2011年4月10日(日)
          那珂湊 海水温 ー.ー度

ノビタの釣り天国


        告発の行方

                                          文明が生んだ化け物
ぼやき
17世紀の英国人、トマス・カーライルが金言を残した。
「経験は最良の教師である。
ただし授業料がめっぽう高い」
と。
福島原発の事故は、とんでもない授業料を払ったことになる。

福島原発は、最大4.8メートルの津波を想定して建設したと云う。
3月11日(金)、それをあざ笑うがごとく15メートルの津波が福島原発を襲い、緊急用の重要設備を、一瞬にして洗い流してしまった。
それから1ケ月。
事態はまだ終息しない、緊張が続く日々、
放射能物質は海を空を大地を汚染し続けている。

連日TVは、試行錯誤の対策を報じている。
それは、
事故が起こる前、国や当事者がこの事態を全く予想していなかったことになる。
文明が生んだ化け物を甘く見て、もし檻から出たならその時考えようと放置していたのだ。
なんという手抜き。
そしてまだ、檻から出た化け物を捕らえることが出来ない。
はっきし言って、
技術が、化け物を使いこなすレベルまで達していない、とも言える。
原発は福島だけではない。
背筋が寒くなる。
もう後戻りはできないのか。
日本の電力の30パーセントは、原子力に依存していると云う。
電気や水道やガスを享受し快適な生活をしていることは、自分も人類滅亡に加担しているのかもしれない。

今なお数百人の作業員が、
命の危険にさらされながら、現場で放射能物質の流出をくい止めようと働いている。
後方で指揮する迷える参謀の意のままに。
曹松(そうしょう)の漢詩『己亥(きがい)の歳』は、福島原発のことを詠っているような・・・。
  「沢国の江山 戦図に入る
  生民何の計あってか 樵蘇(しょうそ)を楽しまん
  君に憑(よ)る 話す莫(な)かれ 封侯の事
  一将功成って 万骨枯る」
《意》
山も川も戦場となった
人民たちはいかにして樵(きこり)や草を刈り楽しむことができるのか
君に頼む 諸侯に任ずる話しはやめてくれ
ひとりの将軍が手柄をたて 一万人の兵が骨と朽ちる



今日は、ロッド・スチュアートの『Sailing(船出)』を選んだ。
鎮魂歌である。











我々の明日は
まだ余震が続いている。
つい4日ほど前、宮城県を震度6強の余震が襲った。
この地震で、東北は復旧しつつあった電気、ガス、水道がまた止まってしまった。
ひどい仕打ちだ。
神も仏もあったもんじゃない。
気象庁は、まだ震度6強の余震が来る可能性があると云う。
どこに来るかそれもわからない。
まだまだ震えて眠る日々が続く。

「生ける人
 つひには死ねるものあれば
  今在る間は 楽しくをあらぬ」
 (『万葉集』の大伴旅人)
那珂湊の海水温は、一昨日11.4度まで上昇した。
この世の中、明日がわからない。
未練が残らないよう釣りをと思うのだが。
北茨城で捕獲したコウナゴから放射能物質が検出された。
那珂湊や磯崎漁港でサンプル捕獲したカレイや、ヒラメ、イワシの測定結果はまだ分からない。
虹の彼方は明るい未来なのか、はたまたブラックホールなのか。

The END
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