2010年10月20日(水) 午前6時半~午後2時50分 某沖堤防(タコ釣り)
那珂湊 水温 
21・4度<潮>中潮 満潮 14:23 干潮 8:01
ノビタの釣り天国


       聞くも涙話すも涙


                                         今日も1ハイ
一寸先は闇
午後1時10分。
錘負荷150号の剛竿を、折れそうなくらい曲げながら、
「ヨイショ、ヨイショ・・・」
と海底から海面まで引き上げたのは、3キロ近い大タコ。
見ると、一昨日高切れした道糸も一緒。
そのまま地上に引き抜こうとすると。

ーあっ!
「バッカヤロー!
 それはないだろう。
 いくらなんでも、そんな・・・」
またも、大タコが針から外れてしまったのだ。
その瞬間、頭のヒューズがパン!と音をたてて飛び、頭の中が真っ暗に。

『地下室のメロディー』なみ
今日のために、まるまる2日かけて作ったタコ天3本針仕掛け。
ロシュナンテに乗り、”思えば遠くに来たもんだ”まで来て。
タコを求めて、朝から6時間半歩き続け、
燃え尽きて真っ白な灰になりそうになっていた。
そしてやっと、数珠繋ぎの苦労が報われると思ったのに・・・。
この巨大な喪失感は、
まるで、フランス映画『地下室のメロディー』のラストシーンだ。

この映画は、フランスの名優ジャン・ギャバンとアラン・ドロンが共演し、犯罪映画の傑作と言われた。
綿密な計画のもとカジノの掛け金10億フランを奪う話しだが。
奪った10億フランの札束が思いがけないミスから、
刑事や、ホテルの従業員、客がいる目の前のプールいっぱいに浮かんで、ジ・エンド。
このラストシーン、当人たちだけでなく観客も巨大な喪失感を味わった。
「悲劇の極致は喜劇である」
(チャールズ・チャップリン)
この映画は、ひょっとすると喜劇だったのか。

今日は、ミュージックボックスから岡本真夜が歌う『TOMORROW』が聞こえてくる。

     岡本真夜『TOMORROW』

 「涙の数だけ強くなれるよ
 アスファルトに咲く 花のように
 見るものすべてに おびえないで
 明日は来るよ 君のために
 ・・・・・・」








               
自作3本針タコ天仕掛け
タコはいなくなったのか
釣りを開始したのは、午前6時半。
空は1日中、雲に覆われ、西よりの風がヒューヒュー吹き、
波がドドーン、ドドーンと白い牙を向き堤防下に噛みつく。
朝のうちは寒く、鼻水を垂れながらタコを探っていた。
さすがに平日、堤防には3人しかいなかった。
そのうちの一人は、ノビタと同じタコ釣り師。

毎度のことながら、1時間、2時間、3時間・・・と全く「アタリ」なし。
そして午後1時10分に前述、切歯扼腕のバラシ。
20分ほど逃がした場所を探ったが、二度とタコは餌に食いつかなかった。
「運命というやつは無限のロープではない。
一本のゴム紐みたいなもの。
引っ張って前へ進めば進むほど、それだけ猛烈な勢いで出発点まで引き戻されるのだ」
 (『シンドラーのリスト』 by トマス・キニーリ)

納竿
タコ釣りでボーズになったのは、この10年で1度だけ。
最低でもボーズだけは避けようと、奮闘し続けると。
午後2時半、帰港30分前。
500グラムほどのタコを1ハイ釣り上げることができ、ボーズだけは避けられたが。
2日かけて作成した3本針のタコ天仕掛け3セットは、全て根掛かりし海の藻屑になってしまった。

今日もまた『男はつらいよ』の歌で終わった。
「 奮闘努力の甲斐もなく
 今日も涙の 今日も涙の
 日が落ちる 日が落ちる」

本日釣果
真タコ  500グラム  1ハイ

The END
SEO [PR] @[r ďAEx@o^C ^T[o[ SEO