2015年9月5日(土) 曇り
       那珂湊 海水温  22.5度
  那珂湊港の潮汐 小潮 満潮  20:04  干潮 2:11
ノビタの釣り天国

       
2015年9月5日(土) 午後7時~午後10時半 那珂湊沖


     
   ゲリラとの壮絶な戦い!


                                  
         サバがメインだった
満員御礼

夜釣りとは、日が沈んでからの釣りである。
あたり前のことを、思い知らされるのが夜イカ釣りだ。
那珂湊沖航程1時間半、釣り場に着いたのは午後5時40分。
まだ海上は明るい。
暗くなるまで待て、の船長の指示で開始はしばしお預け。
逸る気持ちを抑え、ぼんやり暮れゆく海を眺めていた。
空はカフェオレを流したような、白と灰色のまだらな雲で蓋され。
弱い北寄りの風が海面に小波を立てていた。
今日の海は凪である。
はるか北の方角に、ポツン、ポツンと2艘の船が浮かんでいた。
同じイカ釣り船であろう。
本日乗船した釣り客は自分も含め19人、これだけ乗るとさすがに窮屈感は免れない。

                                               
右舷側9人は竿釣り
自分の右隣りの釣り座(右舷大トモ)は宇都宮のSさん、人の好さそうな70代のお爺さん。
「もしお祭り(仕掛けが絡む)した時は、どうか勘弁して下さい」
とあらかじめ詫びられた。
おたがいさまです、とかえしたが・・・。
これだけ混雑したら、お祭りしない方が奇跡であろう。
結局、彼とは3~4回お祭りしてしまった。
このSさん、
「釣りははじめるまでが楽しくて、始まると現実は厳しいんですよね」
なんてつぶやいたのだが。
それが、今日の俺の釣りを予言していたんなんて、その時は思いもしなかったヨ。
今回はミラクルらしいが、左舷側10人は全員手釣り、自分がいる右舷側9人はみな竿釣りの配置となった。

ブランコから直結仕掛けに
船はパラシュートアンカを海に浮かべ。
午後6時半過ぎ。
薄闇が這う海上に、他船の集魚灯が白くキラキラ輝き始めると。
「まだ早いかもしれないけど初めて下さい」
の船長の合図。
自分は開始を他人より遅らせた。
ーあせることはない。
しばし他人の戦いぶりを観戦し、状況を見て参戦することに。

       
始めはブランコ仕掛けを用意
隣りのSさん、仕掛けは8本フックのブランコ仕掛け。
見ていると。
彼の仕掛けが船長の指示棚50メートルに下りて行く途中で、いきなり竿がバタバタ大暴れ、サバだ!
これをみて、
急遽、ブランコ仕掛けを、前回途中で断念した直結仕掛けに変更。
今回の直結仕掛けは前回より改良した。
それにチョッピリ期待したのだが・・・。
前回はプラズノとウキスッテ混在の8本フック、今回はウキスッテオンリーの10本フックに。
枝間は前回120センチ、今回は140センチと広範囲を狙うことにした。

午後7時ごろ。
「一投入魂!」
錘80号10本フックの直結仕掛けを漆黒の海にドボーン!
電動リールの表示が50メートルのところで、ハンドルを逆回転しPEラインの出をストップ。
電動リールの回転をスローリトリーブ(低速回転)にして、竿をゆっくり上げ下げすると。
時々、ゴツ、ゴツの震動が竿を握る手元に届くが、瞬時に震動が消えてしまう。
イカが体当たりしてくる感触なのだろうか。
この繰り返し。
10分、20分、30経過、乗らない。
目の前にぶら下がった骨付きの肉を追いかける犬の漫画を見ているようだ。
ふと、ブランコ仕掛けでイカを釣っているSさんを見ると、なんと型の良いスルメイカを釣っているではありませんか。
しばしSさんの釣りを見ていたが、サバに邪魔されることなくイカを釣っている。
ーゲリラのサバ軍が消えた!
                                           
左の人は直結でポツリ、ポツリ
ブランコ仕掛けに変更
ー今ダ!
大慌てで直結仕掛けを海中から回収し、さっき外したブランコ仕掛けに交換。
この交換に10分以上ロス。
ブランコ仕掛けで再戦したのは、午後8時近い。
ーゲレラ軍に見つからないでくれ!
と祈りつつゲリラが潜む層を通過し、無事イカ軍がいる海面下50メートルにトウチャコ。
電動リールをスローリトリーブにして竿を一シャクリ、二シャクリ。
と・・・。
竿をシャクル手に「待った!」がかかった。
そのままググッと下方に引っ張られた。
ーキタキタキタ。
なつかしいイカのアタリだ。
そのまま竿をシャクリながらスローリトリーブで仕掛けを巻き上げてくると、ググッググッとさらなる張力が加わった。
ー追い食いだ!
これ以上仕掛けを上げると、ゲリラ(サバ)が出没する危険地帯だ。
電動リールの回転を、ミディアムリトリーブ(中速巻き)にして引き上げてきた。
始めの1匹は、35センチ前後のスルメイカ2ハイだった。

ゲリラ登場

このあと続けて2回ほどイカが釣れたのだが。
とうとう恐れていたゲリラに仕掛けを発見されてしまった。
ナパーム弾が破裂したような攻撃に、竿がガタガタ震えている。
竿をロッドキーパーに固定して、電動リールをファストリトリーブ(高速回転)にし。
敵を振り落とそうとするが、まるでスッポンの如く食らいついたら離さない。
竿を大きくバンウンドさせながら船上に引き上げたのは、40センチオーバーのゴマサバだった。
ウキスッテをのどの奥まで呑み込んでいた。
ーああ。

これからが船上での壮絶な戦いだ。
暴れまくるサバを手でつかみ、口から腹までハサミで割きスッテを取り出す。
血が飛び散り、着ているカッパは血だらけ。
サバが暴れ仕掛けがグチャグチャに絡まり、それを解くのに時間を費やし。
直結仕掛けをマスターできないのなら、次回は名人磯さんが言っていたように直ブラ仕掛けにするしかないようだ。
ゲリラと戦い、その度に仕掛けをグチャグチャにされながらその合間にイカをポツリポツリ。

                                                  
ああ無情!
留めの一発
午後9時半過ぎ。
仕掛けが、ゲリラ出没危険区域を通過しようとすると。
また捕まってしまった。
激しい追撃にさらされながら、水面下3メートルの船止まりまで電動リールで引き上げ。
手動でハンドルを回そうとした時だ。
「ポキ」
と不気味な音が。
なんと!握っていたハンドルが折れてしまったのだ。

「ユーザ・ミ・デイッチ・マイ!」
トッポジージョの、
「何ってこったい!」
になっちまった。
負の連鎖ここに極めたり。
以降、電動リールの船止まりからは、道糸を手巻きでしのいだが戦意を著しく喪失し。
午後10時過ぎ、隣りのSさんとお祭りした時点で、納竿。

沖上がり
船は午後11時に沖上がり。
今回は28匹と船中最低と思ったが、25匹という人もいて、ホッ。
トップは手釣りの人で、203ハイ。
我が家は、サバの味噌煮が好きな娘夫婦や孫が喜ぶので、負け惜しみではないけど40センチ級サバ28匹は申し分ないお土産であったヨ。

本日釣果

サバ    35~42センチ 22匹
スルメイカ  32センチ~38センチ 28ハイ

The END
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