2011年6月12日(日)
       那珂湊 海水温 15.4度
             若潮 満潮 13:50  干潮  6:56
ノビタの釣り天国


        不完全燃焼の大洗沖

                                    47センチ含む5匹と、たこ1ハイ
どうしたんだい?
あてが外れた。
ゴールデンタイムの午前5時半から7時も、何ってことなくグッドバイ。
隣りのかたさんは、すでに50センチ級のマコガレイを2枚も釣ったというのに。
ー天は我を見捨てたのか?
右舷側が賑やかだ、タモが右へ左へ移動する。
どいうわけか、この船はいつも右舷側が景気が良い。
今日は先陣争いに負け、かたさんとノビタは止む無く左舷側で戦うことに。
同じ船だから気にしなくてもいいじゃん、と思ったのだけど・・・。

海に呼びかける。
ーどうしたんだいオイ!
 今日はどうかしてるぜオイ!
 何で俺を避けるんだいオイ!
こだまも返ってきゃしない。
これじゃ石川啄木になっちゃうぜ。
「シャクレども シャクレども
 我が釣り 楽にならざり
 じっと手を見る」
ーああ。

BGM
こんな日は、
どこからか、ボニー・タイラーがかすれた声で歌う『It's a heartache(愛は哀しくて)』が、聞こえてくるようだ。
「・・・それは愚かなゲーム ばかげたゲームでしかない」
と。

「It's a heartache, nothing but a heartache
Hits you when it's too late, hits you when you're down
It's a fools' game, nothing but a fool's game
Standing in the cold rain, feeling like a clown
・・・
愛はかなしく 苦しいだけ
ヒットが遅れると ヒットしたときには終わりが
それは愚かなゲーム ばかげたゲーム
冷たい雨の中で 道化師のようにたたずむ私
・・・」




手強い相手
午前10時15分。
「・・・?」
竿をシャクっていると。
闇夜に一瞬、閃光が走ったような手触り。
ー根掛かりか?
ソーッと竿先を持ち上げてみた。
ー動かない。
道糸を弛ませてみた。
根掛かりなら、波の動きで外れることもある。
もう一度、さっきより強く道糸を引いてみた。
                                        
よく戦った、47センチ!
その時。
敵の逆鱗に触れたらしい。
《ドドッ、ドドッ、ドドッ・・・》
怒髪天を突く怒りが、道糸を走り竿を持つ腕に。
竿先が激しく《ビシビシビシ・・・》と宙を打った。
「かたさんキタどー!」
と叫びながら竿を持ち上げ、リールをギシギシと強引に巻いた。

ー重い!
「大きいぞ!」
と、隣りでかたさん。
ー南無八幡大菩薩。
 逃げるなよ、逃げるなよ、逃げるなよ・・・
と祈りつつ、ジワジワと引き上げてくる。
海底から海面まで25メートル、引き上げるまでの壮絶な戦い、また新たな戦史が刻まれる。
浮上したファイターを、かたさんがタモで掬ってくれた。
ーホッ。
芝居なら桜吹雪が舞い、
「よくぞご無事でござんすたネェ」
と感涙にむすぶシーンである。
「デカイ、これはデカイ!」
とかたさんが驚いたけど、家に帰って計ったら47センチ。

       
隣りもカレイ狙いか?
苦戦
かたさんの車に便乗して那珂湊港へ。
マコガレイ狙いは、かたさんとノビタの他に2人の合計4人。
午前5時10分、那珂湊港を出船。
船は20分ほど南下した所で止まった。
海はベタ凪。
空は白い雲で覆われ、風もなくムシムシする。
カレイを追う他船が、白い霧の中に霞んでいた。

釣りを開始したのは、午前5時半。
今日は、かたさんにノビタ自作の船用カレイ仕掛けを使ってもらった。
釣りを開始してから15分ほど経過。
となりのかたさんに50センチ級のマコガレイがきた。
船上第一号であった。
このあともかたさんには良形のマコガレイが来るのだが、ノビタにはフグやらリリースサイズが3匹と話しの他だ。
それでもなんとか、午前10時までに27~33センチを4匹と、前述の47センチを1匹釣った。

                                      
カレイ専門船の山正丸もいた
タコ騒動
午前10時半過ぎ。
また海底で、根掛かりのような感触が。
強く仕掛けを引くと、持ち上がった。
でも全く動きがない、ただ重いだけ。

と・・・。
「何か重いものを引っ掛けたよ!」
と、かたさん。
ノビタと同じようなことが起ったらしい。
そして、
「タコだ!」
とかたさんが叫んだ。
見ると、茶色い生き物が海面に浮上してくる。
ノビタが竿を置いてタモを掴んだ途端、かたさんのタコは海中に消えてしまった。

続けて、
ノビタの見確認物体も海面に。
「タコだ!」
大きさは、かたさんが逃がしたのとほぼ同じ。
こちらは、かたさんに無事タモ入れしてもらった。
このあとかたさんは、またタコを引っ掛け、今度は無事捕獲することが出来た。

終章
今日は右舷側がバカ当りしたけど、左舷側は最後の最後まで苦戦。
午後12時、沖上がり。
やはり右舷側の人が竿頭で、50センチ級数枚を含む14枚だったそうな。
船も釣るポジションにより運命が左右されるようだ。
それは、科学的に関係があるのかないのか分からないけど、かなり信憑性がある。

かたさんは、それでも51センチと46センチを含む5匹のマコガレイをゲットした。

本日釣果
マコガレイ  27~47センチ  5匹
         20センチ前後  3匹 リリース
マダコ   500グラムほど   1ハイ
フグ     24センチ前後    5匹 リリース

The END
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