2016年6月19日(日) 曇りのち晴れ
       那珂湊 海水温  17.6度
  那珂湊港の潮汐 大潮 満潮  16:29  干潮  9:24
ノビタの釣り天国

       
2016年6月19日(日) 午前5時15分~午後12時5分 那珂湊沖


     
     海が急に過疎地帯に

                                  マコカレイ2枚、アナゴ1匹、真ダコ1ハイ
飽きない男
マコさまを追い続けて今だ飽きない。
どこからか「いいかげんにしろよ」と声が降ってきそうだ。
でもね。
「人間は時として充たされるか充たされないかわからない欲望の為に一生を捧げてしまう。
その愚を哂う者は畢竟人生に対する路傍の人に過ぎない」
(『芋粥』芥川龍之介)
なんて言葉を座右の銘にしているオレ。
またまた懲りずにマコさまに逢いに行った。

先週、同船した人々と
午前4時15分、那珂湊港着。
先客の車が一台船の前に止まっていた。
ロシナンテを隣りに止めると、車から「おはよう」と言いながら客が下りてきた。
なんと彼は、先週マコガレイを8匹釣って竿頭になった栃木の人だ。
また車がやってきた。
「おはよう」と言いながら近づいてきた来たのは。
やはり先週同船した釣り士で、栃木の名人と同じ7匹釣った日光の人だった。
彼はまだナメタガレイを釣ったこともなければ、食べたこともないと言うので。
ナメタガレイほど美味いカレイはない、釣れるのは宝くじより難しい。
なんて吹き込んだのだが。
それが・・・。

     
白い靄に包まれる堤防の上で
ともかくこの船に乗る釣り士は、栃木の人が多い。
栃木人はほんに海釣りが好きなんですね。

隣りは何を釣る人ぞ
午前4時55分、出船。
本日、マコガレイ戦に臨むチャレンジャーは俺を含む10人。
空も地上も海も白い靄に包まれていた。
靄に浮かぶ堤防に、竿を持つ釣り士の影が黒い杭のように並んでいた。
海はウドン粉を平らに伸ばしたように凪ていた。
涼しい朝だ。
隣りの釣り士は、電動リール付き竿と、スピニングリールの突いたルアーロッドの他に、
タコ天仕掛けを足元に転がしていた。
何が本命なのかしらん。
次々と女を変える女たらしに似ていないでもない。
でも女たらしは、その実力があってこそ名誉ある”女たらし”の称号をもらえるのだが・・・。

                                             
隣りは多目的釣り士
はじめの1匹
航走20分。
午前5時15分、釣り開始。
開始から5分、隣りのひたちなか市の釣り士が60センチほどのアナゴを釣る。
その5分後に今度は、俺に60センチほどの食べごろのアナゴが来た。
そのあと海は沈黙。
まったくアタリなし。

午前6時50分。
海底でなんか威圧感を感じる。
ーなんかおかしい?!
「聖人は微を見て以て萌(ほう)を知り、端を見て末を知る」
(韓非子)
すなわち、聖人は物事のわずかな変化や違和感を見逃さない。
俺は聖人ではないが、体が知る経験感から近くにマコがいる気配が・・・。
ここが運命の別れ道。
より賑やかに楽しげに、錘で海底を叩く。
トトン、トトン、トーン、トーン、トトン、トトン・・・。
鳥の求愛ダンスのようなもんだ。
近くにるマコを誘惑するのである。

      
練ったウドン粉のような海で
その直後。
微かに竿先がプルップルッと2度、上下に震えた。
竿の動きを2~3秒ほど止め、少し竿先を上げてみた。
ーキターーー!
ガタガタガタ・・・。
タモ入れが抜群にうまい船長のタモに納まったのは、44センチのマコガレイだった。
見ると、針が唇の端にチョンと掛かっていあただけ。
危機一髪であった。

このあと7時5分に、1キロの真ダコがきた。
午前9時10分に、40センチのマコガレイを追釣したのが最後になってしまった。
この3度バラシ、4度目は2キロを超えていると思われるタコを引き上げる途中でバラシ終わり。

終章
午後12時5分、沖上がり。
結果は、先週8枚で竿頭になった栃木の釣り士は1枚。
朝、さんざんナメタガレイは美味いだの、釣るのは宝くじだの、俺がとさんざん煽った日光の釣り士が38センチのナメタガレイと、30センチほどのマコガレイを釣ったのには驚倒。
船全体で、0~2枚と大不調であった。
ーそれにしても、なんでだろう?
  こんなに釣れないなんて。
常磐沖の海底が、ゴーストタウンになったような日であった。

本日釣果

マコガレイ  40~44センチ  2枚
アナゴ    62センチ  1匹
真ダコ    1キロ     1パイ


The END
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