2011年2月5日(土) 午前6時45分~午後12時半
           那珂湊沖(カレイ釣り)
那珂湊 水温 
 8・8度<潮>中潮 満潮  5:52 干潮 11:21
ノビタの釣り天国


       奮闘努力の甲斐も無く


                                    イシガレイ2匹とマコガレイ1匹
宛名の無い手紙
お元気ですか?
小生は、この寒さと貧果続きに寝腐れを起こし、立ち枯れ寸前です。
昨日(2月3日夜)このままでは一巻の終わりと、
涸沼川に沸子に会いに行きました。
凍てつく夜、耐えがたきを耐え忍びがたきを忍び、待つこと4時間。
一度だけ竿を倒す引きがありましたが空振り、トボトボと帰ってきました。
「ボーズ・ビー・アンビシャス!」
英語で、
「ボーズよ、大志を抱け!」
は、お坊さんの話し。
小生は夢もチボーもなくし、またコタツで丸くなっていました。

と・・・。
コタツでウトウトしていると、
突然、枕元に仁王さまが立ち、
「オンタコナス!」
(オタンコナスが正しい)
と一喝。
続けて、
「立ち上がれノビタ!」
と叱咤。
小生、ゼンマイ仕掛けのおもちゃのように飛び上がり、船に乗る決意を。
以下にその奮戦記を記します。
まだ寒い日々が続きます、君子危うきに近寄らず、
無茶をし釣りなど行かないで、お体をご自愛下さい。
デハ。




名人と同じ条件下で
2月5日(土)。
午前6時半。
那珂湊港出船。
港を出ると、そこは冬の海だった。
空は雲で覆われ、風はヒューヒュー、海はささくれ立ち。
これではまるで、
「海はヨー 海はヨー でっかい海はヨー
の海に生きる男たちのシチュエーションではないか。
                                            
冬の海へ
本日、この冬の海に出撃するチャレンジャーは10人。
右舷に5人、左舷に5人。
ノビタは昨日夕、
近藤勇(船長)に電話し、昨日トップになった名人の席を教えてもらいそこに陣取った。
その時の電話で、名人の餌の付け方、それに使用した仕掛けも伝授してもらった。
これで釣れないわけわないと、胸中デッカイ希望の白い雲を抱き・・・。

午前6時45分、釣り場着。
水平線上の雲間が赤く染まっていた。
船長の号令以下、暁の攻防戦開始。
午前7時20分に右隣りの人がフグを釣った。
今度は左隣りの人にベラが。
僕はそれを見ながら、
アン・マレーが歌う『Save The Last Dance For Me(最後のダンスだけは僕と踊ろう)』を聞いていたよ。

「小物を狙う男に 食いついて
好きなだけ暴れて釣られればいい
青い海の下で 誘いをかける男に
いくらでも釣られればいい

でもマコを連れて帰って
骨まで愛すのは
僕だという事は忘れないで
だからマコだけは
僕だけに釣られるんだよ

知らないのかい?
君をとても愛しているよ
肌で感じるだろ?
僕は何があっても君を離さないよ
君を愛しているんだ、本当に」



初めの1匹は

午前7時半。
「マコさまおりますか?いたら応答願います」
と呼びかけながら海底をトントントン・・・と小突いていると、
《ククククッ》と明確な応答が返ってきた。
ー初めの1匹、慎重に、慎重に。
と、
竿先を海に突っ込み、道糸を弛ませ。
「遠慮はいらない、よくお食べ」
とささやきながら、竿先をスーッと持ち上げると、
敵が慌てて逃げようとし、
竿先をヒクヒクヒク・・・と震動させる。
ーフイッシュ・オン!
もう大丈夫と、リーリング。
隣りの釣り師にタモ入れしてもらったのは、期待はずれのイシガレイ。
サイズも30センチ強と小ぶり。

        
いつか海も穏やかに
なんとか2匹追釣
このあと、1時間、2時間・・・応答なし。
そして、
9時半に待望のマコが来たが、これも30センチと小ぶり。
10時に同サイズのイシガレイが来たあと、応答は消えてしまった。

いつか風もおさまり、
海はベッタリと平らに、
青く澄んだ空を鳥が2羽、南から北に飛んで行く。
「憂き我を さびしがらせよ 閑古鳥」
 (芭蕉)
釣り人の声もなく、
時だけが過ぎて行く。
カレイを追う時、
近藤勇は船をあまり移動しない船長だが、さすがに今日は何度も移動を繰り返した。
どこにもカレイはいなかった。

沖上がり
午後12時半。
さすがの近藤勇も、
「今日は皆さんすみませんでした」
と、おわびの挨拶をして沖上がり。
右舷側の5人のうち一番釣ったのは、ノビタの3匹。
左舷側も同じくらいであろう。
自然が相手と言うものの・・・。

沖でのカレイ釣り、仕掛けも釣り方も長いこと研究した。
かなりの自信があった。
でも相手がいればこそである。
「髀肉之嘆(ひにくのたん)」
である。
今日も、実力を発揮できる機会がなかった。
「ポプレ・デ・ミ」
スペイン語で、
「憐れな私」

本日釣果
マコガレイ 30センチ 1匹
イシガレイ 31~32センチ 2匹


The END
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