２００６年１２月１日（金）　阿字ケ浦方面 　　　　　　　　　　　　　午前８時〜午前１０時半

戻ってきたマイワシ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　春のように暖かい日だった 仁王さんがいた 今日もお日柄が良かった。 いつもの道を、テクテク歩いて行くと、仁王さんに会った。 相変わらずの悪相だ。 普通の人の２倍近い面積の顔が、鬼瓦なのだ。 一種の迫力があり、近ずきがたい。 ひょっとするとその昔は、辣腕の鬼刑事だったのか、はたまたやくざの大親分だったのか・・・。 ところが話しかけると、途端に雪が溶けたような笑みを浮かべる。 口が重いので、仁王さんと話しをする時は、いつもこちらがお喋りになってしまう。 他愛無い挨拶を交わしたあと、先に向かった。 大捕物！ 薄い靄に覆われた空に、太陽が白くぼんやり浮かんでいる。 西から弱い風があったが、まるで春の陽気だ。 平アジ（メッキ）狙いで、ジグサビキを数十回投げると汗をかき、上着を脱いだ。 　　　　　　　お爺さんの４８センチ ・・・と、何か胸騒ぎがして隣りを見ると。 お爺さんが、落とし込み用３．２メートルの細竿を、ガックン、ガックンのされている。 ーナンジャラホイ。 と、５０メートルほど沖に投げたジグサビキを慌てて回収し、お爺さんの所へ走った。 お爺さんの足元に転がっていたタモを手に掴み、その時を待った。 なかなか浮上しない。 と、竿が満月のように曲がって動かなくなった。 根に入られたのか？と聞くと、 「のーー！」 と英語で返事が返ってきた。 人は見かけによらぬものだ。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　餌のシオリ貝 待つこと３〜５分、とうとう敵が浮上した。 慎重にタモ入れ。 そして無事御用！。 堤防の上で、無念そうにバッタ、バッタと暴れたのは、４８センチのナメタガレイだった。 お爺さんに仕掛けを尋ねると、ハリスの長さが１５センチ、太さが１・５号。 針はチヌ針の１号、錘は４号、餌はシオリ貝だった。 このお爺さん、竿はこれ1本である。 無謀というか、名人というか、とにかく凄い人である。 マイワシ爆釣 ２２〜２３センチの平アジを２匹釣った後。 マイワシを釣っている人達がいたので、彼らの所に移動した。 ３人ともコマセ籠釣り、一人１００匹以上釣っていた。 彼等の隣りで、エサ無しで釣って良いか、挨拶すると、 「釣りは賑やかな方が楽しいですから、どうぞ、どうぞ」 と親切なお誘い、感謝感激であった。 今日も、サビキは白スキンの８号を使用した。 　　　　　　　　　　２２センチ なんてことだ！ マイワシを、入れ食いのように釣っていた。 そして何十投目か、ジグサビキをポチャーンと１０メートルほど沖に投げた時だった。 「・・・・・？」 ー仕掛けが沈む途中で、停止したような・・・？ 道糸の弛みをとり合わせると、何やら異常な手応えが。 ・・・・・・ そして。 道糸が切れたように、いきなり道糸の先の負荷が”０”になったと思ったら。 その時、運命のダダダダーーン。 バッシャー！と、海を割って真黒い奴が飛び出した！。 ーたんまげたーーーッ！。宮城県語で��ぢ驚いた！��ぢの意。 海から飛び出したのは、鵜だった。 ありうべからざることが起ったのだ、ジグサビキが、海中で魚を追っていた鵜の背中に乗ってしまったのだ。 まるで、出会い頭の交通事故のような事件だった。 このあと幸いなるかな、空に持っていかれたジグサビキは、途中で外れ。 九死に一生を得た鵜は、��ぢキエーーッ、キエーーッ��ぢと叫んだ。 これは鵜語で��ぢ助かったー、助かったー��ぢの意味。 鵜は空のかなたに飛んで行き、黒い点となって消えた。 このあと毎日、鵜の恩返しを期待しているのだが・・・・・・。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本日の昼はイワシ定食 納竿 イワシの群れは、短い周期でやって来て。 コマセに足止めし、その瞬間、サビキ針に数匹掛かる。 ところが、いつも掛かりが悪く、堤防の上に上るのはたいがい１匹か２匹。 先日の勢いは、なかった。 そのうちに、群れがきてもサビキ針に掛からなくなった。 午前１０時半、コマセでイワシを釣っていた人々にお礼を言って帰ってきた。 本日の昼飯は、マイワシの刺し身と、マイワシの塩焼きに、ケンチンウドンだった。 なんせ、具が新鮮なので、その美味しいこと。 今日も天の恵みに感謝。 ーアーメン。 本日釣果 　マイワシ　　　２０〜２２センチ　４３匹 　メッキ（ギンガメアジ）　 ２２〜２３センチ　２匹 　　　　　　　　　　　　　　本日の釣果 Ｔｈｅ　ＥＮＤ

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