2012年9月8日(土)  午前0時20分~午前4時50分
       那珂湊 海水温 22.2度
        那珂湊港の潮汐 小潮 満潮  9:24  干潮  2:20
ノビタの釣り天国

       
2012年9月8日(土) 那珂湊のアジ釣り



         名人に勝つ、乾杯


                                      良形混じりの33匹
小さいことを大きく楽しむ
「いつも群れ泳ぐ 小アジさえ
とうに忘れた 釣りのダイゴミを
今夜も おいらに おいらに おいらに
おしえてくれる ・・・

小アジをバカにするなかれ。
釣り方しだいで、海のタイガーと呼ばれる重さ40キロ相当のロウニンアジを掛けたような引きが楽しめるのだから。
たとえば。
今は骨董品の蓄音機は、レコードの溝をたどる針のカリカリ音を大音響に変換し、ベートーベンの「運命」を聴かしてくれた。
倍率20倍の虫眼鏡は、アリの行進を象の大行進のように見せてくれる。
また、お尻かじり虫に噛まれただけなのに、ライオンに噛まれたような驚きに。

それと同じ。
市さんに教えてもらった秘伝『一乃針』は、釣り芸術の華である。
小さな引きを、巨大な引き味に変換してくれるのだ。
この釣り、一度味わったらハマりまっセ。
川端康成は、和机から畳みに落ちた万年筆の音を、雷が落ちたように聞いたそうな。
感受性も必要なのかな?

BGM
今夜も名人市さんとアジ釣り合戦。
今夜は負けられません。
ということでBGMは、ZARDの『負けないで』を。歌詞付き。















食いが良いスタート
午前0時15分。
那珂湊港の釣り場に着いた。
休日前の夜とあって、堤防は夜釣りの灯りがいっぱい。
すぐ近くには、若い兄ちゃんたちが3人、その隣りに中学生くらいの子供を連れた大人たちが4~5人。
30個ほどの星がぼんやり輝き、月が足元の海面でモザイク模様に砕け乱反射していた。
ぬるい追い風が吹いていた。
薄いジャンパーを着てきて良かった感じ、夜は大分涼しくなった。

      
子供連れの釣り人でいっぱい
午前0時20分。
釣り開始。
2Bの電気浮子仕掛けを、5メートルほど沖の真っ黒い海へポチャーン!
そこへコマセを蒔こうとした途端、ナント!手に持っていた竿がギューンと引かれたのだ。
ーWOW!
見ると、海面で輝いていた2Bの赤い電気浮子が、真っ黒い海に消えていた。
ー君は、オレを待っていたのか?
竿が満月のように撓(しな)る。
この引き、何度味わってもたまりません。
はじめの一匹は、レギュラーサイズの17~8センチ。
このあとポン、ポン、ポンと3匹釣れたところに、名人市さんが登場。

市さんとの勝負は?
市さんは、ノビタの隣りに釣具を下ろした。
ー今日も負けるのかな?
今日は、名人に人間魚群探知機になってもらおう。
でもこの人間魚群探知機、感度が良すぎて彷徨う1匹のアジも確実に検知しそのまま獲ってしまい、釣らしてくれないのが問題だけど。

                                       
命知らずの釣り侍が
前半、コマセを撒かなくても釣れるので、コマセは30分に1回ほどしか撒かなかった。
隣りの兄ちゃんたちは、コマセ籠を付けた電気浮子を20~30メートル沖にブン投げていたけど、我々が10匹釣る間に1匹と低調だった。
途中、彼らも堤防際を攻めたが、釣れなかったようだ。
我々も午前3時を過ぎると、30分に1匹のペースとなり、4時を過ぎるとますますアタリが遠くなった。
午前4時50分。
納竿。
市さんは、20匹ほどしか釣れなかったと言う。
どうやら今夜は、ノビタが名人を負かしたようだ。
こういうこともあるのです。(チャンチャン
今夜は、釣ったアジをタタキにして勝利の美酒に酔おうではないか。

帰り。
海岸通りを帰って来ると、今日も釣り侍が波飛沫を上げる岩の上に立っていた。
今日は海にうねりがあり、波に飲まれるのではないかと鳥肌が立ったヨ。

本日釣果
アジ   15~23センチ  33匹

The END
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