2000年 9月8日(金)日立沖堤防                   

 
         はかない夢だった


                               
             厚い雲間の日の出
日立フイッシングセンターサウス店
午前4時前、日立フイッシングセンターサウス店の道路側を通過。
店はまだ閉まっていた。
橙色のランプが、寂しくシャッターを照らしていた。
港内側に廻り、自販機の前にバイクを止め、ヘルメットを脱ぐと、隣りに車が停車した。

暗い運転席にフイッシングセンターのお姉さんがいる。
「おはようございま〜す!」
と、いつもの気持ちの良い声を投げながら、車から降りて来た。
グッドタイミングだ。
(店の前で待たされなくて良かった)

出船
お姉さんの後から店内に入り、O君と、船頭さんの来るのを待つ。
4時15分、O君、続いて船頭さんが店に入って来た。
冷凍イワシをO君が2パック、ノビタが1パック、それぞれ購入し、午前4時40分に沖堤に向け、出航。
乗船は、船頭さんを除くと、O君とノビタだけである。

風も無く穏やかな海だった。
左右に停泊している大型貨物船の間を、ゆっくり船は進む。
東の空は厚い雲に覆われ、まだ夜明は遠い。
貨物船の上から、青、黄、白の照明灯の光線が、暗い港の海面をキラキラ照らしていた。

     
    無人の北側
黒々とした沖堤防に近ずくにつれ、外洋のうねりを受けて、船が左右に揺れる。
揺れる船から船着場に飛び移り、階段を登ると、ゆるい東風が出迎えてくれた。

無人の堤防を、ポイントに急ぐ。
時刻との競争なのだ。
ルアーは、朝拙めの一瞬が勝負。
今日は雲が厚いせいか、まだ海は暗い。
まだ時間はある。


ルアー戦は敗戦

午前5時、O君と交互に、白んできた海にマウスを投げた。
暗い海に向かい、心の中で大声で叫ぶ。
                                             
無人の南側
「どうした?」
「何処にいる?」
中央へ、右へ、左へ、10投、20投、30投....。
途中、マウスからジグに、ジグからマウスにと、交換しながら投げ続けた。
一人50回は投げたのでは。
午前6時、力つきた。

気を取り直し、次の戦いに賭けるしかないと、ルアー竿を仕舞、次の目的地に移動した。
霧雨が降って来た。
曇よりと重い空の下を、O君と、空元気を出して歩いて行く。

穴、穴、穴、穴
次の戦いは穴釣り戦である。
場所を移動しながら戦う予定であったが、30分も歩くと、もう移動する元気がなくなり、結局、始めに移動した周囲で戦いは終わった。

      
潮吹き穴
ドラえもんさん自作の穴釣り竿2本、その筆降ろし戦でもある。
慎重に穴を探った。
外洋のうねりが大きいためか、どの穴も洗濯機の中(なか)状態である。

穴を覗いていると、いきなりドバーーッと、潮を顔面に浴びる。
我々には手に負えない穴のような気がしてきた。
意を決して、比較的おとなしそうな穴に、重り20号の仕掛けを入れてみた。

ゴツゴツ、ゴロゴロと重りが転がる振動が、道糸を伝わって来る。
途中、ドバーーッと横殴りの波を受け、仕掛けは穴の横に吸い込まれ、いくら引いても出て来ない。
あっけない1投目だった。
ところがこの後も同じ運命の繰り返し、次々と仕掛けを失って行く。

                                              
危ない穴
穴をしばらくじっと見て、潮が引いた瞬間にその奥の形状を見る。
潮が引いた時、コンクリートの塊がなく、黒々とした海面がある場所を選んだ。
今度は大丈夫と、仕掛けをソロソロ降ろして行くと、海底は楔形のコンクリートの隙間となっていて、またオジャン。

O君も悪戦苦闘だ。
仕掛けがどんどん穴に消えて行く。
もう残り少ない。
まともに仕掛けが穴の底まで落ちたのは、10回に1回くらいだったのでは。
穴攻略戦は、仕掛けも僅かとなったので断念した。
今日の夢は、伊勢海老だった。
でもこの夢は、穴の入り口で門前払いを食らった感じである。
坊主覚悟だったが、まさかこんなにあっけなく終わるとは思わなかった。


 
  工匠ドラえもんの竿
O君にタコ
内湾の方に竿を移動したのだが、竿先につけた鈴は1度も鳴らなかった。
内側に移動してから、さほど時間が経っていない。
突然、O君がヨイショ、ヨイショとリールを巻いていたと思ったら、堤防の上に500グラムほどのタコを引き上げた。
今日のプログラムにはなかった珍客である。
これが本日、唯一の獲物となった。
この後は、全く魚の気配がなくなり、堤防の上に大の字に寝てしまった。


                                     
O君が釣った珍客
穴釣り名人に会う
午後12時半、道具を片付けて船着場に向かうと、丁度穴釣りをしていた人が、20cmほどのカサゴを釣り上げた。
O君と様子を見に寄った。
渡辺さんという方で、どうやら日立沖堤の常連さんらしい。

彼が我々と話をしながら、穴の中に仕掛けをスルスル降ろして行くと、仕掛けが底に着く前に、引き上げを始めた。
1メートルほどの竿の穂先が、ビクビクと動いている。

先程より少し大きいサイズのカサゴが、堤防の上に引き上げられた。
O君が、茫然とした表情で見ている。
名人の釣り上げた穴を、じっくり見たが、我々が挑戦した穴と変りはない。
我々には、釣れる穴と、釣れない穴の見分けがつかなかったようだ。
修行が足りないとしか言いようがない。

     
     北端側
帰りに、日立フイッシングセンターサウス店に寄ったが、お姉さんはいなかった。
とりあえず、おばさんに坊主の報告をして、家路に着いた。









 
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