ノビタの釣り天国
 
2019年5月16日(木) 午前4時50分~午後12時
  日立沖のヤリイカ釣り



    なんとか釣れたヤリイカ


             ヤリイカ16匹、メダイ1匹、ホウボウ1匹


















ヤリイカブー
ー変化が欲しかった。
カレイの船釣りほどおもしろいものはない、けど。
毎回、カレイではカレイに食傷ぎみの家族に申しわけない、
かつ、自分もリフレッシュしたかった。
獲物は決まっていた。
ヤリイカである。
この釣りは食べることが目的である。
このイカを食べたくて先日、那珂湊の魚市場に行った。
2匹で1000円だった。
食べるとますます自分の手で釣りたくなり、船宿に何度か予約したけど既に満員御礼で断られる。

残り物には福がある、とぼやきながら。
ヤリイカブームが下火になる時を待っていた。
やっと最近、ブームが下火に。
ー今だ!
出撃は大安が良い。
俺の言う大安とは、潮の動き(上げ潮)と、天候(無風で晴れ)と、海が凪の日だ。
ーそして。
潮良し。天気良し。海良し。
「汝、運を掴むときにはためらうことなかれ」(モーゼ)
5月16日に出撃と決定。
仙昇丸に前日の朝予約すると予約はまだ2人、出船は客が5人以上とのこと。
待ちすぎたのか。
過ぎたるはおよばざるが如し、もうヤリイカも終わってしまったのか。
と思っていたが、夕刻に明日は出船するの連絡あり。-ホッ

釣戦者8人
那珂湊港に着いたのは午前3時。
まだ港は薄暗く、静寂に包まれていた。
風もなく暖かい朝だ。
街灯の明かりに照らされ車が2台止まっていた。
船着場に掲示板があり、船の断面の略式画に釣り座を表す番号札が掛けてあった。
先着順にその番号札を取れば、それが自分の釣り座となるらしい。
右舷の大トモの札を取った、つもりであった。
これが間違い、あとで先客に指摘され席を交換したけど。
これは分かりにくい、俺と同じ間違いをする人は多いのでは?
結局、俺は右舷大トモの銅間よりで釣りることになる。

船が港を出たのは、午前4時10分。
本日の釣戦者は右舷に4人、左舷に4人の8人であった。

      
ベタ凪、無風、そして快晴
渋い釣り
東の海が橙色に染まっている。
海はベタ凪。
水平線上に日の出を遮る灰色の雲が横たわっていたが、その上は青々と広がる空。
30分ほど北上すると、5~6艘の船が海上に浮かんでいた。
仙昇丸もそこで停止。
午前4時50分、釣り開始。
水深26~30メートル。
仕掛けはプラズノ11センチの5本針。
竿はヒラメ用の2.4メートルを使用した。
120号の錘で海底を叩きながらその時を待ったが。
まったく反応なし。
それでも隣りの釣り師は、ポツポツ釣っていた。
森山良子の『この広い野原いっぱい』の替え歌を歌いながら竿をシャクる。
「この広い海に散るイカを
ひとつ残らず 骨まで愛したい
生ビールを飲みながら・・・
むなしく時は過ぎて行く。

午前5時40分。
釣り開始から50分。
はじめの1匹、45センチのヤリイカが釣れた。
午前6時40分。
今度は、40センチオーバーのホーボーが水面に浮上した。
石岡から来たという大トモの釣り師に、ホーボーを釣りに来たのかと笑われる。

                                        
大変美味であった
嬉しい外道
午前7時30分。
船長の指示で仕掛けを回収する。
この時だった。
電動リールが途中で回転が急に鈍くなり。
竿がバタンバタンと大暴れ。
ーこれはサバだ!
振り落とさねばと、電動リールの速度を最高速に。
ところが海面に浮上したのは、これまで見たこともない黒い魚。
それを見た石岡の釣り師が、
「メダイだーーー!」
続けて、
「船長、タモだーー!」
と叫んだ。
そして、
「水面から上げるな、そのまま耐えるんだ」
さっきのホーボーの対応とはえらい違いだ。

まるで、川で砂金採りをしていた人間が、笊に入った砂と金を選り分けていると、原石のダイヤモンドを発見したような騒ぎであった。
船長がタモで掬ったのは、42センチのメダイであった。
かなりの高級魚らしいけど外道には間違いない。
転んでもただでは起きない付けたしか。

    
イカ釣り漁船日立沖に集結
絶望と歓喜
午前9時05分、待望のアタリ。
水面まで浮上したイカを海面から引き揚げようとした時だった。
イカが針から外れ、海中にグッドバイ。
悔しかった。
まだイカは2匹しか釣っていない。
「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇である」
とチャールズ・チャップリンは言うが、俺がこの悲劇を喜劇に思えるのは魚が釣れた時でしかない。

                                  
                                          本日快晴
雲間から僥倖が
船はイカを追いかけ転戦し続ける。
何度目かの転戦で、ヤリイカの軍団に遭遇した。
午前9時20分。
右舷ミヨシの方からバタバタとイカが釣れてきた。
とうとう自分の竿にも明確なアタリ、電動リールのスイッチオン。
引き上げる速度を14メートル/分に設定。
ところがスピードが出ない。
リールがジー・ジーと苦しそうに悲鳴を上げている。
引き上げたのは、なんとヤリイカ3匹。
厚い雲で覆われていた心の中に、雲間から陽射しが漏れたような瞬間だった。

この後もポツポツだけどイカが釣れ出した。
10時5分、一度あることは二度ある。
またまたトリプル。
ところがこの騒ぎ。
いつまでも続かなかった。
いきなり、コンセントから電源コードを引き抜いたような静けさに戻ってしまった。
このあと終了までに3匹追釣して祭りは終わった。

沖上がり
午前11時半。
左舷側の釣り人の仕掛けと、お祭り。
この仕掛けを解いているうちに、釣り終了となる。
家に帰り、メダイの刺身や塩焼きを食した。
ー美味かったー!
もちろんの事だが、新鮮なヤリイカの美味さは言うにおよばず。


本日釣果
ヤリイカ 43~46センチ 16匹
メダイ  42センチ 1匹
ホウボウ 46センチセンチ 1匹

The END
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