| ２００９年９月４日（金） 某堤防 カンパチ釣り 午前９時～午後１時半 |
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| ２００９年９月４日（金） 某堤防 カンパチ釣り 午前９時～午後１時半 |
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ヒラメが釣れた日 朝のうちは雲が多かった  ヒラメの運命我輩はヒラメである。 名は旗本退屈平目。 ことわっておくが知能指数は人並みである。 ハラが減っていた。 朝から何も食べていない。 獲物を探し海底をうろついていると。 頭上２メートルのところに、美味しそうなハナダイを発見した。 ジャンプすれば獲物に届きそうだ。 ジャンプした。 ジャンプは２メートルを超えたが、ハナダイもジャンプし逃げられた。 「クッソーーー！」 海底から頭上を見ていると。  幸いかな、ハナダイが戻ってきた。しばらく様子を見て、もう一度ジャンプした。 ２メートル３０センチほどジャンプしたが、ハナダイはそれ以上にジャンプした。 トッポ・ジージョではないが、 「ユーザ・ミ・デイッチ・マイ！（何ってこったい！）」 イソップ物語の『キツネと葡萄』では、キツネが手の届かない葡萄を、あの葡萄は酸っぱいと言いわけをしてあきらめた。 我輩はあきらめない「なせばなる なさねばならぬ何事も」だ。 また頭上のハナダイを監視し、動きが鈍るのを待っていた。 そして。 今度こそと３度目のジャンプ。 「ガブッ！」 成功した。 そのままハナダイを咥え海底に潜った。 と・・・。 海底に着く直前に体が浮いた。 そのまま体が、ズルズルと引き上げられていく。 「ナンダ、ナンダ、ドーナッテンダ？」  「シマッタ、これは罠だ！」霊長類ヒト科の生き物に騙されたのだ。 男子一生の不覚、まだ花も実もある人生を、この瞬間棒に振ったことを知る。 どんどん引き上げられていく。 我輩は歌う、辞世の句がわりに。 「わたしは今日まで生きてみました そして今 私は思っています 明日からは 生きていけないだろうと  」（『今日までそして明日から』ｂｙ 吉田拓郎） いつかこうなることもあろうかと、子孫には正直に粗品と書いた遺言を残してきた。 「グッド・バイ」 カンパチは薄い 午前９時前。 北風がヒューヒューと耳を切っていく。 海は無数の小波が起ち、雲を透かして薄日が漏れていたが、堤防は寒々としていた。 ジャンパーを羽織ってきて丁度良い感じだ。 釣り場に着くと。 かたさんと、先日カンパチを２０匹以上釣りあげた若い人と、それにたけさんがいた。 この時、かたさんが１匹、若い人が２匹それぞれゲットし、たけさんが１匹バラシたとのこと。 かたさんが、カンパチの群れは薄いと３嘆４嘆。 午前９時。 若い人にハナダイを分けてもらい釣り開始。 今日もカンパチ用に磯竿２号５．３メートルを２本出した。 同時に、磯竿１号５．３メートルで餌のハナダイ釣り。 ポツリ、ポツリだが、餌のハナダイは釣れた。 カンパチは、１０分、２０分、３０分・・・１時間、全く反応無し。 遠くでヒラメが上がった。 ノビタの近くでもヒラメが上がった。 今度は、たけさんにヒラメがきたが、タモ入れ直前でバラシ。 廻りでヒラメが掛かるので、ノビタも２本の竿のうち１本をヒラメ狙いに。 これが大当たり。 ”へ”の字から・・・  ヒラメを釣るここからは、冒頭の話しの地上版である。 午前１０時４５分。 ヒラメを狙っている竿の先が異様な振幅を始めたが、いつか静かに。 ーなんだガセか。 と思っていると、また竿先が異様な振幅を始めた。 ー今度は本物？ と全身が臨戦体制に。 ところがまた期待外れ。 そのまま終るのかと思っていると。 また竿先が異様な振幅を繰り返す。 しばらくすると。 竿先が”へ”から”の”の字に変わり。 そして。 堤防から先に出ている部分の竿が、折れるほどに曲がった。 ー本物だ！ 「たけさ～ん、タモ頼む」 と叫びながら。 竿尻に乗せていた水の入ったバケツを除け。 竿を持ち上げた。 ー重い！ まるで、漬物石をぶら下げたような重さ。 飛んできたかたさんに、リールに絡んだ竿の命綱を外してもらい。 「エンヤードット、エンヤードット 」と獲物を海底から引き上げてくる。 なんとかたけさんにタモ入れしてもらったのは、４０センチのヒラメであった。 ー良かった～！ 感嘆の刺身！  納竿このあとは、全くナイジェリア。 釣り人は次々と帰って行き。 ノビタのＨＰの読者だという栃木から来た若い人も帰った。 午後１時半、納竿。 まだ続けるかたさん、たけさん、先日の若い人と別れてきた。 空は澄み陽光がいっぱいに輝いていた。 カンパチは釣れなかったけど、ヒラメが釣れた。 ーそれで充分だ。 北風が堤防を駆け抜けていき。 風の奏でる賛歌が聞こえてくる。 「ハーレルヤ、ハレルヤ、ハレルヤ 」本日釣果 ヒラメ ４０センチ １匹  Ｔｈｅ ＥＮＤ |
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