2009年1月14日(水)  涸沼川
                 午後4時半〜午後8時半
ノビタの釣り天国



        今日も入れ食い♪

                                    
    時合だ!
喜びは創りだすもの
「冬を厳しいと思うか、
 冬をつらいと思うか、
 冬を楽しいと思うか、
 は人それぞれです、人生も同じです」

これは、NHKがテレビで放映した『喜びは創りだすもの ターシャ・テューダー絵本作家 四季の庭』でターシャが言った言葉。
残念ながらターシャは、昨年の6月に95歳で亡くなったが、NHKが1年間に渡り庭や彼女をロケした映像は多くの人を感動させ、何度もアンコール放送された。

釣りも同じ。
冬は釣りに厳しいと、冬眠する人が多いけど。
「喜びは創りだすもの!」
今だから釣れる魚もいる。
ーセイゴだ!
それも、うるさいほど竿先の鈴を鳴らす入れ食いで・・・。

カレイやヒラメやアイナメばかりが魚ではない。
セイゴだって立派な魚。
入れ食いになれば、寒さもヘイチャラ。
冬眠している人をあえて起こす気はないが。
冬眠は時間の浪費、人生は決して待ってはいない。
というわけで、今日も涸沼川のセイゴ釣り。

明るいうちから
涸沼川のいつもの場所。
竿を2本並べたのは、午後4時35分。
日はまさに今、西の空を青とオレンジ色のグラデーションで染めながら沈もうとしていた。
雲一つ無い群青の空に、宵の明星がやや西よりの中天に燦々と輝いていた。
南から凍風が吹いてきて、寒さが身に沁みる。
闇が這う川面は無数の縮緬皺に覆われ、ゆったりと上流に向かって流れていた。

  
マハリア・ジャクソン
と・・・。
50メートルほど上流で釣りをしていた釣り士の竿が、満月のように弧を描いている。
「#$%&*・・・・・・・・・」
何か叫んだ。
隣りにいた友人がタモを出し、獲物を掬った。
と、
「ホーー、これは良い!」
の声が。
掬い上げられたのは、遠目にもフッコサイズだった。

これを見た瞬間、俄然、やる気が。
そして10分、20分・・・。
昨日、CDからパソコン経由で、携帯電話にダウンロードしたマハリア・ジャクソンのゴスペル・ソングを、ヘッド・ホーンで聞きながら竿をみつめていた。

初めの1匹
日が沈み、まだその余光が周囲にただよっていたが。
闇が溜まった対岸には、白い街灯がポツ、ポツと灯り。
川は静かに夜の底に沈んでいった。

午後5時。
突然、
「リーン、リーン、リーン」
と、ダイナミックな鈴の音が3度鳴り響き。
右側の竿先が、つんのめるように川面に引っ張られて行った。

                                      
 39.5センチ
そのままドボーン!と川に落ちそうに。
危機一髪、危うく竿を掴み、そのまま後ろに仰け反ると。
ガクン、ガクン、ガクン、と重厚な手応えが。
頭上に100ワットの電球が灯った。
リールを巻きながらゆっくり岸辺に寄せ、そのまま足元のコンンクリートの上に引きぬいた。
ーおお!
初めの1匹は、いきなりハートのエースだ。
目測40センチオーバーのセイゴだった。

川の流れがゆるくなると
餌を付け替え、乾坤の一振り。
闇に溶けた川の、40メートルほど先にドボーン!と仕掛けが落下した。
午後5時20分、また激しく鈴が鳴りさっきと同じほどの手応えがあったが、途中で逃げられる。
午後5時40分、川の流れが上流に向かって急となり、道糸が川岸に流されてくる。
足元のコンクリートの面と、川面との差が2〜3センチほどに。
アタリはあるのだが、なかなか針掛かりしない。
川の流れが急な、午後7時までの釣果は6匹。

午後7時から川の流れがゆるくなり、入れ食いに。
2本の竿の鈴が、同時に「リンリンリン・・・」鳴り続けた。
同時に2本の竿は上げられない。
どうしようと、脳味噌が揺れる。

竿は1本ずつしか上げられない。
後から上げた竿の魚は、完全に針を呑んでいた。
入れ食いだが3匹に2匹は針が呑まれ、効率が極端に悪かった。
いつか風も収まり寒さも和らいで、全身が汗ばんできた。
午後8時。
川の流れが静止し、アタリも消えた。
この時点で、釣果は23匹となる。

納竿
午後8時20分。
釣果を写真に納めたあと、片付けを始めた。
午後8時半、最後の竿を仕舞おうと仕掛けを回収すると、24〜5センチのセイゴが1匹、付いていた。
これが、記念写真に間に合わなかった1匹。

空には星くずが万遍なく散り。
東の空に、片辺がないミカンのような月が顔を出す。
風が止まったせいか寒くはない。
ロシュナンテに跨り、トトトトトト・・・・・・・と、国道245号線を帰って来た。

「晩年惟好静    晩年 惟(た)だ静を好み
 萬事不關心    萬事 心に關せず
 自顧無長策    自ら顧みるに 長策無く
 空知返舊林    空しく知る 舊林(きゅうりん)に返るを
 松風吹解帶    松風(しょうふう) 解帶(かいたい)を吹き
 山月照彈琴    山月(さんげつ) 彈琴(だんきん)を照らす
 君問窮通理    君は問う 窮通(きゅうつう)の理を
 漁歌入浦深    漁歌(ぎょか) 浦に入りて深し」

 (『酬張少府』 王維  新訳杜甫詩選 第二 土岐善麿著 東京春秋社刊)

本日釣果
 セイゴ  24〜39.5センチ  24匹



























The END
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