2007年1月18日(木) 阿字ケ浦方面
             午後4時10分〜午後6時
ノビタの釣り天国


      今日も・・・・

                                       夕陽映える
港黄昏る
日が丘の上まで傾き、陽射しが地を這うように低く港を照らしている。
微かな風の気配が、テトラから堤防沿いに動いていた。
ほとんど無風に近く、寒さを感じない。
堤防の先に鵜が1羽、ノビタが近ずくのを気にしながら羽根を休めていた。



      
先客がいた
今日も
夕陽映える海面が美しい。
いつものように磯竿2号を2本出し、竿の先に鈴を付け、足元にサビキ仕掛けを落とした。
竿を2本並べた直後に、
「リリーン。リリーン。リリーン・・・・・」
と鈴が鳴り響いた。
「いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。いらっしゃいませ・・・・」
と今日も鈴の音が、タナゴちゃんの歓迎の挨拶のように聞こえてくる。
案の定、初めの1匹は18センチほどのタナゴちゃんだった。
『我ときて 遊べや 親の無いタナゴ』
タナゴちゃんは、誰もいない、魚もいない、冬の海の唯一のお友達である。

石岡の人に会う
サビキ仕掛けに沖アミを付けていた。
と・・・・。
目の前に若い人が立っていた。
「あの〜・・・。ひょっとするとノビタさんでは・・・・」
ーアラララララ・・・・。
いささか動揺。ノビタという実像は知られない方が、文が書きやすいという気持ちがあるので・・・。
若い人はTsさんと言う方で、石岡の人だと自己紹介された。
昨年、ノビタのHPを知り、もともと釣り好きだったそうだが、さらに釣りにハマったらしい。

ノビタの釣りエッセイ「明日に賭ける釣り」が近く出版されることも知っていて、本を購入したら座右の書にしたい、本にノビタのサインを貰いたいとまで言われ、感謝感激でした。
Tsさんも、帝国ホテルで開催予定の出版記念パーテーに、是非招待したい人だと思った。
Tsさんは、今朝、午前6時半に大洗沖堤にカレイを狙いに渡り玉砕、くやしくて阿字ケ浦方面に釣りに来て小さいタナゴを3匹釣っただけらしい。
午後5時半には帰って行った。

海の黒い宝石
Tsさんが帰った直後、1本の竿の餌を交換しようと持ち上げると、異様に重い。
ー・・・・・・?
これはヒトデかと思ったのだが、堤防の上でヘッドランプに照らされたのは、なんとナマコ!。
3日ほど前、ナマコが高騰し今では海の黒い宝石と言われ、密漁が問題になっているというNHKテレビのトピックスを見た。
その中で、ナマコの値段がキロ15万円であると、確かに話していた。
今やナマコは、チョウザメの卵であるキャビアや、中国料理のツバメの巣や、フランス料理のファグラなどに匹敵する最高級食材で、とても庶民の口に入るしろ物ではないのである。
この間、Mr.Xから強奪したナマコは100グラムはあった、金に換算すると1万5千円である。
                                      
海の黒い宝石
ードキリ!
Mr.Xは、魚の価値を金に換算する男である。
ーMr.Xがこの事実に気がついたら・・・・。
とても1万5千円なんて、ノビタのふところ事情では支払えないのである。
だからと言って返せと言われても、とっくの昔に胃から腸を経て、体外に放出されてしまっているのである。
今は、Mr.Xがこの事実に、永遠に気ずかずにいてもらうことを、ただ祈るだけ。

でも今日は、自力本願で1万5千円を手にしたわけで、もう蝶のように、羽のように舞い上がってしまいました、ハイ。
これも既に、ノビタの胃袋の中である。

納竿
周囲が薄暮に包まれた頃から鈴は鳴き止んでしまった。
まてどもまてども鈴は鳴らない。
闇に白くボーッと伸びる堤防の上に人の気配も無い。
午後6時、納竿。


本日釣果
タナゴ    15〜20センチ  13匹
ナマコ      20センチ    1個


            
   本日の釣果




















The END
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