２００５年９月２日（金）　阿字ケ浦方面の港 　　　　　　　　　　　午前４時〜午前８時

サバが走った日 夜明前　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丸い真赤な太陽が 午前３時半、駐車場に着く。 車はわずか数台。 リンリンリン、リリリリリ・・・・と鳴く虫の声と。 ザザーーッ、ザザーッと砂浜を洗う潮騒の音を聞きながら、まだ暗い堤防先端へ。 空は満天の星。 西からの涼風が心地良く。 自分は今、世界の中心なんだとつぶやきながら。 荷物を背負って、ヨイショ、ヨイショと進んで行く。 水温が上昇して魚が活発に動く、何を狙うべきか迷う季節だ。 潮時、場所、天候・・・を考え迷っていたが。 カミさんの鶴の一声でサバに決定した。 アタリ無し 堤防先端着。 黒いシルエットがまばらに点在していた。 時おり��ぢヒューーッ��ぢと、空を切る竿の音以外は、何も聞こえてこない。 適当な所に荷物を降ろした。 磯竿２号、５．３メートルを出し。 その竿に、５号の電気浮子、コマセ籠、ピンクのナイロン・スキンを付けたサビキの１０号５本針仕掛、その下に５号の錘を付けた。 浮子からおもりまでの深さは６メートルにセット。 釣りを開始したのは午前４時２０分。 それから午前５時半まで、アタリ無し。 　　　　ルアーマンも燃えた 始めの１匹 日の丸のような真赤な太陽が水平線上に昇ると。 空も、海も、地も、分刻みでその存在を強調してきた。 周囲を見ると、いつか釣り人たちで一杯。 白い光りの粉を撒き散らしたような海に。 微かに見えていた浮子が、突然、コテンと倒れ。 そのまま、ズボッ！と海中に沈んだ。 竿を後ろに倒す、ズシーーンとした手応え。 リールを巻き、徐々に引き寄せて来る。 堤防に近ずくごとに、反撃が強まり。 糸を切られる不安、頑強に引っ張られる快感。 �"トレ・ビアーン（素晴らしい）♪���錫鮠 ����錫鮠 ����格闘３分。 とうとう堤防の上に３０ｃｍオーバーのサバが転がった。 胴長で短足、真黒なギョロ目、洗濯挟みのような口、その姿オッチャン風で格好悪いが。 あの烈しい抵抗をした勇姿に、乾杯！。 サバ入れ食い １匹目のサバが堤防の上に転がった途端、携帯のベルが鳴った。 ふったさんだ。何とノビタの後ろに。 振り返ると、ふったさんともう一人いて、ふったさん同様、肉不足のＫさんを紹介された。 ふったさん達も参戦した午前６時頃から入れ食い。 その騒然とした中、ヒットしたサバが、２度も隣りのふったさんの方にすっ飛んで行き、その仕掛に絡んでしまった。 その度に時間を大分ロスし、かつ２回ともふったさんの道糸を切る破目に。 周囲ではカンパチ、イナダがルアーでヒット、ヒット、ヒット。 でも、 「サバかて魚やろ。カンパチやて魚やろ。ワカシかて魚やろ。みなおなじや」 と、ふったさん、Ｋさん、ノビタの３人は、ひたすらサバ釣りに熱中した。 終章 もっとサバの引きを味わいたかったが。 午前７時を過ぎると、ピタリと食いが止まってしまった。 それから１時間粘ったが、まるでアタリが無く納竿。 Ｋさんは、これから出社すると先に帰って行った。 帰りはふったさんと２人。 久々の重い釣果に、足がヘロヘロ、汗をかき喉もカラカラ。 帰宅して飲んだ冷たい発泡酒の美味かったこと。 　　��ぢ明日は明日の風が吹こう 　　　今日は今日の風に任せる 　　　好日、好事だった 　　　ありがたし　ありがたし��ぢ（山頭火） 本日釣果 　　サバ　　３２ｃｍ〜３５ｃｍ　 ８匹 　　タナゴ　　２０ｃｍ　　１匹 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本日釣果 Ｔｈｅ　ＥＮＤ

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