2007年9月27日(木) 湊寄り
               午後2時半〜午後7時
ノビタの釣り天国



       平日でも賑わう堤防で
   

                          
            雲間に青い空
昼飯はインスタントラーメン
昼時。
具の入っていない『サッポロ一番”しょう油味”』のインスタントラーメンを食べていた。
食べながらカミサンに、
「ソーセージぐらい入れてよ」
と催促すると、
「わたしはソーセージが嫌いなの、悪しからず」
と一蹴されてしまった。

ー手間隙(てまひま)かけるなら食べなくても良し。
がモットーのカミサンに、恐れ多くも注文してしまったことを後悔する。
娘もカミサンの教育が行き届き、弁当は米飯ではなく、カップラーメンを持って行く(会社に)日が多い。
娘は3日に1度は、なんだかんだと言いながら、夕飯もカップラーメンだ。
カミサンの手抜き料理より、まだカップラーメンの方が良いらしい。

古来、日本は、
「世の中で目出度きものはソバ、ウドン。
 はじめツル、ツル、後はカメカメ」
と、ソバ、ウドンは目出度さの象徴のようだが、ラーメンもその親戚なので良しとしようと、最近はあきらめの心境だ。

でもカミサンの真意は、料理に手間隙(てまひま)をかけるのが嫌だけではないような・・・?。
先日、部屋で手足の運動をしているカミサンに、
ー脳梗塞や脳溢血の予防に、首の運動をしてみてはどうですか?
と言ったら、
「あなたが働かなくなったら、首がまわらなくなりましたのよ」
と本音のような、冗談のような・・・。
結局、我が身から出た錆びのようだ。
ーああ。

アジさんから
午後1時。
「ルルッ、ルルッ、ルルッ・・・・・・」
と、茶箪笥の中で携帯電話が鳴った。
手に取り耳にあてると、
「何をしてるの?」
とアジさんの弾んだ声が、耳に飛び込んできた。
(会社)休みを取ったから、釣りに行こうの誘いだった。
ー即、了解。
慌てて準備をし、家を飛び出した。
空は一面、雲に覆われ、一人だったら二の足を踏む天気だ。

                                     
マウス(スキップ・バーニー)
沈黙する海
浮子籠仕掛けのアジ釣りを開始したのは、午後2時半。
アジさんは10分ほど遅れて着いた。
アジさんは、マウス&弓角仕掛けで青物狙い。
南風が吹いている、海は4、50センチのうねりあり、潮は満ちている途中だ。
釣況すこぶる良好。

この時は、アジさんも、ノビタも、大漁間違いなしと信じて疑わなかった。
ところが、自然はそんなに甘くはなかった。
釣りを開始して、10分、20分、30分・・・・1時間、海は沈黙したままだった。

ナブラ湧く
午後3時半過ぎ。
と・・・。
60メートルほど沖にナブラが湧いた。
すぐ消えた。
今度は30メートルほど沖に。
アジさんが竿を持って走った。
マウスを投げる。
タイミングが合わず空振り。

100メートル沖に、今度は40メートル沖に、今度は足元で。
そして、左に、右に、中央に、ナブラは次々と場所を変えて湧いてくる。
ノビタは迷った。
ナブラが湧く頻度が短くなり、ナブラの大きさが増してくる。
あてもないアジを、このまま待ち続けるか、否か。
竿は磯3号1本しか持って来ていない。
浮子釣りか、マウス・フイッシングか、二者択一である。
このままアジを待っていると、童謡『待ちぼうけ』になるかも。

       
   マウス奔る
「待ちぼうけ 待ちぼうけ
 ある日 せっせと 野良かせぎ
 そこへ兎が飛んで出て
 ころり転げた 木のねっこ」
 (このあと男は野良仕事を止め、兎が木のねっこで転げるのを待ち続け、畑を荒廃させてしまう話し)
   (『待ちぼうけ』より by北原白秋 作詞、山田耕作 作曲)

この話し、今から2200年ほど前の中国の古典『韓非子』に記載されている、古い習慣に固執し世の中の変化に対応できない人を皮肉っているのだ。
ノビタもこのままアジを待っていたら人に笑われると、意を決してマウス&弓角仕掛けに切り替え、マウス戦に参加した。

午後4時を過ぎたころ、一瞬、海全体が沸騰したようなナブラの渦に覆われた。
目ん玉を右往左往させながら、ナブラを追い。
堤防の上を、右に左に走って。
”へたな鉄砲、数撃ちゃ当たる”とばかりに、マウスを投げまくった。
そして、なんとかサバ、ソーダカツオをゲット。
                                         
空振り
ジェット天秤の名人がいた
50メートルほど先に、ジェット天秤に弓角を付けて150メートル沖にいる青物を獲る名人がいた。
ノビタとは顔なじみである。
その名人が、竿を持ったまま目前にナブラが湧く海を、ジッと見ているだけ。
ー・・・・・・?
雲蒸竜変(うんじょうりょうへん)の大機会を、みすみす見逃している。
名人が我々の所まで来たので、ジェット天秤を投げない理由を聞くと、
「これを見て下さい」
とジェット天秤を、ノビタの目の前に。
ーなるほどこれでは無理だ。
と納得。

それは、ミニチュアみたいに可愛いジェット天秤だった。
名人の話しでは6号だと言う。
30号錘負荷の投げ竿が故障したので、6号負荷のルアーロッドを持ってきたのだが。
飛距離が出ないので、ナブラが起きても手も足も出せなかったらしい。
結局、名人は、20センチほどのサバ1匹で終わったようだ。

納竿
ナブラは午後4時半を過ぎると消えたので、ノビタは再び浮子釣りに切り替えてアジ狙い。
アジさんは、この時点で先に帰って行った。
午後7時、雨が降ってきたので納竿。
20人ほどアジ釣りをしていたが、たまに小アジがポツリ、ポツリ上がる程度で、全体的にアジは不調だった。
闇に包まれた堤防を、雨に打たれ帰って来た。
まだ、”雨にうたれて死んでしまいたい”ような釣り人が、1、2、3・・・・・15人、堤防に残っていた。

本日釣果
  サバ    20〜22センチ  4匹
  アジ    18〜20センチ  3匹
  ソーダカツオ  32センチ   1匹
















The END
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