2012年9月14日(金) 晴れ
       那珂湊 海水温 23.6度
        那珂湊港の潮汐 中潮 満潮 15:20  干潮 20:59
ノビタの釣り天国

       
2012年9月14日(金) 午後6時~午後7時 那珂湊のアジ釣り



             ナイジェリアの海で



                                      ナイジェリアで2匹
あの女がいた!
空気に黄昏が溶けている。
俺は南風を追い風に、波間に漂う浮子をジッと眺めていた。
と・・・。
堤防を、子犬を連れて散歩している婦人がいた。
ーあの女だ!

男がカウンターでウイスキーを飲んでいた時、扉を開けアヒルを連れて入ってきた女だ。
男がどなった。
「ここにブタを連れてくんなよ!」
と。
女が豆鉄砲をくらった鳩のような目をして、
「これはアヒルですけど?」
すると男は、
「俺は、アヒルに言ってんだヨ!」
と女を見ながらぼやいた。
例の青木雨彦のエッセイ『洒落た関係』に登場する女だ。

身長は1メートル50センチほど、頭から足までの体形が正方形である。
あの話しには、あとがある。
女が帰ったあと、10分ほどすると身長1メートル90センチほどの大男が店に入ってきた。
そして男に近寄り、
「ちょっと外で話しましょうや」
男は、屠殺場に連れて行かれるブタのように萎れて出て行った。
大男が困ったような顔をして、
「うちのかみさんが、名誉毀損で訴えると言ってんですがね」
と。
男は結局、100万円をふんだくられたのだ。
ボトルキープしていたジョニーウオーカーの赤ラベルを、水割りにしてチビリチビリやっていた飲代にしては高くついたものである。

BGM
本文と何の関係もないのだけど、先日亡くなったホイットニー・ヒューストンの『オール・アット・ワンス』にした。














秋の夕暮れはいとおかし
午後5時50分。
那珂湊港着。
南風が強いので場所を変えてみた。
これが失敗。
林家木久扇(はやしやきくおう)のセリフじゃないけれど、先日まで釣りをした場所がアルジェリアなら、ここはナイジェリアだった。

                                  
堤防や船の陰に
まだ空は青かったが、白い雲は夕陽を浴びてピンク色に染まっていた。
漁船の合間の暗い影に、釣り人が点々と挟まっている。
烏が2羽、カーカー鳴きながら飛んで行く。
風が耳をヒューヒュー吹きすぎ、その風に乗って虫の声が聞こえてくる。
侘しい秋の夕暮れである。

『枕の草子』も秋は夕暮れが、いとおかしという。
「秋は夕暮れ。
夕日のさして、山の端(は)いと近うなりたるに、
烏(からす)のねどころへ行くとて、三つ四つ、二つ三つなど飛びいそぐさへあはれなり。
まいて雁(かり)などのつらねたるが、いとちひさく見ゆるはいとおかし。
日入りはてて、風の音、虫の音など、はた言ふべきにあらず。」

ナイジェリア
釣りを開始したのは、午後6時。
それから15分後に、待望の1匹がきた。
ーここにもいた!
と喜んだのだが・・・。
10分ほどあとに、水面から引き上げようとした時に1匹バラシ。
そのあと20センチクラスが1匹来たあとは、続かない。
風が強いこともあり、午後7時納竿。

本日釣果
アジ   20センチ  2匹


The END
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