2017年2月17日(金) 快晴
       那珂湊 海水温  12.2度
  那珂湊港の潮汐 中潮 満潮   7:47  干潮 14:11
ノビタの釣り天国

       
2017年2月17日(金) 午前6時5分~午前11時 那珂湊沖


     
   今年初の釣戦(ちょうせん)


                                  
           カレイ8匹
常磐沖のカレイが生き甲斐

常磐沖にカレイがいなければ、人生は長すぎる。
と本気でオレは思っている。
眼には見えないが、オレの腕には『マコガレイ命』と彫ってある。
1日だってオレの頭の中からお前が消えたことはない。

そしてとうとう。
ムシガレイ混じりだがマコガレイが釣れたと云う噂が聞こえてきた。
火の無いところに煙は立たない。
カレイが冬眠から目覚めたようだ。
予報では明日は4月の陽気、ただし春一番も連れて来るようだけど・・・。
春一番がなんだ!もう我慢の限界だ。
那珂湊港の「つれたか丸」に電話すると、明日は出船するとのこと。
ーいざ行かん、カレイの聖地、常磐沖に!(チャンチャン


                                          
外道は4.2キロの大ダコ+タコ3ハイ
北関東広しと言えども、いまカレイを釣らしてくれるのは那珂湊港の「つれたか丸」だけ。
この「つれたか丸」、船長の謳い文句は初心者熱烈歓迎とあるが。
いつも乗るたびに思う、この船に乗る釣り士のレベルはハイだと。
これまでこの船に30回ほど乗ったけど、初心者を見た気がしない。
いつも周りは名人級のペテランばかり。
ひょっとすると!
初心者とはオレのことか?!
理由はある、この船に乗ると釣果順はいつも下位なのだ。
ーああ。

映画『アナと雪の女王』ではないけど悩むのはもう止めよう。
松たか子が歌っているじゃないか。
「ありのままの姿見せるのよ
 ありのままの自分になるの
 何も怖くない 風よ吹け

こむさんと再会
那珂湊港に着いたのは、2月17日(金)午前5時。
まだ港は夜の底だ。
船着き場の前の闇に、4台の車が息をひそめていた。
レモンの一片のような半月が、やや南よりの中天に輝いていた。
風もなく寒さも感じない。
釣り座はスカスカ、右舷の大トモで釣ることにした。
釣りの準備をしていると、「おはようございます」と暗闇から声が。
こむさんだった、久々である。
カレイ釣りの大ペテランだ。
いつの日か彼を超えたいと思っているが、夢のまた夢かな?
問題は、それまで生きていられるかどうか。

    船は暗闇を疾走する
釣戦者は6人
船は午前5時50分に那珂湊港を出港。
本日の同船同夢は、ノビタを入れて6人。
闘志燃ゆ兵者たちが、全身から火花を散らし暗い海を見つめていた。
どこからか、
「守るも攻めるも黒金(くろがね)の 浮かべる城ぞ頼みなる
と、軍艦行進曲が聞こえてくるようなシチュエーションだ。

東天が薄紅色に染まっている。
闇に染まる海は、まだ寝ているように穏やかだ。
船は港から沖へ15分ほど航走、午前6時5分に初めの戦場に着いた。
到着と同時に釣り開始。
吹流しカレイ針14号3本針、それに40号の錘をぶら下げた仕掛けを、真っ黒な海にドボーン!
水深25メートル。
海底に錘が着地すると同時に、釣り竿のキャッチ・コピー、
「誘え。
 喰わせろ。
 激しく小突け。
 眠れるカレイを目覚めさせよ!」
をつぶやきながら、海底を小突きまくる。
船長はあまり誘わない方が良いと言ってたけど。
オレは小突く小突く。
10分、20分、ノーアンサー。
まるで、ゴーストタウンを行くガンマンになった気分だ。
                                            
穏やかな夜明けだった
仕掛けを替えたら
午前6時25分、船はその戦場に見切りをつけ、15分ほど北に移動。
新天地は水深35メートルと10メートルほど深かった。
着くとすぐに、隣りの釣り士が良型のマコガレイを釣り上げた。
右舷側、オレを除く2人はポツリポツリと釣っている。
オレにはこない。
時々、クククッククッと明確なアタリがあるが、ガセネタで終わる。
ーフグ?

午前7時半、仕掛けを交換した。
それまで使用していたのは、本邦初演の仕掛け。
まだ未熟だったのかナー。
交換したのは実績100%の昨年使用した仕掛け。
すべての運をそれにかけてみた。
ーなんと!
仕掛けを交換するとすぐ、プルプルと竿先を振動させるアタリ。
竿先を持ち上げると、ペコペコ竿先がお辞儀を繰り返す。
針掛かりしたのは、25センチほどのムシガレイだった。
どうやら仕掛けに問題があったようだ。

      
実績100%の仕掛け
この後、ポツリポツリだけど、オレも人並みに釣れはじまる。
午前8時、20センチのムシガレイ。
午前8時5分、32センチのマコガレイ。
午前8時25分、28センチのムシガレイと25センチほどのフグのダブル。
午前8時40分、30センチのムシガレイ。
午前8時55分、33センチのムシガレイ。
この後はタコの祭典。
午前10時半までに400グラムから1キロのタコ3ハイをゲット。

                                           
白ウサギが跳びはじめた
本日最大の捕り物

午前10時すぎ。
南風がビュービューと吹き、海は白ウサギが無数に跳ねはじめた。
そんななか。
午前10時40分。
また仕掛けが海底で動かなくなった。
竿先を強引に持ち上げると、仕掛けが浮いた。
かなりの重量感。
ータコだ!
船長が「タコか?」と聞く。
大きくうなずくと、こむさんがタモを持って飛んできた。

ポンピングしながらリールを巻く。
リールが何度も逆回転する。
水深30メートルが、こんなに深いとは思わなかったヨ。
どれだけ悪戦苦闘しただろう、とうとう水面に茶色の笠を逆さにしたような大ダコが浮上した。

この大ダコ、こむさんのタモに入るまいと抵抗する。
タモより大きく足を広げてタモに入ろうとしない。
波がタコに襲いかかる。
タコが波に呑まれた。
それをこむさんのタモが追う。
こむさんも必死だが、タコも必死だ。
「人生は近くで見ると 悲劇だが、遠くから見れば喜劇である」
―チャップリン
オレは、逃げるなよ逃げるなよと、ひたすら祈り続けたヨ。
戦いは数分であったが、長い戦いであった。
計量すると、4.2キロあった。
こむさんも頑張ったけど。
カレイ針14号、ハリス5号、道糸はPE1.5号。
君らもよくぞ頑張った。

沖上がり
午前11時。
大タコを船上に上げたところで、沖上がり。
船は尻に火が点いたネコのように、大波を乗り越え逃げてきた。
本日の竿頭はこむさんで、ムシガレイ8匹とマコガレイ7匹。
オレはムシガレイ7匹とマコガレイ1匹。
今日もこむさんに負けたけど、ちっとも悔しくない。
なんせ外道ながら、4.2キロを含むタコ4匹をゲットしたのだ、しばらく笑いが止まらなかったよ。

本日釣果
ムシガレイ 20~33センチ  7匹
マコガレイ 32センチ    1匹
真ダコ    400グラム~4.2キロ  4ハイ

The END