２００６年１２月１９日（火）　阿字ケ浦方面 　　　　　　　　　　　　　　午後３時半〜午後６時４０分

今日も釣りを満喫♪ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　穏やかな夕暮れ 冬の海へ 雲が空一面を覆い。 気温も大分低い。 午後３時過ぎ、雲間から陽射しがこぼれ。 途端に、寒さが和らいだような感じ。 ーよし行こう！ と、家を出た。 常磐の海は、季節外れのアジが、ガンガン釣れていると言う。 冬眠なんかしている場合じゃないのでは？。 ーシャル・ウイ・フイッシング？（Ｓｈａｌｌ　ｗｅ Ｆｉｓｈｉｎｇ？）。 英語で「釣りに行きませんか？」。 サビキ釣り名人が 堤防には、５人ほどの先客がいた。 彼等は、ノビタと入れ替わるように帰って行く。 いつものポイントに行くと、サビキ釣り名人が、忙しそうに釣りの準備をしていた。 彼も今来たらしい。 午後３時半、釣り開始。 西の方から、冷たい風が僅かに吹いていた。 竿はいつもの磯竿を２本出し、浮子付きのサビキを２０メートルほど沖に投入。 そのまま、堤防の上に置き竿にしておいた。 仕掛けを投入して３０分、まるでアタリ無し。 サビキ釣り名人は、ポツリ、ポツリだが、１８〜２４センチの良形のアジを釣っていた。 ノビタも、彼の隣りに仕掛けを投入したのだが、まるでアタリ無し。 「タナが違っていたら釣れないヨッ！。もし差し支えなかったら、棚を調整してやりますよ」 と言われたので、早速、名人に棚を合わせてもらった。 この後、嘘のようにノビタの浮子にもアタリが出始めた。 �"オッ！。惜しい���錫鮠 ����と名人が、釣れたアジをしげしげと見ている。 名人の側に行くと、釣れたアジをノビタに見せて、 �"ヒラメの歯形ですよ。これ���錫鮠 ����とアジの腹を見せてくれた。 確かにくっきりと歯形がつき、アジは仮死状態になっていた。 釣れたアジでヒラメを狙ったら、ひょっとすると・・・・。 　　使用したサビキ ブッ込みの仕掛 闇が堤防を包み始めた午後４時半過ぎ、浮子釣りを止め、アジ＆メバル狙いで足元を攻めた。 さっきまで浮子釣りに使用していた磯竿２号５．３メートル２本をそのまま流用。 仕掛は浮子を外しただけ、錘は６号。 竿先に、名人と同じように鈴を付けた。 予め、明るいうちに海底までの深さを計り、道糸に本来の浮子止めとは別に、海底までの深さを表す浮子止めを付けてある。 海底までの深さを表す浮子止めを付けておくと、仕掛を必要以上に沈めて根掛かりさせることはない。 これも失敗から学習した智恵である。 サビキは何時もの白スキンの９号、シーガーマーク付きを使用した。 惜しい！ 空も、海も、堤防も、一色の闇色だ。 �"リリリーーン、リリリーン、リリリーン���錫鮠 ����と置き竿に付けた鈴が、急を告げる。 ヘッドランプで、２本並べて置いた竿の先を見ると。 左側の竿が、ペコペコペコペコお辞儀を繰り返している。 まるで店員が、客に叱られているようだ。 ーソレッ！ と、重し変りに竿の上に置いた、海水を入れたバケツを取り除き、竿を掴んだ。 グイグイグイと、竿を海中に引き込もうとする強い引きが。 リールを、ゆっくり巻いていると。 �"リリリーン、リリリーン、リリリーン���錫鮠 ����と隣りの竿も、客に叱られたようにペコペコペコペコとお辞儀を。 まだ始めの竿は手に掴んだままだ。 隣りの竿の鈴の音が、 �"リリリリリリリ・・・・・・���錫鮠 ����と変調し、竿先が暗い海に突っ込むように垂れ下がっていく。 まるで店員が、客の逆鱗にふれて土下座すしているようだ。 隣りで釣りをしていた名人が、竿を掴んでくれた。 �"これは大物だな〜���錫鮠 ����と名人が、竿を掴みながら言った。 とりあえず始めの敵を海から引き抜き、暗闇に放置し、名人から竿を受け取った。 リールを巻く。 異様に重く、ズシン、ズシンと腹に響くような引きだ。 とにかく海面まで敵を浮上させた。 バッシャ、バッシャ、バッシャと敵が海面で暴れている。 名人がヘッドランプで海面を照らし、 �"オーッ！。メバルだ！。デッカイぞ！���錫鮠 ����竿を持ち上げようとすると、シナシナと竿がしなって持ち上がらない。 ーまた竿が折れるのか？ と恐れが電流の如く体を走った。 竿先を下げながら、リールを一巻き、二捲き。 ー南無八幡大菩薩。 海面から敵を持ち上げると、フッと重量が減った。 �"ワッ！。メバルが落ちた！���錫鮠 ����名人の声。 そして、堤防の上に転がったのは２４センチほどのタナゴが１匹。 尺メバル？とタナゴがダブルで掛かり、一方は針掛かりが悪く、海面から引き上げようとした時に外れたらしい。 ー残念！ また、タモを持って来なかったことが悔やまれるのだが・・・。 納竿 この後、アジ、メバル、タナゴ、そして３０ｃｍ級のドンコなどで、午後６時過ぎまで入れ食い状態となる。 但し、子メバルや、子タナゴ、ドンコなどリリースする魚が多かった。 それにしても魚が枯れる冬に、まるで此処は秋の海だ。 でも、もし此所で名人と出会わなかったら、この豊潤な海を知ることはなかったであろう。 名人は午後６時１０分、コマセも沖アミもなくなったと、先に帰って行った。 闇に溶けて行く名人の背に、 ーグラシアス（Ｇｒａｃｉａｓ）！ スペイン語で��ぢありがとう！��ぢ。 名人が帰ったあとは、竿の先に付けた鈴も鳴り止んだ。 午後６時４０分、余った餌は海に散布、魚に進呈し納竿。 今日の最大の収穫は、サビキ釣り名人の技を、全て盗み見たことだった。 誰もいない暗い堤防を、充実した愉快さと、風声鶴唳の妄想に脅えながら帰って来た。 本日釣果 　アジ　　　１８〜２１センチ　１４匹 　メバル　　１９〜２１センチ 　３匹 　タナゴ　　２１〜２６センチ　５匹 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本日の釣果 Ｔｈｅ　ＥＮＤ

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