2009年12月17日(木) 午後4時5分~午後7時
             
涸沼川のセイゴ釣り
ノビタの釣り天国


       良形含む12匹

                                      川面に映る黄昏の空
恋は盲目
・・・待ち続けた。
1日、2日、3日・・・10日。
浮気もせずに。
ただ君だけを想い。
 「どれだけ待てばいいのですか
  ーああ 届かぬ愛を」
  (『万里の河』by チャゲ&アスカ)

何の保障もなかったけど、その日を予想はしていた。
それが今日、12月17日。
本日は大潮なり。
満潮は午後3時14分。
河の流れが止まるのは、午後5時から6時か。
もし逢えるとしたならば午後5時過ぎ。

                                    
『ff(フォルティシモ)』by HOUND DOG
午後3時。
「寒いしどうせ釣れないから行きなさんな」
の、かみさんの声を蹴っ飛ばし。
家を飛び出した。
悪いけど恋は盲目なのさ。
 「愛がすべてさ
  いまこそ誓うよ
  愛を込めて 強く強く」
 (『ff(フォルティシモ)』by HOUND DOG)
この熱い想いを誰が止められるものですか。
目指すは涸沼川。
ロシュナンテの持てるパワーを出し切ってブッ飛んだ。(制限速度オーバーぎみ)

期待できますよ
午後4時5分。
先日、開拓した新たな釣り場で竿を3本出した。
岸際のコンクリート道は水没していたので、竿立は土手の上に置いた。
天気は上々。
無風。
川はゆったりと、上流に向かって流れていた。
鏡のような川面に、黄昏色が溶けた空が映っている。
まだ思ったほど寒くはない。

       
招かれざる客
時々、竿先の鈴が「ズリズリ」とゴミを足で踏んだような音を出した。
招かれざるる客のハゼが餌を捕食しているのだ。
追い払うことも出来ず、ただ臍を噛むだけ。

と・・・。
「今日は期待できますよ」
と先日、ここで会った地元の人が近ずいて来た。
彼は政治家ではない、彼は決して裏切らない。
この言葉を聞いて、今日は大漁間違い無いと確信しまたね。
彼は、ノビタより100メートルほど上流側で、竿を3本並べていた。

はじめの1匹
午後4時20分。
信じられない事が起こった。
今日も開幕は、午後5時半ころを予想していたのに。
まだ明るいのに待ち人が来たのだ。
                                            
良形揃い
「リリーン、リリーン、リリーン」
と激しく呼び鈴が鳴り。
左端の竿の上半身が大きく上下に震動、尻が持ち上がり竿立てごと川に突っ込んで行く。
「待てーーー!」
と竿にしがみついた。
岸から50メートルほど先に仕掛けがある。
リールを巻いた。
「ギーギーギー」
油切れのリールが、悲鳴を上げている。

ドシン、ドシン、ドシンと怒髪天を抜く魚の怒りが手に伝わってくる。
道半ばで、「ザブーン!」と魚が宙に跳ねた。
ー逃げるなよ。逃げるなよ。
毎度のことながら、このジャンプにはハラハラドキドキさせられる。
岸に10メートル、5メートル、3メートル・・・と近ずくごとに、抵抗が強くなって来た。
「ソーレッ!」
と岸の上に引き上げたのは、大願成就の45センチのセイゴだった。

      
  次々とセイゴが
その後も釣れ続く
午後6時50分。
川も大地も空も境の分からない夜の闇に呑まれている。
気温も下がり、ヘッドランプに浮かぶ吐く息が真っ白に。
これまでに2匹バラシ、40センチ前後を10匹釣っていた。
バラシた中には、ハリスを切って逃げた奴もいる。
あれは50センチを超えていたはずだ。
ー悔しい。

と・・・。
また竿が川に飛び込む勢いのアタリ。
ジャンプしたり、潜ったりする奴をなんとか岸に引き上げた。
ヘッドランプに照らされたのは、目測50センチオーバー。
慌てて、かたさんに電話で報告を。
「ウッソー!」
と驚嘆の叫びが。
漫画に描いたら、両足を天に向けひっくり返ったような感じ。
電話で話しをしている途中、また呼び鈴が鳴った。
あわてて電話を切り岸に上げたのは、期待はずれの35センチほどの奴だった。

驚きの納竿
午後7時。
もう餌が無い。
餌は1パックしか持ってこなかった。
でも今日は、これで充分と納竿。

釣り道具の片付けが終わり。
スケールを添えて魚の写真を撮ろうとすると。
「ウッソーーー!」
大きい奴でも45センチしかない。
50センチオーバーが、袋から逃げ出したと思い、ヘッドランプの灯りで周囲をくまなく探したのだが見つからない。
まるで神隠しにあったような。
ひょっとすると、ノビタの目測が誤ったのだろうか・・・。

本日釣果
セイゴ  32~45センチ 12匹

















The END
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