2012年3月20日(火)  午前6時20分~午後12時10分
       那珂湊 海水温 10.2度
       那珂湊の潮汐 中潮 満潮 14:22  干潮  8:37
ノビタの釣り天国

       
2012年3月20日(火) 那珂湊沖のマコカレイ

          那珂湊沖に座布団カレイが舞う!

                                     初戦にしてはまずまずでは?
ガンバロウ茨城!
大本営向け発信。
「常磐の海に座布団ガレイ軍団発見、の報に接し、連合艦隊は3月20日(火)午前4時10分、自宅前を出撃。
本日の予報、天気晴朗、そして波静か」
今年初の戦いである。
相手はマコガレイ、相手にとって不足はない。
闇に包まれた国道245号線をロシナンテにまたがり、ジジイは那珂湊を目指す。
風評なんかに負けないぞ。
放射能なんて恐くない。
ガンバロウ、茨城!
ガンバロウ、釣り侍!
ついでに、
ガンバロウ、ノビタ!

BGM
今日のような戦いにふさわしい歌はこれしかないでしょう。
Berryz工房の「ジンギスカン」が、今日のBGMです。

ジンジンジンギスカン
ヘイ ブラザー ホー ブラザー
ナイス ブラザー ゴー ブラザー
ジンジンジンギスカン
ヘイライダー ホー ライダー
ナイス ライダー ゴー ライダー
チャンスだ今 ワッハハハー
諸ジジなら ワッハハハー
チャンスだ今 ワッハハハー
一緒に手をかざせ






雨ニモ負ケズ
『雨ニモ負ケズ
 風ニモ負ケズ
 放射能ニモ負ケナイ 丈夫ナ体ヲ持チ
 西ニ 放射能ガ恐クテ魚ガ食ベレナイ
 ト言ウ人ガイレバ 行ッテ
 放射線量ハ問題ナイ 安心シテオ食ベト話シ
 東ニ 原発ヲ再開スルト言ウ人ガイレバ
 アブナイカラヤメロト止メ
 ミンナニキラワレ バカダ デクノボウダ ト言ワレ
 ソレデモメゲズニ釣リヲスル ソンナ人ニワタシハナリタイ』

(水産庁が公表している水産物の放射性物質調査の結果、
2月17日現在、ひたちなか市沖のマコガレイのセシウムは㎏当り17ベクレルで全く問題なし。
 その他魚種の詳細はーーー>こちら )
                                       
曇天なれど穏やかな海だった
船着場にて

午前4時40分。
那珂湊港の船着場に着いた。
空は雲に覆われ、月なく、星なく、港はまだ闇の中。
冬着できた身には、寒さは感じなかった。
風は西寄りで、わずかに空気の流れを感じられる程度。
《ザブーン!》と堤防に砕ける波の音も低く、予報通り今日は凪のようだ。
絶好の釣り日和である。

船の前には、ズラリと車が並んでいた。
みなさん次々と船に荷物を運んでいる。
ノビタは右舷の中央からミヨシ寄りに席を取った。
ヘッドランプの灯りで釣りの準備をしていると明るくなってきた。

と・・・。
「今年はじめての釣りですか?」
と声をかけられた。
昨年、タコ釣りで一緒になったコムさんである。
コムさんは、ノビタの右隣り(中央寄り)に席を取った。
コムさんは、数日前に15匹釣ったそうな。
見るからに百戦錬磨の兵だ。

本日、一攫千金を夢見る釣り士は右舷側に6人、左舷側に5人の11人。
いずれもペテランのように見えた。
ところがどうだい、客は全員揃ったというのに、出航予定の5時半を廻っても船長は来ない。
船長が来たのは、午前5時40分。
遅刻である。
船長は、時々遅刻する。
船長は、
「子曰く、過ちて改めざる、是を過ちと謂ふ」
この孔子の忠告とは無縁のようだ。
結局、船が出港したのは予定より20分遅れの午前5時50分。
船は30分ほど快走した所で停止した。

今年はじめての1匹
午前6時20分。
釣り開始。
船上、ポツリ、ポツリと釣れ始まった。
午前6時半。
ノビタにも《ググッ》と海底からの応答が。
竿先をソッと持ち上げると、確かな重量感。
ーエーイッ!
とあわせを食らわした瞬間、スッポ抜け。
ー帰って来いよ~♪
と、夢中で40号の錘で海底を小突いたのだが、逃げたカレイは二度と餌に食いつくことはなかった。
先日、かたさんも同じ経験をし、針を小さくして対処したらしい。
丸セイゴ13号針では大きいのかと思ったが、釣れ時を逃がすまいとそのまま続け、あとでまた同じ目にあってしまった。

それから20分後、とうとう来た。
《ググッ》ときて、そのまま糸を弛ませ放っておいたあとに竿先を持ち上げると、《ググッ、ググッ、ググッ》と針掛かり。
今年初のカレイは、34~5センチのマコガレイだった。
ちと小ぶりだけど、嬉しい1匹であった。

はじめの座布団
午前7時半。
海底を《トン、トン、トン・・・》錘で20回ほど小突いたあと、竿先をスッと40センチほど持ち上げると。
いきなり《グググッ》とボデイブローを浴びた。
カレイが、餌に喰らいついたのだ。
ー飲み込め!
と叫びながら2~3秒間をとったあと、竿先をソロリと持ち上げると。

《ガタガタガタ・・・》と、カレイが逃げる様子が手に伝わってきた。
そのままゆっくりリーリング、さっきとは違う重量感。
水面に浮上したところで、コムさんにタモで掬ってもらった。
手の平(20センチ)2つを超える座布団であった。

このあとが、さっぱり。
ノビタだけでなく、他の釣り士も苦戦していた。
相手のいない相撲はとれない。
まるで、どこまでも続く砂漠を歩いているようだった。

本日最大の座布団
8時55分。
1時間30分ほど待ったあとに、30センチオーバーを1匹追加。
いつか空を覆っていた雲が裂け、日の光が海面で砕けキラキラと乱反射していた。

午前9時20分。
海底を小突いていると、《スーッ》と竿先が引き込まれ、ピンと張った道糸に重圧が。
「山雨来らんと欲して 風楼に満つ」
 (許渾)
これは、
ーひょっとして?!
と・・・。
来たのです、《カクカクカク・・・》と小刻みな振動が竿を持つ手に。
まだこの時は、半信半疑。
そして、
弛んだ道糸にテンションを加えた時だった。
一瞬、振動が消へ、直後に《ガタガタガタ・・・》と竿先に強烈な連打が。
竿先を、ガーンと跳ね上げると、竿が大きくしなり漬物石をひっかけたような重さが返ってきた。
「フイッシュ・オン!」
一気にリーリング。

途中、何度か追撃を受け、そのたびにリールが空回り。
頭上から汗を散布させながら浮上させたところで、コムさにタモで御用してもらった。
これが本日最大の45センチのマコガレイであった。
                                             
45センチ!
9時半。
またも餌を咥えたあとに、スッポ抜け。
この時点で、丸セイゴ13号針を丸セイゴ12号針に交換。

続いて、
9時50分に30センチオーバー。
その後、しばらく応答なし。
そして、
船が戦場を変えた直後に、
10時45分に30センチオーバー。
10時50分に30センチオーバー。
10時55分に30センチオーバー。
と連続ヒット。

激戦のあとに冷汗三斗
そして。
11時10分。

海底を小突いていると、またも道糸がスーッと海底に引き込まれ、重圧が加わったのである。
直後に《ドドドドド・・・・》と強烈なボデイブローのパンチ。
竿先が前のめりに弧を描いた。
ーソレーッ!
とばかりに、リーリング。

手強い相手だった。
リールが《キーキーキー》軋む。
水深30メートルが、月まであるように感じたよ。
道糸が、らせんじょうに弧を描いてくる。
途中、何度も《ドドーン、ドドーン、ドドーン》と竿先を張り倒され、そのたびにタジタジに。
ひょっとしてカンパチかと思った。
そして、
海面に浮上したのは、カレイだった。
まだ海面を大きく旋回している。

隣りのコムさんが気がつかないので、大声でSOS。
コムさんが海面に《ザブッ》とタモを入れると、飛び上がって逃げたが一回転した所で、とうとう御用。
船上に上がったカレイを見て、キョウトウ!
なんと、針がカレイの腹ヒレに刺さっていた。
スレだった。
危機一髪だった。
天国と地獄は紙一重。
その紙一重で、軍配がノビタに上がったのだ。
冷汗三斗の1匹は、本日3匹目の40センチオーバーであった。

11時30分に30センチオーバーを追加。
これが最後であった。

沖上がり
午後12時10分。
沖上がり。
あと片付けをしていると、ノビタの釣り日誌をみているという2人の釣り士が側に。
さかんに、「さすがですね~」と誉めてくれたけど、とんでもない買いかぶりである。
ノビタにとって船のカレイ釣りは、まぐれと、偶然と、奇跡だけがたよりなんですから。

船全体でも、今日は大分渋かったようだ。
船長の話しでは、海水温がいきなり2度も下がったので食い渋ったようだとのこと。
水温はこれから上昇してくる。
カレイ釣りはこれからが期待できそうである。

本日釣果
マコガレイ  41~45センチ  3枚
        32~35センチ  3枚
イシガレイ 35センチ前後   4枚


The END
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