2007年6月3日(日) 日立港周辺のカレイ釣り
             午後1時半〜午後5時半
ノビタの釣り天国


    まだ陸からカレイが・・・
   
                          
             この竿に・・・
走れメロス!
昼飯を食べ、釣り道具を持って家を飛び出した。
まだか、まだかと、海が呼んでいるような・・・。
ー走れロシュナンテ!
”あの素晴しい愛をもう一度”だ。

若葉に覆われた街を、弾丸のように駆け抜けて行く。
頭の中は間に合うかと不安が渦巻いていた。
まさにプルーストの恋愛への格言だよ。
『安定は情熱を殺し、不安は情熱を掻き立てる』
ノビタの場合、恋人とはカレイだけどね。
ロシュナンテはガタガタガタ・・・と、今にも空中分解しそうな音を立てていた。

日立フイッシングセンターサウス店にて
話しを遡る。
今朝の空は。
予報では1日中曇りだったのに、”太陽がいっぱい”だった。
最近の予報は、釣りと同じようにあてにならない。

午前10時。
陽気に誘われ、日立フイッシングセンターサウス店に行ってみると。
”かもさん”と”okaさん”に遭遇。
この出会いが、今日のノビタの運命を変えた。
okaさんの話しでは、tommyさんが既にカレイを釣ったと言うのだ。
早速、店で胴突き3本針の石持仕掛けを2セット購入。

側で、その仕掛けを見ていた沖釣り名人のFさんに、
「石持釣りですか?」
と聞かれたので、カレイ釣りだと応えると、顔いっぱいに目を丸くしていた。
カレーライスに福神漬け、ラーメンにシナチク、カレイ釣りにカレイ仕掛けは常識だけど。
石持釣りにメバル仕掛け、カレイ釣りに石持仕掛け、のような奇想天外が人生をおもしろくするのではないかい?(コホ、コホ、コホ)
釣り情報にも賞味期限がある。
”善は急げ”と店を飛び出し、慌てて家の用事を済ませ・・・。

待つ
現場で、先に来ていたokaさんとtommyさんに会い、早速、ノビタも参戦。
現場にいた釣り侍は、我々3人を含めて8人。
okaさんは50メートルほど離れた所、ノビタはtommyさんの隣りで竿を出した。
陽射しが強かったけど、ひんやりとした東風が吹いていて暑くもなく寒くもなく。

海は無数の小波が起っていたが、穏やかだった。
錘負荷30号の投げ竿を3本出し、その竿先に鈴を付け並べた。
tommyさんは4本の竿を出していたが、その1本に獲物が針掛かりしたのだが、穴に潜られたので出るのを待っているそうな。
結局、穴に潜られた獲物は、ハリスが根擦れで切れてしまい逃がすことに。
釣りを開始して、10分、20分、30分・・・1時間経過。
竿先に付けた鈴は「チリ」とも鳴かない。

大捕り物
午後2時半。
竿を持ちリールを少し巻いてみた。
ー・・・・・・重い、動かない?
ー根掛かり?
竿を寝かせ、糸フケを取り。
竿を、グーーーーッと全身で持ち上げると、竿が満月状態に。
そのまま膠着。
そして数秒後、
ー動いた!

          
まあまあでは・・・
そこからは一気呵成。
竿を上下させながら、リールを巻き続ける。
リールが、ギーー、ギーーと断末魔のような悲鳴を上げた。
海面を見ていたtommyさんが、
「タコだーーー!」
と叫びながら、タモを取りに走った。
海面を見ると、茶色の風呂敷を広げたようなタコが、ユラ、ユラと浮かんでいた。

tommyさんが、タモ入れ開始。
ノビタは竿が長いので岸壁から離れ、海面が見えない。
側で見ていたギャラリーが、
「壁に貼りついたーー!」
と叫んでいる。
tommyさんが、顔を真っ赤に熟させ、タモを右に左に操作し・・・。
数秒経過。
tommyさんの顔に微笑が。
その顔を見てノビタも内心、ホッ!

tommyさんが、タモを縮めながら獲物を引き上げてきた。
「まいりました!」
と堤防の上に転がったのは、2.2キロのタコだった。
よく見ると針が1本、タコの足の皮に刺さっていただけ。
ー危機一髪だった!
頭の中に感動の嵐が沸き起こる。
tommyさんの話しでは、堤防に貼りついていたタコの背に、タモ網を近ずけたらジャンプして入ったらしい。
これを僥倖と言わずして、何と言おう。

そして本命
午後3時。
3本並べた竿の、一番左側の竿の鈴が「リリーン♪」と鳴り、間を置いてもう一度「リリーン♪」と鳴った。
そのまま全神経を竿先に集中していると、「リリリリーー」と竿先が震えるように上下している。
竿を持ち後ろに仰け反ると、ズシーン!とした手応えが竿を持つ手と腕に。
リールを巻いた。
海面に浮上したカレイをtommyさんと見て、これはタモは不要とゴボウ抜き。
堤防の上で無念そうにバッタ、バッタと跳ねたのは、31センチのマコガレイだった。

午後3時半。
何やら視線を感じて、50メートルほど向こうにいるokaさんの方を見ると、彼と顔が合った。
彼の竿が満月のように曲がっている。
ーもしかしてパートU?
とその刹那、竿の曲がりが自然の状態に復帰。

竿を置いてokaさんが、こちらにやって来た。
彼の話しでは、40センチを超えるナメタガレイを水面まで引き上げたのだが、ノビタと顔があった途端気がゆるみ(?)、運命のダダダーン!。
その瞬間、道糸を僅かに弛ませてしまい、逃げられたらしい。
ひょっとすると、ノビタが無意識のうちに、逃げろ、逃げろとテレパシーを送ったのか。
「ああ天も泣け、地も叫べ」
とokaさん、がっくり肩を落とし戻って行った。
「失った時に、その価値の大きさを知る」

午後3時45分。
今度は、真ん中の竿が「リリリーン、リリリ−ン♪」と鳴いた。
待つこと30秒。
竿を振り上げると、重い手応えが。
先ほどより大きそうだったので、tommyさんにタモ入れしてもらったが。
追釣したのは、35センチのマコガレイ。
tommyさんが釣ったものより1センチだけ大きかった、エヘン!

納竿
この後、魚信は杜絶。
午後5時半、納竿。
初戦にしては上々の出来であった。
しばらくは、陸からのカレイ釣りに夢中になりそう、ハイ。
まだ日の高い道を、okaさんとふたり意気揚々と帰還した。

「今日いちにちの
      おだやかに落ちる日」
       (山頭火)
本日釣果
カレイ 31センチ 1枚、35センチ 1枚
タコ 2.2キロ 1杯

            
    本日の釣果
























The END
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