2004年10月3日(日)湊寄りの堤防
            午前1時半〜午前2時半
 

       嵐の中に立つ男

嵐の堤防                             平均サイズ(写真拡大可)
蒼暗の天空に、白い半月が輝き。
その前を黒い雲が、次々と流れて行く。
北風が、「帰レ、帰レ!」とばかりに吹きまくり。
空缶が、ガラガラと堤防の上を転がって止まらない。
ビニール袋が、柵に絡まりバタバタバタと身を震わし。
波が、ザブン、ザブンと白い波を立て。
今夜は嵐の海だ。

そんな暗い堤防に、ケミホタルの灯りが数個点在していた。
こんな嵐の中で、何を狙おうというのか?。
「秋深き 隣りは何を する人ぞ」
              (芭蕉)
ノビタが言うのもなんだが、気狂い沙汰だぜ。

困難な準備
ポイントに着き、荷物を下ろしたが。
帰るべきか、決行すべきか、迷う。
此所まで来て今さらと、結句、竿を出す。

仕掛をセットするのも、大変な作業だった。
竿を手から離すと、永久に転がって行くし。
胴突3本針仕掛を袋から取り出した途端、宙でグルグル回転し、ダンゴになってしまった。
餌パックをクーラーボックスから出すと、ひっくり返り、フタが開いて飛び散り、半分がアッと言う間に闇に食べられてしまった。
準備が終わり竿を持ち上げると、まだ釣りもしていないのに、闇の向こうで何やら大物を釣ってしまい、ピクリともしない。
「悲劇の極致は、喜劇である」
      (チャールズ・チャップリン)

悪戦苦闘の1時間
釣りを開始したのは、午前1時半。
疾風怒濤の海に立ち、男一匹ド根性で、竿を振るうのだが・・・。

振えない。
竿が前に倒れないのだ。
まるで土俵際で、力士が必死になってこらえている様な姿だ。
何とか竿を前に倒したが、ポイントから遥か手前にポチャン。
投げ直そうとリールを巻くと。
「・・・・・?」
一瞬、なんか手応えが・・。

風圧を受けている竿は重い、10キログラム以上の重さがあるのでは、手元の感覚が鈍い。
それでも何かに、時々、ギューンと引かれるような?。
堤防に抜き上げようとすると、確かな重さを感じた。

   
いただきま〜す♪
魚が水面を切ると、今度は魚が宙をパタパタと飛び、地上に落ちて来ない。
道糸は、ヒュルルンと鳴きながら空を舞い。
手で掴めない。
竿をゆっくり地上に降ろし、やっと魚を掴まえた。
針は、ノドチンコの奥まで飲まれていた。
始めの1匹は、此所のレギュラーサイズ20cm。

風に逆らいながら、仕掛を海に返したが、またポイントを大きくそれる。
投げ直す気は失せていた。
そのままにしていると、風と波に押されて電気浮子の赤い灯りが、自動的にポイントに運ばれて行き。
ズボッと波間に消え、そのまま浮かんで来ない。
アタリだ!。
2匹目も、完璧に針が飲まれていた。
そして3匹目、4匹目、5匹目・・・・。
入れ食いだが、全て針を飲まれてしまい、数伸びず。

撤退
午前2時半、霧状に宙を走っていた雨が固まり、パラパラパラと音をたて始めたたので、慌てて竿をたたみ帰って来た。

暗い堤防で、釣り馬鹿同志が、じっとケミホタルの青い光りをみつめていた。
家に帰りたくないのだ。
このまま風にふかれ、雨に打たれて、死んでしまいたいのかもしれない。
哀しい光景だ。
そのご心中、お察し申し上げます?。
でもこの世の中、捨てたもんじゃ御座いまシェン、どうか気を落とさずに頑張りヤショウ。
では。では。
お先に失礼いたしヤス。

「本日のご感想は?」
「悪戦苦闘の1時間でしたが、入れ食いだったので夢中でした。プロジェクトXで採用してもらえないでしょうか?」
チャン、チャン♪。

本日釣果
  メバル  18〜21cm 10匹




























The End。
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