２００５年１１月１１日（金）　日立港沖堤防のカレイ釣り 　　　　　　　　　　　午前８時〜午前１１時半

逃がした魚は大きい 忌まわしい風が・・・　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　晴れていたけど・・・ 午前７時半、沖堤渡船に乗る。 ノビタの他に若者が２人。 Ｅ−子さんの話では、彼等は昨日、沖堤でカレ イを６枚釣ったそうな。 それも”人の行く裏に道あり花の山”の予想外の所で。 船を降り沖堤の上に立つと、忌まわしい西風に迎えられ。 堤防際では、風に起こされた千波万波の小波が騒ぐ。 �"たたずめば　風わたる空の　とほくとほく���錫鮠 ����　　　　　　　　　　　　　　（山頭火） 見霽かす広い堤防に、黒いゴマ粒のような釣り人の影が、１０数個点在していたが。 シーズンには、大混雑狂乱のカレイポイントは閑散としていた。 沖堤防で内湾側に竿を出す場合、西風は厄病神だ。 西風は、アゲンストなので飛距離が出ない。 今日は奇跡だけが頼りの釣りになった。 　　　１　　　　　　　　２　　　　　　　３ 仕掛 日立港は、座布団カレイの本場である。 このため、日立フイッシングセンターの店には、これでもか、これでもか、と言わんばかりに多種多様のカレイ仕掛が並んでいる。 この百花繚乱の如く並んでいる仕掛の中から、一品を選ぶのは悩ましい。 ノビタが、これまで一番実績を上げたのは、左図ＮＯ−１のｇａｍａｋａｔｓｕ”スーパー遠投カレイ”だ。 これはもう芸術の域の仕掛だ。 この仕掛は天秤式と称しているが、基本的には胴突である。 この為、海が時化た時や、遠投時に、仕掛の絡みを気にする必要がない。 ただ高価（普通の天秤式仕掛の約４倍の価格）なので、なかなか手が出せない。（自作は不可能） 今日は、ｇａｍａｋａｔｓｕ”スーパー遠投カレイ”に似た胴突き構造で、やや安価な図ＮＯ−２のＭＯＲＩＧＥＮ”梅木式カレイ”（ｇａｍａｋａｔｓｕ”スーパー遠投カレイ”の構造には負けている）と。 �"毛のあるところに喜びがある��ぢ（フランスの諺） を信じて、針の根元に赤い毛があるＰＲＯ”飛炎カレイ”仕掛を使用してみた。 　　　　　　風よ何で邪魔する 始めの１匹は・・・ 午前８時、釣り開始。 １０分、３０分、１時間・・・何事もなくドンドン時を浪費して行く。 風に揺れて竿先に付けた鈴が、時々、リリッ、リリッとつぶやくだけ。 向か伏していた雲が、いつか太陽を隠し、冷たい風が鼻水を誘った。 午前１０時過ぎ、寒さが身に沁みてきたので周囲を歩くき廻っていると。 �"・・・・・・・？���錫鮠 ����風に混じって、リリリーン、リリリーンと鈴の音が聞こえたような・・・・。 竿を置いた所から５０メートルも離れていた。 ひょっとすると、ノビタの竿の鈴？、と急いで戻って来ると。 鈴の音がしだいに大きくなり、見るとノビタの竿がしきりにお辞儀を。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アナゴの仕業 道糸の弛みを取りながら大きく竿を煽ると、ビクビクと明確な魚の手応えが。 そのままリールをガンガン巻いてきて、一気に堤防の上に。 ーあああ〜ーと、思わず落胆。 ”梅木式カレイ”仕掛に螺旋状に絡まってきたのは、５０cmほどのアナゴだった。 この後、��ぢ毛のあるところに喜びがある��ぢの”飛炎カレイ”仕掛で、２５cmほどのマコガレイを１枚追加。 以降、何事もなく時だけが過ぎ。 　　　　　　穏やかな外洋 大物か？ 外洋は、間断に、滑らかに、静かに、うねっていた。 リリリーーン！と一鳴、鈴の音が大気を裂いた。 驚いて振り返ると、竿は何事もなかったように風に揺れている。 全神経を竿先に集中し、ジッと見つめていると。 ２本並んだ右側の竿が、リリーン！と勢いよく跳ねた。 そしてすぐ元の静けさに。 一寸間をおいて、また大きく竿が跳ねた。 竿を掴み合わせる。 ズシーーン！と重量が、竿を持つ腕から肩に圧し掛かってきた。 リールを１巻き、２巻き、３巻き、そして停止。 −根掛かり？− 道糸を緩め竿を置いた。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　弓折れ矢が尽き 竿先が大きく２回ほどお辞儀をしたが、そのまま３分ほど待って。 一気に竿を煽り、リールを巻いた。 途端、ガッ！と鈍いショック。 回収した仕掛（飛炎カレイ）を見ると、無惨にも”弓折れ矢が尽き”のボロボロ。 上針はハリス切れ、下針は半分に折れていたのだ。 気が尽きて茫然自失、��ぢぷ〜〜〜��ぢと屁が一つこぼれる。 納竿 タコ釣り師が、風に吹かれながら堤防の端を、太竿をシャクリながらソロソロと進んで行く。 獲物はまだのようだ。 家に帰ると、ノビタと同じようにカミさんに、 �"何をしに行ってきたの！���錫鮠 ����と、きつくいびられるのであろう、その背が泣いている。 天気とカミさには、逆らえないのだ。 午前１１時半、沈黙が重くなる前に納竿にした。 本日釣果 　アナゴ　５０センチ　　１匹 　マコガレイ　２５センチ　１枚 　　　　　　　　　　　　　　　　本日釣果 Ｔｈｅ　ＥＮＤ

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