2017年6月12日(月) 曇りのち晴れ
       那珂湊 海水温  17.9度
  那珂湊港の潮汐 中潮 満潮   4:20  干潮 11:33
ノビタの釣り天国

       
2017年6月12日(月) 午前5時20分~午後12時 鹿島灘沖カレイ


     
  久々の大漁節


                                 
マコガレイ6、ムシガレイ12、イシガレイ1
新仕掛け

釣り船が流す釣果情報には怪し気なものもある。
やはり船の釣果は、複数の船を見比べた方が無難だ。
その釣果情報によると、最近はムシガレイが中心に釣れているようだ。
マコガレイだけがカレイじゃない。
北川景子だけが女じゃない。
ムシガレイだってカレイさ。

このまま見過ごしにはできない。
ーさてどの船に乗る?
船を選ぶなら頻繁に釣行している船が良い、それが俺のセオリー。
一番の理由は、申しこんで断られる確率が低いからである。
これってささいなことだけど、燃えている時に希望する船に断られるのは結構ダメージなのだ。
まして平日の月曜日、出船する船はほとんどない。
さすが、たよりの「つれたか丸」電話すると、一発でOKをもらった。

今回、燃えたのはカレイ情報だけではない、「つれたか丸」の仕掛けのアドバイス(ネット上公開)を見たからだ。
注目したのはカレイ仕掛けの全長。
「つれたか丸」船長お薦めのカレイ仕掛けは、3本針全長60センチだ。
これはカルチャーショック!だった。
これまで全長74センチをベースに、潮が速い時やうねりがある時はそれより長めと2種類用意してきた。
60センチなんて、おれには非常識、圏外、未知の世界であった。
これは一時的な特例法案なのか、基本法案なのか?無性にためしてみたくなった。

       
午前4時55分出航
釣戦者4人
那珂湊港に着いたのは、午前4時。
先客は一人だけ。
岸壁に立っていた先客が、おはようと挨拶してきた。
どこかで見た顔である、1~2秒で思い出した。
たしか他の釣り船のHPに、カレイ釣り竿頭となり写真に載っていた顔だ。
彼は左舷の大トモに釣り座を確保していた。
右舷側の大トモが空いていたので、俺はそこに釣り座を確保した。
突然、
「つれたか丸という船はこれですか?」
岸壁から声をかけられた。
ポキンと折れそうな痩せたおっさんが目の前に立っている。
応えると、リュックサックを一つ手にぶら下げ、サンダル履きで船に乗ってきた。
まるで散歩に行く恰好だ。
船長が、彼に貸竿と仕掛けを渡し、釣りのレクチャーをしていた。
どうやらカレイ釣りは初めてらしい。

今回船に乗る釣戦者は、おれも含めて4人。
年齢は、NHKの『こころ旅』に出演している高齢者のホープ火野正平と同じくらい。
いずれも体の劣化に抵抗している老人たちだ。

                                            
大洗港沖を南下
転戦
午前4時55分。
港を出航。
時おり雨がパラつく曇り空だ。
外洋に出ると船が揺れた。
海は無数のさざ波が湧き、うねりがあった。
船は南下して行く。
船が切るひんやりとした風が、薄着をしてきた身に応えて寒かった。

午前5時20分。
初めの戦場に到着。
水深30メートル。
10分ほど海底を小突くも反応なし。
早朝はカレイの朝食タイム、カレイが不在の所で時間をつぶしてはいられないと。
船は次の戦場へ移動した。

     
ロデイオマシーン
はじめの1匹
10分ほど航走し、新しい戦場で釣り開始。
水深35メートル。
ハロー予報では凪だったが、海はうねっていた。
目の前で波が大きく膨らんで弾ける。
船が上下にはずみ、立っていられない。
まるでロデオマシーンに乗って釣りをしているようだ。
船が上下するたびに、錘が海底から離れるので底を取るのが難しい。
釣り座に腰かけながら海底を小突くこと7~8分。

午前5時50分。
ククッ、ククッ、ククッと本日最初のアタリ。
初めの1匹は、32センチと小ぶりだが主役のマコガレイが釣れた。
3本針の一番下に掛かっていた。
午前6時、船はまた移動。
早朝のゴールデンタイム、1分、1秒も無駄にしたくないようだ。
5分ほど移動した所で、釣りを再開。
                                          
45センチ
午前6時15分。
竿先を上げるとプルプルプルと軽いアタリ。
1~2秒の間をおいて竿先を持ち上げると、ググッググッと明確なアタリが。
2匹目は、43センチマコガレイ、これも3本針仕掛けの一番下に掛かっていた。

突然、
「ゲーッ、ゲーッ、ゲーッ」
とアヒルの鳴き声のような音が空気を振動させた。
隣りを見ると、サンダル履きの初心者が船に酔い、口からコマセを海に撒いていた。
そして、座席に伸びてしまった。
そのままジ・エンドかと思ったのだが、いつの間にか起きてまた竿を振っている。
そんな彼もカレイを釣り上げた、がまたダウン。
そしてまた起上り釣りを開始。
またカレイを釣り上げ、その直後にダウン。
まるでゼンマイ仕掛けのロボットとのような動きを繰り返していた。

間断なきアタリ
うねりがあり釣りずらかったけど、アタリが途絶えない。
針掛かりした獲物を引き上げる途中で、数匹バラシてしまったが。
午前7時20分までにマコガレイ2匹、ムシガレイ5匹。
そのうち3本針の一番下の針に掛かったのは6匹、2番目の針に掛かったのは1匹。
とほとんど3番目の針に掛かっていた。
ー波のうねりで仕掛けが浮く関係なのかな?

        
53センチ
午前7時25分。
海底を小突いていると、仕掛けが動かなくなる。
力を入れて持ち上げると、もったりと動いた。
ー根掛かり?
海底を引き続き小突く。
ねっとりとゴムをひっかけたような感じが。
また持ち上げると、持ち上がった。
そのままリールを5~6回巻くと、いきなり竿を張り倒された。
ー何者だ?
この反撃すごすぎる。
とてもカレイとは思えない。

問答無用とばかりにリールを巻き続けたが。
逆襲の一撃、二撃、三撃に、何度もタジタジ。
何度逆襲されたろうか、時間はわからないけど水面まで引き上げるまでの長かったこと。
最後は船長のタモに御用。
53センチのイシガレイだった。
これも3番目の針に掛かっていた。
                                            
午前9時半青い夏空に
このあともアタリは間断なく続いた。
海底から引き上げてくる途中でバラシたのも6匹、イシガレイを釣ったあとも釣れ続き。
午前11時50分のノーサイド(試合終了)までにマコガレイ4匹、ムシガレイ7匹を追釣した。
そのほとんどが3番目の針に掛かっていた。

終章
おれの隣りで釣っていたサンダル履きの初心者も。
船に酔いながらいつの間にかムシガレイ10匹、40センチオーバーのマコガレイ1匹を釣っていた。
このご老人、60代にして釣りのダイゴミを知ったのではなかろうか。
本日のカレイ釣り、たるんだ時の流れの中にキラリと光る宝のように凝縮された至福の一時であった。
「明日は明日の風が吹こう
 今日は今日の風にまかせる
 好日、好事であった
 ありがたし ありがたし」
  (by 山頭火)


本日釣果
マコガレイ    32~45センチ 6匹
ムシガレイ    25~36センチ 12匹
イシガレイ    53センチ    1匹


The END