2001年 4月30日(月)旭村R堤防                  
     石持開幕!

                                  午前中ベタ凪の海だった..
雨が降っていた
現地に着いたのは午前8時過ぎ。
空から噴水の様に、雨が降り注ぎ。
空も、海も、陸も、全て灰色。
気温が高いせいか、寒さは感じない。

風は僅かに南から吹いていた。
海はベタ凪、白い波が、のたりのたりと浜辺に打ち寄せ消えていく。
堤防に一人、釣り人のようだ。
突き刺さった杭の様に動きがない。
苦戦しているのか。

靄がかかる日は...
先客は投げ釣りと浮子釣り、それぞれ1本ずつ竿を出していた。
様子を聞くと、朝6時から来てまだ全く魚信無しとのこと。
彼は水戸の人で、今年初めての石持釣りだそうだ。

水戸さんは、海岸線に伸びる小高い森を指差し、
「(小高い森に)靄が掛かっている時は釣れないんですよ」
と、話す。
指差す森は、靄が掛かっていた。
「そうですか〜」
と、うなずきながら、そんなことはない、むしろ靄が出た時の方が釣れるんだと、全く気にしなかった。

浮子に変化無し
浮子釣りの準備をして、潮の流れが緩い北側に仕掛けを投入した。
浮子は5〜10メートル程の周囲を、円弧を描きながら行ったり来たり。

 
午後、強風、海荒れ出す
何の変化も浮子に現れない。
雨はいつまでも、シトシトピッチャンと全身を濡らし、じっと立っている身には辛かった。
気をまぎらす為に、水戸さんとよく話す。
おとなしく、人の良さそうな方で、嫌な顔もせず(彼もあきていたのかも)話しにつきあってくれる。

ただ、カッパのフードが邪魔になり、相手の声が聞きとれないので、ほとんど話しは1方通行、互いに分ったような分らん様な顔で肯き、調子を合わしていた。
途中から水戸さんは、浮子釣りを止め、投げ釣り1本に絞った。

始めの1匹
9時半頃に、この雨の中、また一人釣り馬鹿がやって来た。
彼は石岡の人で、彼も投げ竿1本勝負。
ノビタも釣れない浮子釣りを見限り、投げ釣りに切り替えた。
投げ釣り第1投、仕掛けが海底に着底したと同時に、変?な感触。
リールを巻き、糸の弛みを取ろうとすると、なつかしいグググググの引きが伝わってきた。
竿を後ろに倒し、大きく合せると。
確かな手応え。

ヤッタゼベイビーー!、焦燥と、憂鬱と、倦怠よ、さらばじゃーー。
上がったのは、20センチ足らずの小振りな石持。
後ろで歓声が上がった。
振り向くと、水戸さんと、石岡さんが、パチパチ手を叩いている。
石岡さんが、
「今年初めて石持を見さしてもらいましたよ」
と、満面嬉しそう。
                                      
苔だらけの斜面
水戸さんも嬉々とした顔をして、休ましていた竿を持ち、ノビタの左隣りに来て北側へ、石岡さんは右隣りで沖めに、それぞれ投げる。
今度は水戸さんに来た。
一寸遅れて、今度は石岡さんに来た。
サイズは、皆、似たり寄ったりである。
ともかくこの時点で、3人がそれぞれ最初の1匹を手にしたのだが。
どうしたことか、この後、パッタリ。

風騒ぎ海が牙を剥き
しばらくして石岡さんが、何やら重そうにリールを巻いている。
波打ち際に魚が2匹浮上、上針に型の良い石持、下針に35〜36センチのマコカレイのダブルだ。
この後も石岡さんは、ポツリ、ポツリと石持の数を伸ばすが、水戸さんとノビタは置いてきぼりを食らう。
ノビタは石岡さんをまねて、胴付きから天秤式に仕掛けを替えた。
昼頃、水戸さんが餌が無くなったと帰って行く。

午後1時頃から北東の風が吹き出し、穏やかだった海が急に騒ぎ始めた。
風の勢いが増し、波も大きくうねり出す。
これが食い渋っていた石持を狂わせたか。

入食いモード突入
途端に石岡さんが入れ食い状態になる。
ノビタも場所を変えて、石岡さんの側に移動。
移動した場所は足場が悪かった。
1メートル四方のコンクリートブロックが、斜面角度約30度で、高低4メートルほどに積み上げてある。
ブロックの上は、ぬるぬるした黒い苔が貼り付き、スパイクブーツでも滑りそうだ。

   
竿は風に倒されて
全神経を足元に集中させて、登り降りする。
そんな場所で第1投。
竿を置いた直後、風に揺れる竿先がビビッツ、ビビッツ、ビビッツと立てに御辞儀をした、魚信だ。
久々の魚信である、4〜5秒待って合せた。

ズシーンと反動が返る、ヤッタゼベイビーーー♪。
波打ち際でさらに重さが増し、テトラに呑まれそうになりながら引っこ抜く。
ダブルだ〜♪。


魚を外し餌を交換して、第2投。
強風にあおられ、先ほどのポイントから右へ20メートルほどずれる。
そのまま放置しておいたが、魚信来ず。
仕掛けを回収し、餌を付け替えて再投入。
今度は、風に押し戻されて、ポイントより10メートルほど手前にポチャーーン。
そのまま置き竿にして、1〜2分経過。

                                
激しくフアイトした勇姿
そのアタリ強烈なり
いきなりドシーーン、ドシーーンと2発。
北風に押されて、南側にソッポを向いていた竿先が痛打を浴びた。
竿先が、正面に引き戻され、地面にお頭をつけるくらい張り倒される。

2発目の引きで、竿尻がもち上がった。
強烈な引きは、まだ続く。
竿が置いてある場所は、2メートルほど離れていた。
足場が悪いので、もたつきながら竿を掴み、大きく合せる。

途中でブレーキ。
ドドッ、ドドッ、ドドッと、海底から石持の憤怒が、PEラインを伝わって手元に送られて来る。
風圧も加わり、やけに重い竿を上下させながら、汗を飛ばし、ひっしらこきこき、リールを巻く。
危険な波打ち際の、波のうねり具合を見ながらエーーイッ!とばかりに魚を引き抜いた。
デカイ!いい型だ、計測31センチ、合格。
ブロックの斜面を注意しながら登り、クーラボックスに魚を入れて。
石岡さんの方を見ると、何と、遠目にもノビタより型の良い石持、35〜36センチほどを、上げた所だ。
こちらを振り向き、
「でっかいしょーーー!」
負けました、と拍手。

強風に負けて撤退
また仕掛けを、北風に逆らいながら投入。
ポイントからはるか右側に流されてポチャーーン。
釣れるポイントは、ピンポイントなので仕掛けを回収し、気合を入れて再投入。
25号重り付き仕掛けが風圧に負け、ポイントより手前にポチャーーン。
ま、いいっか。
           
釣果
ポイントからそれると、魚信も遠い。
3〜4分待ったか、また魚信。
風はゴウーゴウーとうなりを増し、波はドドーン、ドドーンと地響きを上げてきた。

午後2時、とうとう石岡さんが、Give UP、撤退。

魚信が有り竿を持つと、風に押されてヨロヨロと体がよろけ、転倒しそうになる。
ビビビー、ビビビーと風に震える竿をささえながらリールを巻く。
魚の重さより、竿に受ける風圧の方が大きい。

全身に波飛沫を浴びながらの、戦いだ。
それでも何匹か追釣した後、午後2時半に、これ以上は無理と納竿にした。

 本日 釣果  20センチ〜31センチ 石持 9匹
 
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