2010年2月26日(金) 午後0時半~午後5時半
             
   カレイ釣り
ノビタの釣り天国


       昨日より5センチ前進

                                      やったぞ44cm
嵐が何だ!
昨日の52cmマコガレイは強烈だった。
寝ても覚めても頭から去らない。
コタツの中で、
「あっしゃ~、お日様一つありゃ~それでよおござんす」
なんてほざいている場合か。

コタツの中にいたネコはトラに変貌し。
風雨に煙る外へ飛び出した。
ロシュナンテに跨りアスワルトの道を突っ走ると。
弾丸のように飛んでくる雨に、露出した顔が強打され。
涙と鼻水が風に散る。
こなくそーーー。
「雨ニモ負ケズ 風ニモ負ケズ
 座布団釣ルゾト
 思イ込ンダラ 試練ノ道ヲ
 行クガ 男ノ 進ム道」
ー男ならやってみろだ!

   
      雨と風の中で
強風と雨の現場
現場に着くと、かたさんが先に来ていた。
昨晩、彼を誘ったのだ。
暴風雨の中、いくらなんでも寂しすぎると。

曇天の空。
雨は小降りとなったが風が強く。
荷物入れにしている車輪の付いたトラベルバッグが、風に吹かれてズズズズズーーと滑っていく。
餌の入ったレジ袋を取り出すと、バタバタと大暴れ。
リールを付けた竿がガガガガガガーと押されていく。
強風に邪魔され、釣りの準備に手間取った。
かたさんが、
「アタリがわからん」
と風に大きく揺れている竿を指差している。

昼の12時半。
釣り開始。
それから1時間、2時間、3時間・・・アタリなし。
午後3時、風はビュービュー吹き荒れ、雨がバチバチバチバチと全身で撥ねている。
耐え難きを耐え、忍び難きを忍んでいると。
「今日は魚が入る雰囲気がないな~」
とかたさん、そろそろ帰る言い訳を言いだした。

とうとう
午後4時半。
1時間ほど前に、遠くで釣りをしていた釣り士が30センチほどのカレイを1匹。
30分ほど前に、かたさんが足元で30センチほどのアイナメを1匹。
ノビタはまだ0匹。
釣りを開始してから4時間。
ーザッツ・オール!、それが全てだった。

まるで童謡『城ヶ島の雨』のような雨が降り続く。
「雨はふるふる 城ヶ島の磯に
 利休鼠の 雨がふる
 雨は真珠か 夜明けの霧か
 それともわたしの 忍び泣き

午後4時40分。
堤防は早々と黄昏ていた。
孔子曰く。
「日残リテ 昏ルルニ 未ダ遠シ」
ーなのだろうか?
風に吹かれて上下に揺れていた竿の先が、海の方に3度ほど引かれたような・・。
「・・・・・・?」
目を擦り竿先を凝視したのだが・・・。
ー幻覚を見たのだろうか?
竿の先は風に揺れているだけ。

しばらく放置したあと、餌がついているかどうか確認しようと、リールを3~4回巻くと。
ー何と!
ドドッ、ドドッ、ドドッ・・・と、海底から重厚な手応えが。
思わず、
「タモーーー、タモーーー」
と堤防の上にすわり、雨に打たれているかたさんを、大声で呼んだ。
かたさんに無事タモ入れをしてもらったのは、44センチのマコガレイ。
時間が経つと身長が縮まるので、即、記念撮影。

      
美人?
女(メス)なのであろう。
産卵が終わり痩せていた。
決して美人ではない。
顔も黒く、体に比して目、鼻、口が小さくまとまり、年老いて見えた。
でも出会いがあり、子種をもらい、目出度く出産したのである。
彼女の人生はほぼ完璧だった。
残りの命は、私の命に代えさせて頂きます。
ー南無阿弥陀仏。





納竿
このあとかたさんが、37センチの石ガレイを釣った。
午後5時半。
暗くなり餌付けも不如意になってきた所で、納竿にした。

本日釣果
  マコガレイ  1匹 44センチ

The END
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