こういう日もある 天気は上々なれど・・・ 水温が下がった 「真鯛だけが魚じゃないぜ」と、ノビタの沖釣りを牽制してくれる人もいる。 でも、 「やめろと言われても 今では遅すぎた♪」 (by「激しい恋」西城秀樹) と真鯛釣りに魅せられたノビタの暴走は止まらない。 午前5時半。 まだ闇が支配する日立港第5埠頭。耳が千切れそうに寒かった。 連休最後の日、港は祭りのような賑やかさ。 ライトアップされた龍翔丸の船上も、ゴッタがえしていた。 ノビタのいつもの定席は、当然だけど既に先客に占められていた。 大トモに空き席を見つけ、ひとまずホッ。 ミタ船長がやってきて、「昨日は水温が下がったせいか、真鯛は今一だった」と少々元気がない。 真鯛が駄目ならメバルがあるさ、と別に気にならなかったのだが・・・。 午前6時。 龍翔丸は釣り客19人を乗せ、ゴーーッ!と獣のような唸り声を上げて埠頭を離岸。 白々と明けてくる海原に向かって突進して行った。 赤紫色に明けていく空、今日も天気は上々だ。 海は、朝のうちうねりがあったが、しだいに収まっていく。 無風に近い、わずかに大気が海上を移動していく程度。 午前6時半、漁場に到着。 「プーーッ」の汽笛を合図に、龍翔丸は釣りを開始した。 開始早々、「良形メバルが上がったよ!」とミタ船長の案内がスピーカーから流れ。 まだモタモタと、仕掛けの準備をしていたノビタは焦った。 船上ではその後も、ポツポツとメバルが上がっていた。 皆さんより出遅れること15分あと、ノビタも釣りを開始。 そして、午前7時20分、25分に、それぞれ1匹ずつ、23〜24センチのメバルをゲットした。 でもこの後が続かない。 なんとか・・・ 60号の錘で海底をトントン叩きながら、一日千秋の思いで海底からの便りを待つのだが・・・。 『便りが無いことは達者で暮らしているのだ』 と何であきらめ、きれようか。 ー達者でいるなら便りくらいよこせ、ヤイ! それが浮世の義理ではないか。 とボヤいていると。 『待てば海路の日和あり』 道糸を走り「ククッ、ククッ(元気やで)」と手元に便りが。 胸をときめかせ、海底50メートルから仕掛けを回収すると、もぬけの殻!。 ーガセネタだ! このガセネタも間遠くなっていく。 午前9時半。 「ククククッ、ククククッ・・・・(よう呼んでおくれやした。ありがとうサン)」 と、京都の舞妓さん風に上がって来たのは、本日初物の26センチの真鯛。 ひとまずホッとしたのだが。 この後、たまに掛かってくるのは「こんなものイラン」の15センチほどの花鯛。 ーやっぱり水温が低いせいなのかしらん? とモクモクと竿をシャクっていると、ポカポカ陽気に脳味噌もゆるくなって・・・。 大捕物 午前10時20分。 突然、船上が騒々しくなり眠気をハジキ飛ばされた。 何だ、何だと、騒々しい方に行ってみると、なんたるサンタルチア! ミタ船長が、長さ3メートルほどの竿にしがみつき。 四角い顔を、真ん丸くし、真っ赤にし、力闘している。 力闘、また力闘の末に 竿がガンガン海面に張り倒され。 その度に撓んだ竿先を海面スレスレに保ち、敵の反撃に耐え。 敵の反撃が緩むと、体をのめるようにしながら竿をジワ、ジワと持ち上げ、リールを1巻き、2巻き・・・。 リールを2巻きか、3巻きした所で、また敵の追撃を受け、ジッと耐えている。 この繰り返しが続いていた。 そして、とうとう。 敵が、海上に黒く長い裸体を顕す。 それを見たギャラリーは、「・・・・・・」そそくさと各自の釣り座に戻って行った。 巨大ヒラメではなかったのだ。 ギャラリーの期待を裏切り正体を現したのは、1.2メートルの巨大黒アナゴだった。 脳天ファイラー この1件が落着したあとは、また何も無い時が過ぎて行く。 かもめ 「鴎は低く波に飛ぶ 見よ昼の海 見よ昼の海♪」(by唱歌「海」) と冬晴の海は穏やかだった。 ポカポカ陽気に炙られ、のたりくたりと波に揺られ。 いつかパンツのゴムが伸びきって、何かが飛び出すような雰囲気の、時の流れに身をまかせていると。 鴎群れ飛ぶ 隣りから話し声が。 一人は常連さんで、一人は今日初めてのようだ。 船のエンジン音でよく聞きとれないが、その片言隻語が耳に飛び込んでくる。 「・・・鯛はいないのですか・・・・・・?」 と初めての釣り人が、常連さんに聞いている。 もう少しすると釣れるんじゃないか・・・と、常連さんが答えている。 「・・・いつごろ来ますか・・・?」 魚に聞かなきゃ・・・・・昼過ぎか・・・、と常連さん。 「なにが?」 と初めての釣り人。 常連さんが驚いて、「エッ?」。 聞いたのは、おたくだろうと常連さん首をかしげている。 どうも脳味噌が劣化してきたのはノビタだけでは無いようだ。 沖上がり 午後1時半、沖上がり。 今日も30分延長してもらったのだが、今回は最後の最後まで勝利の女神に見放されてしまった。 いや腕が悪いのだろうか、今度で5度目の真鯛釣りなのに、ちっとも腕はちんぽしない。 帰港途中。 ノビタの隣りに若い人が来て、 「サトウさんですか」 と訪ねられたあと、色々と話しをした。 栃木の那須から来られた人で、渓流釣りが専門だとか。 どうやらノビタのHPに刺激され、尺メバルにも挑戦したらしい。 「明日に賭ける釣り」が出版されたら、アマゾン・ドット・コムで購入しますと話していた。 感謝、感謝である。 小学校の先生をしておられるとか、いじめ問題とか大変なのでは?、どんな職業も楽ではない、頑張って下さいとしか言いようがないが・・・。 本日釣果 真鯛 26センチ 1匹 花鯛 17〜20センチ 3匹 沖メバル 20〜28センチ 4匹 背黒イワシ 15センチ 2匹 本日の釣果 The END |
SEO | [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送 | ||