2012年9月21日(金) 時々雨
       那珂湊 海水温 21.5度
        那珂湊港の潮汐 中潮 満潮 18:30  干潮  0:51
ノビタの釣り天国

       
2012年9月21日(金) 午後5時50分~午後9時 那珂湊港でアジ釣り



             今日もアジ釣り



                                         これで充分
なぜニワトリが?
夕刻。
今日も雨が降りだしそうな空。
でも、これ以上待たすわけには行かんと、家を出たのは午後5時10分。
我が良き友ロシナンテに跨り、いざ那珂湊港へ。
狙うのは毎度おなじみ、
「吹けば飛ぶよな小さなアジに 賭けた命を 笑わば笑え」
のアジちゃん。
雲多き空の下、黄昏が這う常陸海浜公園前の道を走っていた。
ふと、道路わきを見ると。
ーなんと、ニワトリが。
尾羽打うち枯らし、悄然と路側帯に立っていたのである。
白い羽は泥で汚れ、鶏冠(トサカ)を垂れ、目ん玉は足元を見つめている。
あやしい。
「コケッコッコー そこのけそこのけ ノビタが通る」
思わずその風情に、
「死ぬなよ!生きていればきっと花咲くときもある」
と、言いながら走り抜けてきた。

ー今のは幻覚か?
戻って、もう一度確かめたかったが、あいにく一方通行なのでそのまま行き過ぎてきた。
あのあと、ニワトリはどうなったんだろう?

BGM
殺風景な釣り日誌に花(?)を添える今日のBGMは、マット・マンロウが歌う『ロシアより愛をこめて』。















落語を聴きながら
午後5時50分。
釣り開始。
空は雲で覆われ、北風がビュービュー吹き、浪騒ぎ、さすがに港は閑散としていた。
薄暗い闇が、たちまち晦冥の暗さに変わり、黒い波間に浮かぶ赤い電気浮子が煌々と輝いていた。


俺はその時。
イヤホーンから流れてくる故柳家金五楼の『ふぐ』を聴きながら、浮子が沈むのを待っていた。
これは笑える。
内容は、昭和初期の年の瀬。
米、味噌、醤油、酒、家賃などのつけを払うのに四苦八苦の貧乏人が、借金取りへの言い訳の指南を受ける話し。
前段のさわりからその一部を、簡略化して紹介すると。

「・・・
「借金を返そうと思うから苦労するのさ」
「なら返さないのですかい?」
「返さなかったら泥棒になる、早く返すか、遅く返すかだ。
向こうが生きているうちに返すか、死んでから返すかだ」
「そんなに待ってくれますかね」
「そこが腕だよ」

・・・
「最近どうだい」
「どうもこうもねエ、ぜんぜん首が廻らないんでね」
「そりゃ人間だもの無理だよ、トンボならクルクル廻るけどさ」
「苦しいのなんの、借金取りに攻められてね。
稼ぐに追いつく貧乏なし、一生懸命働けば貧乏は追いつかないと言うけど、うちの貧乏は長年で慣れている。
足が達者で、稼いでも稼いでも間に合うどころの騒ぎじゃない。
うっかりすると、貧乏が先に行って待ってやがる。
そして貧乏が、お待ちしていました一緒に行こうと言いやがる」
・・・
「それにしてもあんたは、若い」
「エッ!わたしはあんたと年はあまり変わりませんよ」
「俺が言いたいのは、貧乏の仕方が若いと言っているんだ」
「貧乏に若いだの、老(ふ)けているだの、があるんですかい?」
「質屋に物を持って行って金をこしらへ、それを借金取りに渡すなんて、涙が出るぐらいかわいいよ。
まるで貧乏の処女だね」
「貧乏に処女なんて、あるんですかい」
・・・
「まあ高校生クラスの言い訳だが。
借金取りが家に入ってきたら、あらかじめ天井の梁から吊るしていた縄の輪に首を入れ、
『申し分けない、借金が払えないので首をくくる、どうか止めないでくれ』と叫ぶんだ。
それが駄目なら命がけだが。
台所から出刃包丁を持ってきて、借金取りの前にグサッと立て、
『金は無い、代わりにその出刃包丁で俺のどこでも好きな所を刺して、好きなだけ血を持って行ってくれ』
と言うんんだ」
このあと授業料2500円を払い、言い訳の極意を指南されるのだが・・・。
・・・
                                        
どんよりした空の下で
はじめの1匹
話しを戻そう。
釣りを開始してから30分。
「われときて 遊べや 親のない小アジ」
と暗い海に呼びかけるのだが、反応なし。
時々、サバテアド(フラメンコの足踏み)に浮子が踊り、ゆっくり沈むのだが針掛かりしない。
アタリの不純物だ。
一陽が来復したのは、午後6時32分。
それは見事なシャープな当り、一瞬にして2Bの浮子が暗い海に消えましたね。
はじめの1匹は、ここのアベレージサイズ20センチ若。
このあと7時半までにもう1匹追加しただけ。

市さんも参戦
この時、
晦冥の闇の中から、市さんが友人と2人で登場。
隣りでやることに。
そろそろ帰ろうと思っていたが、援軍がきたのに帰るのは悪いと、もう少し頑張ることに。
市さんたちに、釣りを始めて10分もしないうちに3~4匹も釣られた時には、焼餅が焼けて煙が出たよ。
午後9時。
携帯に、自宅からかみさんの帰れコール。
慌てて納竿。

本日釣果
アジ   18~20センチ  10匹

The END
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