2、大漁 港内を出ると海は波があり、船の前方、左右にいたトキ氏と自分は波しぶきを浴びっぱなしだ。 ノリ氏は後方、船長席の隣りにいて災難を免れている。 船は島に沿うよに走る。 走ること1時間、それ程遠くに来た分けではない。 一体ここはどの辺なのか、島の周りであることには変わりはない。 走行中に船長より渡された仕掛けに、餌のサンマとイカのゲソをつける。 仕掛けは道糸もハリスも同じ太さのナイロンの27号、ハリスは1ヒロ、針はムツの26号、重り80号。 水深40メートルの根魚狙い。 船長の合図で仕掛けを投入する。 潮の流れ早く水深30メートル程だというのに、道糸は60〜80メートル程出て行く。