2010年10月3日(日) 午前4時40分~午前7時 某堤防(アジ釣り)
那珂湊 水温 
22.0度 <潮>若潮 満潮 13:13 干潮  5:32
ノビタの釣り天国


       久々のサバ釣り


                                       嬉しい塩焼きサイズ
昨日の話し
アジ釣りにも秋(飽き)がきて、
「Spise up your fishing life!(釣り人生にスパイスを!)」
とため息をついていた。
次なるターゲットはまだ五里四方、深い霧の中。
ところが突然、
僥倖が、ほころびた穴からヒョッコリ顔を出したような・・・。

昨日、アジ釣りの帰り道、
ーおお!
目ん玉に飛び込んできたのは、竿を弓なりにし上がった大サバ。
うちのかみさんが、泣いて喜ぶ塩焼きサイズ。
思わず唾液が口からこぼれそうになり、
一瞬脳みそがピンク色に染まった。

家に帰り明日に備えた。
相手はとんでもない暴走族だ、ジャジャ馬だ、鉄砲玉だ。
ダブル、トリプルがあったら、そのリキ(力)は想像の域を超える。
備えあれば憂いなし、より強靭な仕掛けを準備することに。

  
                                                   使用サビキ
倉庫を引っ掻き回し、
竿は、錘負荷30号、5.3メートルの剛竿とし、
サビキは、幹糸8号、ハリス4号、針はアジ11号針、
浮子は12号、これに10号の錘とコマセ籠を背負わせる。
ーこれで良し!
あとは、
「Go for broke!(あたって砕けろ!)」
だ。

夜明け前
午前4時半。
すでに釣りの準備は完了していた。
黎明の海は黒々と闇に溶け、空と海の境界線上は薄い紅色に染まっていた。
透き通るような群青の空に銀色の三日月が輝き、
その周囲に無数の星が瞬いている。
秋風が港を通り過ぎていく。
暑くもなく、寒くもなく、顔を撫でる風は爽やかだ。
海はうねっていた。
携帯のミュージックメモリーからロジタが歌うバーバラ・ストライサンドの『メモリー』が流れてくる。

          メモリー

 Midnight not a sound from the pavement
 Has the moon lost her memory?
 She is smiling alone
 In the lamplight,the witherred leaves collect at my feet
 And the wind begins to moan
 ・・・・・・

 真夜中 足音一つ聞こえない夜
 月は記憶を失ったのだろうか
 一人静かに 微笑みかける
 灯火に照らされ 枯葉が足下に舞い落ち
 風がヒューヒューと吹きだした
 ・・・・・・

まだ夜が明けぬ前から

夜が明けるのを待っていた。
暗いうちは釣れないと思い込んでいた。
その時だ。
闇のなかから叫び声が、
「投げた途端にきたよ!、サバだよサバ、けっこう良い形だよ」
予想外の報せに、たまげた。
一気にエンジン全開し、
間髪を入れず大本営に発信、
「敵艦見ユトノ警報ニ接シ、連合艦隊ハ直チニ出動之ヲ撃滅セントス、本日天気晴朗ナレドモ波高シ」

初めの1匹
午前4時40分。
一振り入魂の第一投。
ケミホタルを付けた浮子を、次々と膨らむ黒い波間にドボーン!
そのまま浮子が海に沈んでいく。
ーどうした?
 錘が重過ぎたのか?
 ・・・・・・。
                                           
塩焼きサイズ
と、いきなり竿先がギューンと引き倒され。
海を見ると、ケミホタルの黄緑色の灯りが海中を、
時速30キロメートルほどの速さで、右から左へ疾走していく。
「キターーー、入れ食いだ!」
竿を起こし、
「セーノ、
 エンヤードット、エンヤードット
とリールを巻きながらポンピング。
そのまま問答無用とばかりに強引に堤防の上へ。
はじめの1匹は34センチ、
ちと期待より小さかったけど塩焼きには充分だった。

暁の攻防
薄れていく暁の闇のなかで、
弾丸のように飛来してくるサバを、一機、また一機と撃墜していく。
今度は重い、
ーどうした?
竿が折れそうなくらいに湾曲している。

敵の勢いはおさまらない。
道糸が堤防際を右へ左へ突っ走る。
竿と仕掛けを信頼し、リールをギリギリ巻きながら堤防の上に引きぬいた。
ダブルだった。
仕掛けはゴチャゴチャに絡んでいた。
明るさが増すと、しだいに攻撃が遠くなった。

納竿
午前7時。
サバで重くなる荷物が心配になり納竿。
今日も上々吉の日であった。
「人生のさまざまな経験を探し求めて、その一瞬、一瞬から、
それが与えるかぎりの感動をしぼりとりたい」
  (『人間の絆』byサマセット・モームより)

家に帰ってきて、同じ団地の釣り師に今朝の話しをすると、
彼は数日前、ルアーで40センチオーバーのサバを2匹釣ったと云う。
ちょっと口惜しい。
な~に見ていろ僕だって、いつか必ず。

本日釣果
  サバ   32~34センチ    15匹

The END
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