2009年11月7日(土)  某沖堤防 タコ釣り
                 午前6時40分~午後2時40分
ノビタの釣り天国



         新天地発見!

                                       月はまだ空高くに
未知の世界へ
穏やかで、何事もない人生よりも。
短いけれど。
ワクワクするような人生の方が良い。
今日も未知の世界への挑戦だ。

今日のかたさんとノビタの目的はタコ。
でも選んだ沖堤防は違う。
かたさは実績のある沖堤へ向かった。
ノビタは、根掛かり多発の、タコ釣り士が敬遠する沖堤へ。

いざ出撃!
夜明け。
色彩の饗宴のあと。
太陽の光は次第に強さを増し、空が青く染まっていく。
西の空には白く透けた月が残っていた。
ムソルグスキーの『展覧会の絵』のBGMが似合いそうな夜明けの港だ。
今朝は、1ケ月ほど前に戻ったような陽気だった。
船は、トットトトト・・・・と、鏡のような海を走って行く。

デッキに立ち潮風に身をまかせていた。
一寸先は闇なのか。
一寸先は真っ晴れなのか。
未知の沖堤防が近づくにつれ不安と後悔が・・・、でももう引き返せない。
「安定は情熱を殺し、
 不安は情熱をかきたてる」
  (プルースト)

午前6時40分、沖堤防着。
堤防には4人の先客がいた。
ライバルは一人だけ、他はカレイ狙いのようだ。
邪魔なのでタコ釣りの先客を追い越し、堤防の端から逆に攻めてくることにした。

       
   本日快晴
タコはいた!
午前7時。戦闘開始。
足元は堤防の影となりダークブルーの海。
その海に餌のカニを付けた仕掛けを、ドボン!と落とした。
以外と深い。
リールから道糸がドバドバと出ていき、数秒後に仕掛けがゴツンと海底に着地した。
予想通り、凹凸の激しい海底だった。
ガツン、ゴツン、ガガとタコ天仕掛けが海底で七転八倒している。
根掛かりしないように、全神経を、竿を握る手に集中しながら海底を探っていく。

午前7時25分。
タコ天仕掛けが、ピタッと海底に張り付いた。
「きたか!?」
竿に力を加えながら、右に左に引いてみる。
動かない。
ータコの確立、100パーセント!

この瞬間、毎度のことながら心臓が舞い上がる。
タコを油断させるため、道糸をたるませて竿を置いた。
時計の秒針を見ていた。
1秒が1分に感じるほど遅い。
楽しみを待つ時間は長い。
秒針が1回転した所で竿を握り、道糸のたるみを取り、竿先を堤防下へ。

そして、
「エーイッ!」
と竿を振り上げながら仰け反った。
ー重い!
「エンヤードット、エンヤードット♪」
とリールを巻いてくる。
至福の一時だ。
青い海面に、ダークブラウンの笠がユラユラと昇ってきた。
そのまま一気に、堤防の上へ。
待望の1匹が、ペシャッと堤防の上に落ちた。
この瞬間、不安は雲散霧消したのである。

勢いは止まらない。
午前9時半までに6匹釣った。
この時、かたさんから電話。
まだ1匹しか釣っていないと言う。
どうやらノビタの選択は、誤っていなかったようだ。
彼に、”つ”抜けしてやると、宣言したのだが・・・。
勢いは、ここまでだった。

釣りはドラマだ!
午後2時。
1時間後に船が迎えに来るので、船着き場に向かって探って行った。
途中、今朝見た先客と交差。
彼は、ノビタが探ったあとをトレースして行く。
ノビタは、彼が探ったあとをトレースして行く。
と・・・。
振り返ると。
50メートルほど先で、彼が満月のように撓った竿にしがみつき、必死になってリールを巻いていた。
そして。
遠目にもデカイ大タコが、宙を飛び堤防の上にグシャッ。

走って行くと、子供の頭と同じほどの頭をした大タコがグニャグニャと堤防の上に。
「3キロは超えているな~」
と彼は言う。
ーくやしい。
  何で俺の餌に食いつかなかったのだ?
ふと彼のタコ天仕掛けをを見て、2度ビックリ。
餌が衝撃的だった。
まだ餌は生きていた。
ー俺はこれで負けたのかもしれない。
彼のために公開は止めておこう。
でも次回は、ノビタがその餌を使わせてもらうと、心で硬く誓った。

タコを求めて、既に10キロは歩いた。
体は、これ以上の労働をサボタージュしていたが。
ノビタが今探った所で、3キロのタコを上げられたのだ。
くやしいではないか。
「皇国の興廃、此の一戦に在り、各員一層奮励努力せよ」
   (『坂の上の雲』by 司馬遼太郎より)
と体を叱咤激励して、彼が探ったあとを探って行くと。
仕掛けが海底にピタッと張り付いた。
そして上がったのは、彼が釣ったタコには遠く及ばないタコだったが、一矢を報いたような気分に。

納竿
午後2時40分、納竿。
かたさんに電話すると、結局、4匹釣ったとのこと。
でもそのうちの1匹は、2キロ近いという。
数では勝ったけど、重量で負けたようだ。

本日釣果
 タコ  300グラム~1キログラム  8匹

















The END
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