2016年5月3日(火) 快晴
       那珂湊 海水温  10.5度
  那珂湊港の潮汐 中潮 満潮  13:06  干潮  7:19
ノビタの釣り天国

       
2016年5月3日(火) 午前5時15分~午後12時 那珂湊沖


     
    常磐沖で先生と呼ばれる


                                  
       本日マコカレイ9枚で竿頭に
食わぬなら
昨日。
船宿に予約の電話を入れると、
「期待しない方がいいですよ」
と言われた。
前日の船の釣果は0~4枚。
なんという正直さ。商売家のなさ。客への気遣い。

以前なら、とたんに風船から空気が抜けるように期待がしぼんだけど。
今は違う。
先日の自信が、オレを織田信長にした。
「(エサを) 食わぬなら 食わせてみせよう マコガレイ」
と言いながら豪傑笑い。ーバカめ!
とにかくまだオレは発展途上国。
実績をつまねばならない。
明日は潮も理想的な中潮、風も弱く、波も低い予報。
「Take on chance for you!(チャンスをつかめ)」
これを逃す手はない。

        
港は早朝から釣り人が
また名人も船に
午前4時10分。
まだ薄暗い那珂湊港に着いた。
風もなく暖かくさわやかな夜明けだった。
港内は家族連れや、カップルがあっちこっちで釣りをしていた。
ゴールデンウイークに悲鳴を上げながら行楽地に行くより、
のんびり港で釣りを楽しむ、賢明な判断かも。
海水の入ったバケツを覗いたけど、まだ何も釣れていなかった。

「犯人は現場に戻る」
釣り師は釣った場所に戻る。
先週釣れた左舷中央は先客がいたので、その隣りの前寄りで釣ることに。
本日のチャレンジャーは、先日と同じオレを含んだ7人。
驚いたことに。
先週、オレの右隣りで釣りをしていた名人も来ていた。
(先週は名人にゴルフ調で言ったら、2打差(2匹)で勝っている)
彼は昨年10月から月に4~5回この船に乗り、タコ、ヒラメそしてカレイを釣ったと云う。
費用もバカにならないのではと聞くと、パチンコや競馬よりましさと一蹴されてしまった。
ーいったいどういうご身分なのかしらん?
その名人に、
「先日の釣りっぷりはお見事、今日はそのお手並みを拝見させて下さい」
と言われてしまった。
これは、かなりプレッシャーに。
                                                  
鏡のような海
朝のうちは釣れた

午前5時出船。
風もなく海は鏡のような真っ平ら。
霞みがかった空がオレンジ色に染まっていた。
航程15分、現場に到着。
先陣を切った釣り船が一艘、朝靄に包まれ影法師の如く浮かんでいた。

釣り開始の汽笛が「プーー」と鳴った。
一斉に仕掛けを海へ、ドボーンと投入。
水深20メートル。
小突く、小突く。
開始から10分ほど経過、隣りの名人が船中初の35~6センチのマコさまを釣り上げた。
ーヨッシャー!
と気合が入るけど。
10分、20分、30分・・・
「老いの一徹、岩をも貫く」
と、ひたすら小突く。

       
先週オレが釣った場所で
竿先がブルブルと誤動作する時がある。
その度にドキッとするが、これは海藻をひっかけた時の振動だ。

午前6時。
待望の信号が道糸を走った。
竿先がビビビッと震える。
船長にタモ入れしてもらったのは、35~6センチのマコさまであった。

直後にもう1匹来たが、上げて来る途中でスッポ抜け。
タモを持って待っていた船長が、
「ああ、2匹目だったのに」
と何度も嘆いていた。
その10分後に、35~6センチを今度は無事ゲット。

午前6時20分。
ブルブルブル・・・
と竿先が小刻みに震えるアタリが。
エサを呑み込めと、竿先を海中に突っ込み道糸を弛ませて待つ。
数秒後、竿先を静かに持ち上げると、バタバタバタと竿先が大慌てで踊った。
リールを巻きながら引き上げて来る途中、痛烈なパンチを喰らった。
ーこの反撃すごすぎる。
と冷や汗を流しつつ海面に浮上させ、船長のタモに御用。
船長がメジャーで測ったところ45センチ、50センチには及ばなかったけど肉厚の良型マコさまであった。

                                             
名人 引き上げる途中でバラス
先生と呼ばれる
しばらく間が空いた7時15分に、40センチ弱を1匹追加。
船長が、
「先生が4枚目ゲット!」
と、オレが釣るたびに大声を張り上げる。
これにはマイッタ。
まだ先生と呼ばれるほどの腕ではない。
でもね。
この時点で、名人をすでに2匹抜いていた。
ー先生と呼ばれてもいいのかな?(チャンチャン)
いつか潮が流れなくなりアタリも遠くなった。
午前8時40分に40センチ弱を1匹追加したあとは、しばらく我慢の釣りが続く。

午前10時50分、久々のアタリ。
結構な重量感があったけど、水面下1メートルまで引き上げたところでスッポ抜け。
側にいた船長が、
「くそーーー、くやしいーーー」
と自分のことのように、悔しがっていた。
なんだか申しわけなくなってきたよ。
11時5分に35~6センチのマコさまを1匹、11時20分に30センチを1匹追加、これが最後だった。

午後12時、沖上がり
今日は名人に5打差(5枚)つけマコガレ9枚、そして竿頭に。
気分は最高。
帰り道、ロシナンテに跨り、風を切って街道を走っていると。
どこからか甲斐よしひろの『HERO ヒーローになる時、それは今』が聞こえてくるような気がした。



本日釣果


マコガレイ    34~45センチ 9枚



The END
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