2011年12月14日(水) 那珂湊沖のタコ釣り
明日を約束する9匹!
良形3匹を含む9匹!
今日も初心者と対決
午前6時20分、釣り開始。
空が雲に覆われ、まだ夜は明けきっていなかった。
はじめの戦場は、那珂湊沖の水深10メートルほどの浅場。
30分ほど探ったが反応なく、船はそこから25分ほど走った深場に移動した。
灰色の雲が空を覆い。
冷たい北風がビュービューと海上を駆け抜け、白ウサギが三角波の上で跳んでいた。
船を噛む波がザブン、ザブンと飛沫をあげ。
波が船底に潜るたびに、船は右に左に大きく傾き、まるでブランコに乗って釣りをしている気分であった。
今日の釣り客は、ノビタと初心者の2人だけ。
ノビタは左舷の中央、初心者は左舷の船尾(大トモ)で釣ることに。
初心者は船長にエサのサンマの付け方や、シャクリ方など教えられていた。
ー今日は負けられない。
かたさん流の釣り方で臨むのである。
これで負けるはずがない。
焦る気持ちを抑えるため、
「勝つと思うな 思えば負けよ
負けてもともと」
を、念仏のように唱えていたが、初心者を意識し彼から目が離せなかった。
BGM
今日の海は、厳しい冬の海だったが。
気分は、オリビア・ニュートン・ジョンの『そよ風の誘惑』である。
はじめの1匹
船の揺れが、タコのアタリを拡散する。
釣りを開始して、2~3分ほど。
海は荒れていた
・・・と。
30メートル下の海底まで伸びたロープが、ピーンと張リロープを持つ手がグンと引っ張られた。
ロープを引いてみた。
動かない。
力を加えて引くも動かない。
ー根掛かり?アタリ?
ロープを弛ませ、1、2、3、4・・・10と数へ、もう一度、今度は渾身の力でロープを引いてみた。
ー浮いた。
タコだ!
「コナクソー!」
と叫びながら、ガーン、ガーン、ガーンと3度大きくロープを振り上げ、そのあとロープを船縁に滑らせながらたぐり寄せる。
途中、重量が消えるたびに、
ー逃げられたか?
とドキリ、不安になりながらガーンと大きくロープを振り上げ、タコの重量を確かめると。
ズッシリ重さが伝わってくる。
そして、
「エッサ、エッサ、エッサ・・・」
と海面に引き上げ、そのまま甲板にゴボー抜き。
「汝の敵を愛せよ!」
愛すべきタコ入道が、ビッシャ!と甲板につぶれた。
はじめの1匹は、2キロほどの良形だった。
必殺タコだまし
人がいない時は
その10分後。
また同じ感触がロープを持つ手に返ってきた。
さっきと同じサイズであった。
午前8時までに4匹、釣れた。
初心者は、まだ1匹。
この時点で、今回はもう余裕であった。
「サトウさん、人がいない時は調子がいいね!」
と船長が、スピーカーごしに叫んでいる。
ーそりゃそうだ。
餌がところ狭しと降ってきたらタコだって迷うであろうよ。
餌が一つしかなければ、迷わず飛びつくでしょうよ。
それに今回は、かたさんの必殺タコ釣法と、赤白の横断幕風にした『必殺タコ騙し』で臨んだのであるから。
過密都市
沖上がり
午前10時までに8匹。
午前11時までに小ぶりなタコを1匹追釣、それが最後であった。
そのあと仕掛けを2個、根掛かりで失い、納竿。
午後12時20分、沖上がり。
初心者は途中で船に酔い休戦、結果は2匹だった。
本日釣果
真タコ 0.6~1.9キロ 9匹
The END
|