ノビタの釣り天国
 
2019年9月25日(水) 午前6時~午後0時
  那珂湊沖のタコ釣り



  とにかくタコ入道をゲット!


                真ダコ3ハイ














老体に鞭打って
血圧が高い、視力が低下した、手足が時々つる、腹が出てきた、疲れやすい、物忘れが激しい。
松坂慶子の『愛の水中花』風に言うと。
「これも老い あれも老い
 たぶん老い きっと老い」
となる。
そんな老体にムチ打って、体力勝負のタコ入道に臨んだ。
体力的に今年が最後の戦いになるのかもと思いつつ。

こんな俺に欠かせない釣りのお供は、『たらたらしてんじゃないよ』の駄菓子である。
この駄菓子、全英女子オープンで優勝した渋野日向子が、試合中にかじっていたもの。
その渋野日向子にあやかりたい一心で、いざ勝負!の時には必ず持参する。
この日は苦しい戦いであった。
森山良子風に、
「この広い海いっぱいに 散るタコを
一匹でいいから おれにください」
とつぶやきながら。
海底を、タコ餌木でトントン探りつづけた。
開始から5時間、まったく海は応えてくれなかった。

    
タコ餌木仕掛け
少数精鋭
午前4時40分。
那珂湊港の『つれたか丸』の船着き場に着く。
まだ客は来ていなかった。
空は灰色の雲に覆われ、星なく月なく。
風もほとんど感じられない。
湾内の海は鏡のように平らだった。
釣り道具を船に運び、釣りの準備をした。
タコの嗜好がわからないので、餌木は9種類類用意した。
状況を見て、その都度餌木の色を変えようと思っていた。

5時過ぎに客が一人きた、少し遅れてまた一人。
その後には来なかった。
どうやら今回の釣戦者は俺も含め3人。
今日は少数精鋭で行くようだ。
                                    
海は荒れていた
大物か?
5時半に船長が来た。
5時37分、出港。
外海に出た途端、東風がピューピュー、波はザンブリコ。
『つれたか丸』はしぶきを上げながら真っ直ぐ沖を目指した。
20分ほど走った所で停止。

午前6時釣り開始。
錘80号に餌木を3本付けた仕掛けを波間にドボーン!。
水深23メートル。
開始から20分経過。
中央にいる隣りの客が竿を持ち上げている。
持ち上がらないようだ。
船長が叫んだ、
「タコだ!竿を立てろ、そしてリールを巻け」
客は、竿が折れんばかりに持ち上げる。
竿が持ち上がった。
仕掛けが海底から離れたようだ。

       
なんだこりゃ?
客は竿を持ち上げながら、必死にリールを巻く。
ずいぶん時間を要したようだ。
水面に浮上した物体を、ミヨシの客がタモで掬った。
それは、1キロオーバーの石と、それにしがみついた小ダコだった。

その騒ぎから20分ほど経過。
今度はミヨシの客が、1キロほどのタコを釣り上げた。
全員、餌木釣りである。
「今に見ていろ僕だって」
と俺も頑張った。
ーけど・・・。
その今が来ない。
午前11時。
この時点で、ミヨシの客が3匹。
隣りの客が3匹。
俺はボーズ。
                                    
仕掛けを替えると・・・
そしてとうとう
午前11時過ぎ、餌木を交換してみた。
その
ー直後。
午前11時5分。
仕掛けが、海藻に引っ掛かったような感触が竿を持つ手に届く。
仕掛けが海藻や、海底のゴロタ石を掛けることはよくある。
ーでもひょっとすると・・・?
竿を持ち上げると、水の入ったレジ袋を掛けたような重量感。
「キターーー」
待望のタコのアタリだった。
隣りで船長が竿の撓りを見て、
「うん、タコだ。逃がすなよ」
と叫びながらニンマリ。
これで全員、タコを手にしたと船長もホッとしたようだ。
船に上がったのは、800グラムほどのタコだった。
その10分後、今度は600グラムほどのタコがきた。
それから10分後、今度は700グラムほどのタコがきた。
ーやっと俺にも運が。
『デサントレディース東海クラシック』の最終日に、渋野日向子が首位と8打差を覆し優勝した。
ゴルフと釣りの違いはあるけど、まるで同じような展開ではないか。
ならば首位の座も夢ではない、と竿をシャクリ続けたのだが・・・。

勢いはそこまでだった。
そのあとが続かず終了。
午後12時、沖上がり。
まだタコは時期的に早い、それでも初戦にタコの姿を見ることができ満足々。

本日釣果
真ダコ 600~800グラム 3ハイ


The END