2001年 9月15日(土)日立沖釣り                  
      日立沖釣りを楽しむ♪
                                午前6時、出港...
どうなることやら
末明。
5時前。
青白い蛍光燈に照らされた日立フイッシングセンタサウス店に入ると。
入れ替わり立ち代わりの釣り客で、ゴッタがえしていた。
E子さんは、口で客に応え、耳で電話し、手と足は客の注文の品を探す、5体全てフル稼動。

その忙しさに拍車をかける様に、ノビタが昨日の様子を尋ねると。
昨日は、どうやら乗船客も少なく、戦果もパッとしなかった様だ。
乗った客の腕にもよると、しのびよる疫病神を押しのけ。
今日もまたケ・セラ・セラ〜♪である。
無欲の勝利で行こう。
 「ケ・セラ・セラ〜
   なるようになる
     未来のことは〜 わからない♪」

海はベタ凪
午前6時、龍翔丸は定刻通り出港。
大いなる空の下。
大いなる海原へ。
今日も一獲千金を夢見る釣り馬鹿を乗せ。
靄に覆われた太平洋に船は浸透して行く。

    
これが太平洋?
港を出て10分ほど行った所で、船はエンジンを停止した。
陸も。空も。海も。
深い霧の中に沈み、何〜も見えない。
船縁のロッド・キーパーに固定した竿が、全身水滴の汗をかいていた。
海は鏡のようなベタ凪、海上はほとんど無風。

始めはアジ釣り
仕掛け投入の汽笛、
「ブップーー♪」
が、靄の中に吸い込まれて行く。
船のあっちこっちで、仕掛けを投入するドボン、ドボン、ドボンの音。
ノビタはもたつき、30秒ほど遅れて60号の重りをドボーン!。
海に波紋が広がって行く。
こんな太平洋も珍しい。
リールに付いている水深メータが、海面から10メートルを表示した所で仕掛けを停止した。

向こう三軒両隣り、
「お〜いキタキタ」
「こっちもだ」
と、20cmほどのアジを、あっちこっちで鈴なりに上げている。
「群れてるんだ〜」
「早く、早く、仕掛けを返せ、いなくなるぞー!」
大人の顔をした子供達が。
皆、ニコニコとおおはしゃぎ。

この大いなる稚さ。
これが釣りの魅力だ。
”釣りは道楽の行き止まり”という諺あり、釣りより他に、この様な大らかな遊びを、ノビタは知らない。
このアジ釣りで20cm前後を8匹ゲットしたが、釣りより船の湧きを楽しんでいた感じ。

この様に楽しめるのも、船長以下スタッフ3人の、木目細かな気配りが行き届いているからであろう。
隣り同志で祭りがあると、何処からかスタッフが飛んで来て解き。
沖釣り初めての客には、棚の取り方、餌の付け方、等々を側に来てアドバイスしてくれる。
龍翔丸は、釣りが充分楽しめる船かも。
                                        
休戦中
落ちこぼれ
9時。
獲物を青物に変更する案内があった。
アジサビキ針に冷凍イワシを、1本おきに付け、青物狙い。
ノビタの左側2人は、沖釣り初めて風。
右側は東海村の人。
東海村の人は、ノビタと同じくらい沖釣りを経験している様だ。
その隣り大トモ(船尾)の人は、見るからに百戦錬磨の達人風。

しばらくして、船全体が青物で湧きかえった。
船のミヨシ(船首)から、順にワカシ混じりのイナダが船上に上がる。
とうとう左隣りの2人にも順番が廻って来て。
ダブルヒット。
そのうちの一人はダブルだ。

今度はノビタだと、竿先をジーーッと見つめる。
どうした?
右隣りを見ると、東海村の人も竿先をジーーッと見つめている。
「どうやらUターーンしたようですね」
と東海村の人が笑った。
そんな。

何と、トモを見ると、百戦錬磨がエンヤードットと、イナダを次々と海から引き上げているではないか、計3本のトリプルだ。
どうやらイナダは、我々2人を迂回して、トモに走ったようだ。

このタイミングで、ほとんどの人が青物を手にしたようだが。
運の無い2人は、またお預け。

 
小振りながらパワー抜群のメジマグロ
最後の一人となる?
船が移動した先で。
右側の人が、お先に失礼と待望のイナダをゲット。
とうとうこの船で落ちこぼれは、ノビタ一人になってしまった。
ノビタが釣ったのは24cmほどのショウサイフグ1匹だけ。
(このフグは、船長が後で捌いて土産にしてくれたが、家で薄造りにして食べたら大変美味しかった)。

とうとうきた
何度目かの移動。
水深16メートルの中層で仕掛けをゆっくりシャクッていると。
ビクッ、ビクッと久々のアタリ。
「さては!」
と思ったが、期待の引きとはほど遠い。
おそらくアジだろうと、そのまま竿をロッドキーパーに固定し、放っておいた。
周囲も休戦中だった。
                                   
フグの薄作りは美味だった
突然。
ノビタの竿が、一気にギュイーーンと大きくしなる。
ロッドキーパーから竿を外し、即、臨戦態勢に。
ググーー、この強引な引きは、間違いなくイナダ。
リールを。一巻き。2巻き。3巻き。

と、ドーーンと、さらに引きがパワーアップ。
竿が、円となる。
じっと耐える。
直後、急に海中から重量感が消え、糸がふけた。
海中に突き刺さっていた道糸が、タレーーンと弛み、竿は水平に。
「どうした、バレ?、お祭り?」
周囲は、ノビタから竿を遠ざけており、祭りのようではない。
と一瞬。二瞬。戸惑った時。
ドーーン、ドドドドドーーの激しい引き込みが再開された。

周囲の人が、何か叫んでいるが。
何も聞こえない。
本人は脈拍異常。
呼吸困難。
引き上げる途中、何度も食い上げによる糸ふけがあったが。
ヤッタ、トッタを繰り返し、とうとう獲物を船上に。
メジマグロとアジとイナダの一荷だった。
これまでの焦燥が、一辺で吹き飛んだ。
船長も、これで落ちこぼれが無くなったと、大いに喜ぶ。
                                   
本日釣果
帰港
この後も、イナダ&ワカシを何本か追加したが。
2本は、水面から引き上げる途中に、ポチャーン、ポチャーンと不本意なリリース。
惜しかった〜。

船長に、魚を引き上げる際の竿さばきを教えて頂いたが、実証する前に沖上がりとなる。
午後12時半、沖上がり。

トモにいた百戦錬磨の人は、周囲の人が釣れない時も次々と数を伸ばし、17〜18本のイナダをゲット。
隣りの東海村の方が、百戦錬磨に仕掛けを教えて頂き、それをノビタに伝授してくれたが、何時か試してみたい。

本日釣果
   イナダ    32〜35cm  5本
   メジマグロ  35cm      1本
   アジ      20cm前後  8匹
   ショウサイフグ  23cm   1匹
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