昨日はイワシ、今日はメバル。 まるで”昨日に優る今日の花”の諺を、地で行くような・・・・。 釣れる時間は・・ そのうち”ふったさん”登場。 一匹釣れた報告をすると、ニコニコ面で「そうですかー」で終わり。 もう少し驚いて、そりゃーヨカッタ、ヨカッタ、見せて下さい、の反応を期待したのだが・・。 どうやら20cmクラスは、此所ではどうでも良いサイズらしい。 これはひょっとするとひょっとして、と胸の中にデッカイ希望の雲が、モクモクと湧いて来た。 ふったさんは、メバル釣りの竿を置き竿にして、ABに初挑戦するのだと闇の中に消えてしまった。 この後、ノビタは7時頃までに同じようなサイズを2匹追加したが、後が続かない。 戻って来た”ふったさん”に、アタリが消えたと話すと、午後8時からまた釣れますよとのこと。 ふったさんの時間だった そして午後8時過ぎ、”ふったさん”の、街のネオンのようにドハデに輝く浮子が、黒々とした海を、シャルトルーズイエローに染めて、深く、深く沈んで行った。 闇に向かって、 「ふったさ〜ん、アタリだ〜!」 と呼ぶと、 「ハッハハハ・・・・」 と闇の中から、ふったさんの笑い声だけが・・・。 立ち小便でもしてるのだろか?なかなか来ない。 じれったくなり、”ふったさん”の竿を取り、リールを巻いた。 その引きカイカ〜ン!、に浸っていると。 ”ふったさん”が戻って来てしまい、バトンタッチ。 やや大きい22cmのメバルだった。 この後は何故か、”ふったさん”の一人舞台、”ふったさん”は午後8時〜納竿の9時半までに5匹釣った。 ノビタは、その間に1匹追加しただけ。 納竿 午後9時半、明日があるさと打ち止めにする。 冷凍庫がメバルで一杯なので進呈します、と”ふったさん”から釣ったメバルを頂いた。 驚き桃の木、山椒の木、の釣りだった。 何故こんな所に?。 ”ふったさん”に、この場所を発見した人は誰かと聞くと、Nさんだと言う。 この場所を発見したNさんに。 今は普通の食材であるホヤや、イソギンチャクを、人類として初めて食した人と同様の敬意を表したい。 それほど身近で遠い所(とても考えつかない)だった。 本日釣果 黒メバル 17〜22cm 4匹+5匹(”ふったさん”より) The End。 |